February 27, 2005

Caffellatte

コストコでBIALETTI STYLEのエスプレッソメーカー(Caffettiera)とクリーマー(Cremalatte)のセット(税別1977円)を購入、ドトールのイタリアンエスプレッソでCaffellatteを作ります。ミルクはタカナシ低温殺菌牛乳をレンジで温めクリーマーでホイップ、そしてたまにキャラメルシロップを入れてキャラメルマキアートも楽しみます。

Posted by S.Igarashi at 07:31 AM | コメント (2)

February 26, 2005

はしゃぎ過ぎのNHK

ホリエモンとフジサンケイグループとの攻防は長期戦となりそうであるが、この件で大喜びしているのがNHKのようだ。連日、トップで報道し、当事者のホリエモンもニュースショーに出演させている。こうした報道姿勢が報道の優先順位として妥当性があるのか疑わしくも思える。何よりもこのホリエモン騒動でNHKの一連の不祥事、経営体質への批判、朝日新聞とのトラブル等によるNHKへの批判の矛先をかわし、全てを隠蔽してしまおうとする態度が丸見えなのである。
今朝の東京新聞、こちら特報部の記事フジサンケイG 狙われた事情・ラジオ中核に割安でメディア支配として「『堀江流』 原点は『鹿内流』」とその企業体質を批判している。『鹿内流』組み合いつぶしで煮え湯を飲まされた産業経済新聞の元記者達がNHKやフジサンケイGの内幕を書いてくれれば面白いかも、キッカケはフジテレビ!

Posted by S.Igarashi at 11:30 AM

February 25, 2005

RecordCleaner

Recordcleaner.jpg

いわゆるレコード店からLPレコードが姿を消したのは、いつからだろう。それに伴いLPレコードをメンテナンスするツールやレコード針もレコード店から姿を消した。最近、CDに買い替えていないLPや、既に廃盤となってCDにないLPを聴く機会が増えた。すると、気になるのはレコード針やLPレコードの汚れである。先日、都税事務所に行く用事があったついでに八王子のヨドバシカメラに立ち寄って、レコードクリーナーとスタイラスクリーナーを買ってきた。それらが置いてあるのは客が殆ど寄りつかない売り場の片隅に或る鍵の掛かったショーケースである。今や、それだけ希少価値があるということなのだろう。

Posted by S.Igarashi at 04:46 PM

February 24, 2005

彷徨える北坂

タモリのTOKYO坂道美学入門が出たときにエントリーしようとしたネタであるが、資料の地図が見当たらず、港区教育委員会の設置した北坂の謂われを示す標識も撤去されている始末であったが、私の持っていた地図と同じものが或るサイトにあり確証を得たのでエントリーすることにした。
港区は文京区と並んで坂の多い区である。80年代から90年代初めまで事務所を借りていた南青山四丁目の建物があった所に日向高鍋藩秋月家二万七千石の江戸・秋月家下屋敷があった。現在は道路を挟んで向かいに青山霊園立山墓地があり、その道幅は9尺(2.7m)もない狭い道である。秋月家はあまり名前を知られていない外様大名であるが、彼の上杉鷹山は秋月家二男として、江戸屋敷で生まれ、後に米沢上杉家の養子となった人物である。(尚、秋月家上屋敷は現在の元麻布にある麻布高校の場所にあった。鷹山がどちらで生まれ育ったか不明だが、当然、行き来はあったであろう。)絵図から考察すれば秋月家の正門はこの幅の狭い道に付けられていたことが分かる。その道は秋月家下屋敷の北に面していることから北坂と呼ばれていた。しかしながら、この北坂、いつの間にか南側に150m程移動しているのである。これは彷徨える湖、ロプノールに匹敵する現代のミステリーである。それで北坂はどこへ移動したかと云えば根津美術館の北門交差点から西麻布に抜ける下り坂が北坂とされているのである。しかし、江戸の昔は青山墓地から骨董通りに抜ける道も、根津美術館から青山通りに抜け、表参道につながる「みゆき通り」も未だ存在していないのである。その上、江戸時代は現在北坂と記されている辺りから根津美術館の湧水池からの流れが川となって現在の西麻布の外苑西通り付近にあった谷道沿いの河川に流れているのである。つまり、現在北坂と地図に記されている場所には道らしきものは存在していないのである。

北坂の麓にある庚申塔の場所


庚申塔には右に行けば青山から内藤新宿、左に行けば青山百人町(百人組同心長屋)を通り善光寺前(大山街道、現在の青山通り)にでるとしるされている。つまり左とは北坂 を示している。確かこの辺りに北坂を示す標識(道標)があったと記憶している。


北坂を坂下より見る。右手が青山霊園立山墓地、左手が日向高鍋藩秋月家二万七千石江戸屋敷跡、幼かりし上杉鷹山もこの坂を上り下りしてことであろう。
TOKYO1.TVの大人の遠足  青山墓地編に掲載されていた南青山四丁目付近の古地図を見ると日向高鍋藩秋月家二万七千石の江戸屋敷と長谷寺(ちょうこくじ)の間に大きな池があることが分かる。その池の水源を利用して原宿村の田畑が現在の外苑西通り周辺に設けられていた。


根津美術館は根津嘉一郎によって昭和15年(1940)に創立されている。その根津美術館の北にあるから北坂とするのは歴史を些か無視していると言わざるを得ない。江戸東京の歴史を伝えるならば、元の北坂の場所に標識を設置し直し、更に日向高鍋藩秋月家江戸屋敷跡の標識を設け上杉鷹山ここに生まれると記すのが道理と云うものであろう。


余談であるが、その北坂を日向高鍋藩秋月家二万七千石江戸屋敷の前を通り過ぎ大山街道に向かう途中に、斎藤茂吉の青山脳病院があった。現在は王子製紙が地主となり外国人向け高級マンション・王子グリーンヒル(写真右)となっている。つまり道幅は狭いが、かっては重要な道であったのである。奥に見える大木は楡木ではない、残念。

Posted by S.Igarashi at 02:54 PM | コメント (0)

February 22, 2005

四文字略語

先日、書店のコーナーに平積みされた書籍のタイトルに「シスアド」の文字が並んでいるのを見た。何の略だろうと、暫く考えてからシステム管理者(System administrator)の略語だと解った。その隣の経済関係のコーナーには○○トレの四文字略語、トレはどうやらトレーディングの省略らしい。
ネオコン、シネコン、ゼネコン、パソコン、ゴウコン、と数え上げたらきりがないが、コンの付く四文字略語のコンと省略された元の語意は全て異なるが、四文字略語にされることで語意は曖昧になり語感だけが残る。長い言葉を四文字略語にしたがるのは七五調の言葉のリズムにありそうだ。四文字略語に助詞を付けて五文字、動詞、形容詞、副詞を付けて七文字にすると、言葉の座りが良くなる。若者達だけに通じる四文字略語は世代差別意識だけでなく、日本語の話し言葉の構造にも要因があるのかも知れない。

最近分かった四文字略語が「ゴクセン」、テレビドラマは見ないので何のことか知らなかった。新聞に四文字略語の解説はなかったがドラマの解説があったので、「ゴクツマ」の姉妹編のようなものと分かった。これも世代差別ドラマと云うことでしょうか。

Posted by S.Igarashi at 11:02 AM | コメント (3) | トラックバック

February 21, 2005

NOKIA同盟

2005年2月16日NOKIA同盟は発足した。
事の発端はブリキ猫さんの「702NKはウェアラブルなツールに」から、これもブログ的な話の流れからオフ会、NOKIA同盟へと発展していった。
と云うことで私もNOKIA6630(Vodafone 702NK)をゲットしたのである。これは携帯電話というよりもPDA、モバイルコンピュータに限りなく近いものです。

Nokia001.jpg
左からDoCoMoのNOKIA NM502i、PSIONrevo、NOKIA6630(Vodafone 702NK)、ということでNOKIA6630は私にとって3台目のNOKIAである。何故、PSIONrevoがあるのか不思議に思われるかもしれないが、PSIONrevoとNOKIA6630は同じSymbian OSで可動するコンピュータで兄弟分なのだ。既にPSIONはモバイルコンピューティングから撤退しているのでPSIONで培われたSymbian OSを使えるのは、今のところNOKIAだけとなってしまったのである。


WindowsXPを使わずにMacとデータ交換したいのでUSBケーブルでMacに繋いで外付けメディアとして認識するか試したが、これは失敗した。ならば直接メモリカード経由ではとエプソンのプリンタに附属しているカードリーダーにメモリーを挿入、Macのデスクトップにマウント成功、早速、待ち受け画面を変更するために画像データをコピー、着信もiTunesのデータをコピーする。メモリをNOKIA6630に戻して、待ち受け画面を変更する。着信の設定をしようとしたが不明なデータの烙印を押され、あえなく一時撤収、そういえばMacPeople3月号の特集記事に書いてあった筈と拡張子を.m4aから.3g2に変更して、今度は成功。メモリカード経由でデータ交換できることもMacPeople3月号に書いてありました。次はアドレス帳ですね。

Posted by S.Igarashi at 10:33 AM | コメント (7)

February 20, 2005

イガイガ

福音館書店の絵本雑誌
「こどものとも年中向き」三月号
「イガイガ」さとうゆみか作
書店で「イガイガ」の文字が目にとびこみ、自分がモデルかと勘違いして即購入。
沢山の工夫による丁寧な絵が素敵です。願わくば「イガイガ」の顔を正面からみたらどんな風に見えるのか、そのイガイな「イガイガ」を見たい。

Posted by S.Igarashi at 10:51 AM | コメント (2)

February 19, 2005

決めポーズ

makuhari.jpg

何故か北朝鮮的決めポーズをしている三人。幕張ベイタウン一期工事現場にて。

Posted by S.Igarashi at 11:19 AM | コメント (3)

February 18, 2005

The Gates

The Gates.jpg

アンブレラ以来のクリストによるインスタレーション"The Gates"が始まった。

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都史紀要

東京都公文書館の刊行物に都史紀要がある。いわゆる江戸東京の歴史に関する調査研究報告で、都庁内の都民情報ルームの資料頒布所や江戸東京博物館でも販売している。この「佃島と白魚漁業」は挿んであったレシートから93年4月に江戸東京博物館で購入したものだ。
佃島の漁民は家康の江戸入城に伴い、摂州佃村(大阪)から住吉神社の神職共々移住した子孫であることは良く知られているが、この「佃島と白魚漁業」は旧来から江戸前を漁場にしていた漁民と新参者である佃島の漁民との漁業権を巡り江戸から明治に至る諍いの記録である。初代将軍家康様のお墨付き、つまり権力を傘に我が物顔で振る舞う佃の漁民を快く思う者はなく、奉行所も佃の漁民には手を焼いていたと思われる。そういえば江戸を舞台にした時代劇(大岡越前、或いは暴れん坊将軍)でも白魚漁業を巡る紛争をドラマ仕立てにしたことがありました。実際に八代将軍吉宗の時代、大岡越前守は佃島の漁民に様々な便宜をはかったことが記録されている。

Posted by S.Igarashi at 10:19 AM | コメント (2)

February 17, 2005

韓流MP3プレイヤー

朝鮮日報にこんな記事「サムスン電子の最高級MP3が大人気」とか、こんなにゴージャスではないが、円を基調にしたデザインならApplele新種林檎研究所による架空のhiPodフラッシュプレイヤーの方がまともかな。

Posted by S.Igarashi at 09:33 AM | コメント (9) | トラックバック

February 15, 2005

遅れてきたトラックバック・スパム

とうとう、MADCONNECTIONにもトラックバック・スパムがやってきた、その数、四件で何れもポーカー野郎だった。緊急対策を施したら、全てのトラックバックを受け付けなくなってしまった。しかしサイドメニューにトラックバックを表示していないから宣伝効果はないと思うけどね。こちらもどのエントリーにトラックバックされたのかも探すのが困難なくらいだからね。ポーカー野郎もアクセスログを解析すれば無駄なトラックバックだと気付く筈だろうけどね。

Posted by S.Igarashi at 04:31 PM

February 14, 2005

イーノとマイルスの微妙な関係

英国のロック系ミュージシャンの多くはジャズも良く聴いている。ブライアン・イーノもメンバーだったロキシーミュージックのブライアン・フェリーも少年時代のアイドルはチャーリーパーカーやコルトレーンだったという。スティングもバンドメンバーをブランフォード・マルサリスを一として全てジャズミュージシャンにしていた時期があった。それでも彼らはジャズを演奏することはなく自分たちの音楽表現をしている。
ジョン スウェッドの「マイルス・ディビスの生涯」によれば、共演経験のないミュージシャンをスタジオに集め、断片程度の譜面だけで何時間も演奏させるプロセスがイーノにとって驚きだったという。さらに、プロデューサーのテオ・マセロによってその長〜い演奏の断片から新しい音楽が紡ぎ出されることにも。
イーノはマイルスの「ビッチェズ・ブリュー」からスタジオ・セッションの新たな可能性と云う意味で大きな影響を受けた一人だった。もしかすると70年代にイーノがプロデュースしたobscureレーベルも「ビッチェズ・ブリュー」がなければ違ったものになったのかも知れない。

Posted by S.Igarashi at 11:21 AM | コメント (1)

February 13, 2005

天地無用

昨日に引き続き本日も急遽中止となった番組がある。NHKではないフジテレビである。例のライブドアによる日本放送株買占の余波と云うか報復措置にも思える。急遽中止となった番組は「平成教育2005予備校」だ。ライブドアの堀江社長ことホリエモンが出演していたのが気に入らないらしい。ところでホリエモン君は先日の番組で出題された「天地無用」の意味を知らず、まったく逆な意味に解釈していた。今回の株買占騒動を考えるとホリエモンらしい解答である。ホリエモンの辞書に「してはいけない」ことは無いのかも知れぬ。それにしても、NHKといい、フジテレビといい、朝日新聞も含めてメディアが権力化していることが問題ですね、ホリエモン君はそれをどうしたいのかな。

てんち‐むよう【天地無用】
運送する荷物の外装などに記す語で、この荷物を取り扱うのに、上下を逆にしてはいけないという意。(広辞苑第五版)
まぁ、言葉の意味は知らなくても観察力が優れていればどのような荷物に「天地無用」が記載されているのか分析して、それから意味を推測すればね。

Posted by S.Igarashi at 09:02 AM | コメント (1)

February 12, 2005

アホで間抜けなNHK幹部

どうやらラグビー日本選手権、トヨタ自動車vs早大の試合が2時から放送されているが、放送中止しようとした理由が審判の胸にある朝日新聞のロゴだそうだ。トヨタのロゴは良くて朝日新聞は駄目、明らかに朝日新聞憎しの意趣返しと見られて当然だろう。視聴者を無視した思い上がりの結果がこれである。幼稚な子供の喧嘩よりも始末が悪い、これでまた視聴者離れと受信料支払い拒否が増えることでしょう。しかしラグビー審判の胸にある朝日新聞のロゴが駄目で、プロジェクトXの企業礼賛が良いのはガテンがいかない。(他のメディアのロゴだからいけないと言うが、、、ホントですか?)

追記:アホで間抜けなのは現場の人よりも上層部なのでタイトル変更

東京新聞2005年2月28日朝刊の記事、クリックで拡大。
メディアの”平壌放送”化という指摘に納得。

Posted by S.Igarashi at 02:20 PM | コメント (4)

Conference of Birds

Conference of Birds
国内盤では確か「鳩首協議」と云う邦題が付けられていた、1972年11月に録音されたデイブ・ホランド(bass)のリーダーアルバムである。デイブ・ホランドは1970年までマイルス・バンドに在籍、その後、チック・コリア、アンソニー・ブラクストンと共にフリー・インプロビゼーションによるジャズユニット、サークルを結成する。サークルの活動は極めて短期間で1971年2月、伝説のパリ・コンサートの二枚組アルバムを残し解散した。その後チック・コリアは1971年4月にソロピアノを録音、ECMからリリース、翌年1972年2月に"return to forever"を録音、同じくECMからリリース、これがジャズアルバムとしてはスマッシュヒットし、気を良くしたチック・コリアは大衆迎合路線を歩み始める。チック・コリアほど毀誉褒貶相半ばする人物も稀である。そんなチック・コリアと袂を分ち、サークルの他のメンバーのアンソニー・ブラクストン、バリー・アルトシュルにサム・リバースを加えた四重奏団による演奏だが、同年に録音されたチック・コリアの"return to forever"と比較すると目指す音楽の違いは歴然である。平均律楽器に支配されないピアノレスの2ホーンカルテットはフリー・インプロビゼーションの王道かもしれない。タイトルの"Conference of Birds"はデイブ・ホランドが住んでいたロンドンのアパートの裏庭に夏の日の朝方に集まる鳥達のさえずる様子から付けられている。フリー・インプロビゼーションの激しさは影を潜め、ここでバリー・アルトシュルはドラムだけではなくマリンバも演奏している。珠玉の小品。

Posted by S.Igarashi at 11:32 AM

February 11, 2005

CAPA in COLOR

CAPAinCOLOR.jpg
ロバート・キャパ写真展 キャパ・イン・カラー
2005年2月15日(火)〜20日(日)
東京・日本橋三越本店 新館7階ギャラリー
昨年、マグナムのニューヨークオフィスから見つかったキャパが撮影した大量のカラースライドフィルムによる写真が世界初公開される。来週の火曜日から6日間と会期が短いが、上記サイトにアクセスして所要事項を書き込むと招待券が得られる。個人情報を百貨店のイベント屋に流したくない人は要700円也。尚、展示される写真はインクジェットで出力されたもの、日本HPの協力でMacとPhotoshop、HP Designjet 130が用いられているそうです。(HPのWin-PCではないらしい。)
関連記事:コダクロームが残した色

Posted by S.Igarashi at 09:43 AM | コメント (6) | トラックバック

February 10, 2005

Penguin Cafe

PenguinCafe.jpg
Penguin Cafeを初めて聴いたのはEno(ブライアン・イーノ)のobscureレーベルによる"Music From The Penguin Cafe"だった。(写真左端)レコードリリースが1976年となっているから、手に入れたのはたぶんその翌年くらいだろう。"obscure"と云う単語には馴染みがないが暗箱写真機を意味する"camera obscura"(暗い部屋)は聞き覚えのある人もいるだろう。"obscure"には「暗い」と云う意味の他に「はっきりしない, ぼんやりした」「不明瞭な, あいまいな」「わかりにくくする, 混乱させる」と云う意味もある。つまり「あるものが隠されていたり, 表現が不的確だったりするためによくわからない.」と云うことらしい。そこがイーノの狙いだったのだろう。レコードジャケットも黒く見えるが背景には都市の風景が見える。"obscure"がリリースした10枚のLPは現代音楽、ジャズ、ロック、ポップスのどれにも当て嵌まらないような音楽だった。サイモン・ジェフスのペンギンカフェ・オーケストラも正に"obscure"レーベルに相応しい内容であった。ペンギンカフェも或る意味、ポストモダン、ポストコロニアルな音楽と言えないこともなさそうである。

Posted by S.Igarashi at 09:57 AM | コメント (2)

February 09, 2005

Herzog & de Meuron

Aoyamaprada.jpg

JapanDesign Netの田嶋正行氏のリポート・オランダ便りにヘルツォーク&ド・ムーロン建築における美学と余白と題してロッテルダムで開催されたHerzog & de Meuronの展示会が紹介されている。
彼らの設計による青山のプラダビルは建築界でも賛否両論あるが、批判の多くは既存の町並みに対する配慮を欠いているのではないかと云うものだが、それに対してこの土地から都市の歴史的コンテクストを読み取ることは不可能だったと云う意味のことを彼らが語っていたと記憶している。或る意味でプラダビルは明治以降の都市デザインの無策ぶりをいみじくも語っているのであろう。

因みにプラダビルの土地は以前は太陽神戸銀行の東京研修所(寮)があった。銀座でもそうだが銀行の再編で空いたところに海外ブランドが進出するケースに似ている。
この辺り、江戸時代は与力・同心等の長屋、つまり今で云う公務員住宅があったところで、明治以降は明治政府に没収され一時的に茶畑や桑畑になっていた。与力・同心長屋の流れを汲んでいるのか、裏道には銀行の社宅があったり、昔は建設省の公務員住宅などもあったりとか、法務省の施設、地方自治体の東京寮、銀行の研修所等も多い。
70年代前半から90年代前半までの間、途中五年間を除いてプラダビルの前を毎日歩いていたので、この辺りの変遷ぶりは知っているつもりだから、余計にHerzog & de Meuronのコンテクスト云々の指摘に、もっと勉強せいと腹の立つ反面、それもそうだと妙に納得してしまう。

Posted by S.Igarashi at 09:32 AM | コメント (0)

February 08, 2005

司法の見識

例の松下vsジャストシステムのヘルプアイコン特許裁判の件で松下電器産業製品不買運動を実践する人も現れたようです。このところ続いている裁判の判決結果を見ていると司法の見識が疑われるものが多すぎるように思えます。司法の独立性は怪しく三権分立どころか、「立法」「司法」「行政」の三位一体化が進んでいる気がします。もしかすると小泉内閣の云う三位一体構造改革の中身は「立法」「司法」「行政」の三位一体だったのではないでしょうか。改憲の狙いもそこにあるのかも知れません。

「一太郎」訴訟にみるソフトウェア特許のぶざまな現状

Posted by S.Igarashi at 11:11 AM | コメント (2)

February 07, 2005

ピットイン・ニュージャズホール

昔、ピットイン・ニュージャズホールがあった。新宿通りと靖国通りに挟まれた伊勢丹駐車場の向かい側、大昔のピットインから伊勢丹寄りに一件くらい離れたところに入り口があり、そこから二階に上って右側の突き当たりの空き室がピットイン・ニュージャズホールだった。ピットインは飲食店としてのジャズクラブだったけれど、ピットイン・ニュージャズホールは演奏を聴かせるだけの場であった。富樫雅彦を襲った不幸な事故(事件)の後、トリオを組んでいた佐藤允彦は僚友を失い一時ジャズクラブでの演奏は控えていた。そうした時期にピットイン・ニュージャズホールはできた。そこで佐藤允彦がソロピアノを弾いていた。聴衆は両手の指が余る程度しかいなかった。まだジャズのソロピアノが認知されていない頃の話。他にアルバートアイラーのようにバスクラリネットで咆哮する高木元輝のインプロビゼーションと豊住芳三郎のパーカッションのデュオをピットイン・ニュージャズホールで聴いた。これも、豊住芳三郎がまだ美少年で長髪でベルトレスのジーンズで決めていた頃の話。諏訪優がギンズバーグの詩を朗読していたのもピットイン・ニュージャズホールだった。ピットイン・ニュージャズホールは僅か数年で閉鎖された。まだ新宿が元気だった頃の話。

Posted by S.Igarashi at 10:18 AM

February 06, 2005

The War of the Worlds

H.G.ウェルズ原作『The War of the Worlds』によるSF映画の古典・邦題「宇宙戦争」がスピルバーグとトムクルーズ出演でリメイクされ今年の夏に公開される。未知との遭遇を思わせる予告編では未だ地球に攻めてくる火星人の実態や円盤などのデザインは明らかにされていない。
米国公式サイト国内公式サイト

このSF映画の古典と言われている「宇宙戦争」を初めて見たのは、未だ小学校にも行っていない頃、当時住んでいた足立区にあった映画館「ダイゲンカン」であった。足立区には小学一年までしか住んでいなかったので記憶は鮮明ではなく、「ダイゲンカン」を漢字でどう書くのか憶えていなかった。映画館だから幻灯機に因んで「大幻館」と書くのだろうと思ったが、Googleで検索したら昭和32年の東京都の映画館に足立区の「大原館」が見つかった、「大幻館」でなくて残念。子供の頃、良く映画を見に行ったのはこの「大原館」と「梅田シネマ」だった。
「宇宙戦争」は日曜日に父と兄達と一緒に見に行ったのだが、途中でフイルムが切れて上映が中断してしまったことを憶えている。昔は複数の映画館で上映時間をずらして一本のフイルムを持ち回りしていたので、フイルムが切れることはよくあることだった。たぶん、このときも北千住あたりの映画館から次のフィルムを自転車で運んでくるのに間に合わなかったのだろう。(諸説ある自転車操業の語源の一説、へぇ〜)他に憶えていたのは空飛ぶ円盤から伸びた触角の様なものから発せられる光線を浴びると、建物や人が溶けてしまうことだった。
10数年前に深夜に放送された「宇宙戦争」をテレビで見た事がある。子供の頃、凄いなぁ〜と思った特殊撮影がまるで子供騙しで幼稚にしか見えなかった。それと若き日のジーン・バリーが出演していたことをその時知った。ジーン・バリーは後にテレビシリーズ「バークに任せろ」で主役の富豪刑事を演じていた。
スピルバーグもトムクルーズもきっと子供の頃に"The War of the Worlds"をワクワクしながら見たのだろう。だから、現代のCGを駆使した特殊撮影でこのSF映画の古典を蘇らせたいと考えたに違いない。

Posted by S.Igarashi at 04:10 PM | コメント (1)

February 04, 2005

TWILIGHT

twilight050204.jpg
TWILIGHTは三つの漢詩を主題にした高橋悠治と富樫雅彦によるコラボレーション・アルバムである。録音は1976年6月9日〜10日となっている。A面が富樫雅彦の提示したルールとモチーフによる即興演奏、B面が高橋悠治の提示したルールとモチーフによる即興演奏となっている。アルバムタイトルのTWILIGHTはホーチミンの漢詩「黄昏」にインスパイアーされたものである。

黄昏
風如利剣磨山石、寒似尖鋒刺樹枝
遠寺鐘声催客歩、牧童吹笛牛引帰

風の鋭い剣(つるぎ)は山肌をみがき
寒さのとがった鋒(きっさき)は木の枝を刺す
遠い寺の鐘の音に旅人は足をはやめ
牧童は笛を吹き牛をつれ帰る
ホー・チ・ミン


A面の「半明」は高橋悠治と富樫雅彦によるピアノとパーカッションの緊張感溢れるインタープレイはピアノが打楽器の仲間であることを再認識させられる。激しいインプロビゼーションの中からメランコリックなメロディーラインが浮かび上がってくる。
B面の「黄昏」は高橋悠治と坂本龍一の口琴(マウスハープ)と富樫雅彦のハンドドラム、豊住芳三郎の竹筒の演奏から始まる。次に高橋悠治と坂本龍一のシンセサイザーによるインプロビゼーションと富樫雅彦と豊住芳三郎のパーカッションが高橋ゆうじJrのシンセサイザーによる通奏低音の上で繰り広げられる。日が昇り、日が沈み、人は生まれ、人は死に、それを見守る東亜細亜の悠久の自然、ホーチミンが帝国主義の支配から守りたかったものは太古から続く人々の営みだったのだろう。
CD版のトゥワイライトはこのLPに高橋悠治・佐藤允彦のコラボレーション・アルバム「サマルカンド」を収録したもののようであるが、Amazonでは在庫切れ(絶版?)となっている。音源はPCM(パルス・コード・モジュレーション)録音、つまりデジタル録音である。しかし、アナログLPでは音源がデジタル録音でも冬場は静電気によるホコリでスクラッチノイズに悩まされる。
LP版ライナーノーツの左下の写真に坂本龍一がいる。中央線沿線のジャズクラブで時折演奏していた頃の長髪に無精ヒゲの姿、YMO時代の刈上げヘァーしか知らない人には別人にしかみえない。坂本龍一の参加は、高橋悠治の弟子だから。というか、高橋悠治からクセナキスの音楽理論を学ぶために坂本龍一が勝手に押し掛けて教えを乞うたらしいが。

Posted by S.Igarashi at 05:15 PM | コメント (4)

February 03, 2005

太巻き

太巻きではなく「恵方巻(えほうまき)」と言うらしい。1月31日付けの東京新聞朝刊に「招福 恵方巻が席巻」という記事が掲載されていた。関東人には違和感があるが、どうやら関西地方が発祥と云われているこの節分の行事、歴史的由来がはっきりしないがすし屋の組合が流行らせたらしいところは、源内先生の土用の丑の鰻に似ている。先週くらいからイトーヨーカドーの店内放送で盛んにこ恵方巻の宣伝をしていたが、昨日は恵方巻に替わってヴァレンタイン・チョコレートの宣伝を盛んにしていた。今夜辺り、商人の口車に踊らされ太巻きを咽に詰まらせないように。

Posted by S.Igarashi at 10:30 AM

February 02, 2005

出版のユニバーサルデザインフォーラム

ジオデシックの編集するBe-h@usの本ブログの力等のブックデザインをされている高橋貴子さんから「出版のユニバーサルデザインフォーラム」の案内を戴きました。
私も既に物を書いたり、本を読むときは近視の眼鏡を外し裸眼で対応していますが、そろそろ、本格的なReading Glassesの必要性を憶えるようになってきました。出版のユニバーサルデザインと聞くと視覚障害者に向けたものと考えがちですが、健常者も事故や病気そして加齢による視覚障害者予備軍の可能性は否定できません。最近気になるのがビジュアル指向の見た目優先の雑誌です。活字離れとは云え、何の配慮もなく写真やグラフィックスにテキストを重ねたり、読んでもらうことを全く考えない誌面づくりをしているものが多く見られます。これは健常者にも読み難いものです。ウェッブでも読む気になれないデザイン優先のサイトはパスしたくなります。こうしたフォーラムが開催されることによって出版だけでなく「メディアのユニバーサルデザイン」を考えるきっかけになって欲しいものです。

出版のユニバーサルデザインフォーラム〜すべての人に本の楽しさを!〜

 活字を読むことのできない目の不自由な子供や視力の弱いお年寄り、本のページを めくるのが難しい手の不自由な人等々、そのままの状態では本が「読めない・読みに くい」人たちがいます。
 その中で、特にハンディの大きい視覚に障害のある人のための読書サービスを考え ると、もっぱらボランティアの善意によって支えられている点字や録音図書の製作に 限られているというのが実状です。しかし、そうした恩恵としての奉仕サービスに頼っ ている限り、障害のある人が健常者と同じように、本当に読みたい本を、出版と同時 に読めるような読書環境はいつまで経っても実現しないでしょう。
 一方、出版物の製作プロセスは現在ほとんどがデジタル化されており、電子書籍端末やフォーマットの工夫次第で文字を合成音声で読み上げさせたり、見やすい大きさ や色に変換したりといった個々のユーザーの身体ニーズに応じた読書環境を選択でき るユニバーサルデザインの本の開発が可能になっています。これは出版社にとって、 これまで本を読みたいけれど読めなかった潜在的な読者を掘り起こしていける大きな可能性が出てきたことを意味します。
 フォーラムでは、「誰でも」書籍や雑誌などさまざまな出版物の読者になることが できるUD(ユニバーサルデザイン)としての出版のあり方を模索し、「本離れ」、「活字離れ」といわれて久しい出版界を活性化するにはどうすればいいかをさまざま な立場で出版業界に関わっておられるみなさまといっしょに考えてみたいと思います。


日時:2005年2月28日(月)13時〜18時(受付開始:12時)
主催:毎日新聞社
協賛:読書工房、アスク、サン・データセンター、ソニー、松下電器産業ほか(協賛企業募集中)
会場:毎日ホール
〒100−8051 千代田区一ツ橋1−1−1
パレスサイドビル地下1階(地下鉄東西線竹橋駅下車0分、九段下寄り改札からすぐ)
定員:200人
参加費:2000円(資料代含む、領収書あり)
※終了後、パレスサイドビル9階のフレンチレストラン「アラスカ」で懇親会(会費3000円)がございます。
フレンチレストラン「アラスカ」については、こちらをご参照ください。
http://www.alaska-net.co.jp/palace/map.html
参加申し込みは…
下記のホームページの申し込みフォーム、メール、ファックスのいずれかでお申し込
みください。
受け付けは先着順となります。受付が完了した方には、入場証(葉書)を送ります。
(定員になり次第、締め切りますので、ご了承ください)
ホームページ: http://www.mainichi.co.jp/universalon/
メール: us@mbx.mainichi.co.jp
FAX: 03-3287-1320

内容:(敬称略)
●講演1「電子書籍が読者層を広げる」塩崎泰三(リーディングスタイル)
●講演2「本という文化を蘇らせるために」佐野眞一(ノンフィクション作家)
●講演3「私が実践してきたバリアフリー出版の現状と今後の課題」松井進(バリアフリー出版を実践している視覚障害者)
●講演4「ハリー・ポッターが開く魔法の本」松岡佑子(静山社社長、通訳者、「ハリー・ポッター」シリーズ翻訳者)
●パネルディスカッション「出版のUDをどう実現するか」
コーディネーター:岩下恭士(毎日新聞社ユニバーサロン編集長)
パネリスト:松岡佑子、佐野眞一、塩崎泰三、服部敦司(バリアフリー資料リソースセンター設立準備会理事長)、成松一郎(読書工房代表)他
※当日は、バリアフリー書籍や電子書籍の実演&展示があります。

(申し込み欄)
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懇親会 参加・不参加

Posted by S.Igarashi at 08:14 PM | コメント (8)

February 01, 2005

試験監督2005

昨年と同様に今日は東京造形大学の学科の入試でした。昨年も書きましたが、何もしない二時間はとても疲れるものです。受験生が消しゴムや鉛筆を床に落としたものを拾ってあげるのが、多少は運動になって逆に疲れを解消してくれるようです。
それにしても入学試験を終えた受験生を待ちかまえるように大学構内を出たところで豪華なパンフレットを配付している商魂逞しい予備校には呆れます。

Posted by S.Igarashi at 10:20 PM | コメント (0)