February 18, 2005

都史紀要

東京都公文書館の刊行物に都史紀要がある。いわゆる江戸東京の歴史に関する調査研究報告で、都庁内の都民情報ルームの資料頒布所や江戸東京博物館でも販売している。この「佃島と白魚漁業」は挿んであったレシートから93年4月に江戸東京博物館で購入したものだ。
佃島の漁民は家康の江戸入城に伴い、摂州佃村(大阪)から住吉神社の神職共々移住した子孫であることは良く知られているが、この「佃島と白魚漁業」は旧来から江戸前を漁場にしていた漁民と新参者である佃島の漁民との漁業権を巡り江戸から明治に至る諍いの記録である。初代将軍家康様のお墨付き、つまり権力を傘に我が物顔で振る舞う佃の漁民を快く思う者はなく、奉行所も佃の漁民には手を焼いていたと思われる。そういえば江戸を舞台にした時代劇(大岡越前、或いは暴れん坊将軍)でも白魚漁業を巡る紛争をドラマ仕立てにしたことがありました。実際に八代将軍吉宗の時代、大岡越前守は佃島の漁民に様々な便宜をはかったことが記録されている。

Posted by S.Igarashi at February 18, 2005 10:19 AM
コメント

東京都公文書館・ご担当者様、情報有り難うございます。
早速、URLを書換え、リンク更新をしました。

Posted by: iGa at March 17, 2008 11:08 AM

当館の刊行物をご紹介いただきありがとうございます。東京都公文書館では2007年9月にサイトリニューアルを行いました。そのためご紹介いただいている都史紀要のページは以下のURLに変更いたしました。http://www.soumu.metro.tokyo.jp/01soumu/archives/0604t_kiyo.htm
またのご利用をお待ちしております。

Posted by: 東京都公文書館 at March 17, 2008 10:04 AM