May 30, 2011

My Back Pages

My Back Pagesと云えばBob Dylanが1964年に作詞・作曲した曲だが、私にとってはAtlantic Label系のVortexからリリースされたKeith Jarrett Trioの1968年のアルバム・Somewhere BeforeのA面一番の曲として聴いたのが初めてであった。
昨日の篠田博之氏による東京新聞のコラム「週刊誌を読む」に『「古傷」映画化 なぜ大宣伝/深謀遠慮、風化...朝日の思惑は...』と映画『マイ・バック・ページ』が取上げられていた。この映画も川本三郎の原作も(金を払ってまで)見るつもりも読むつもりもないが、原作の素材となった事件は...確かそんな事があったと...記憶に残っているが、その当事者の一人が川本氏であったことを知ったのは数カ月前に読んだ雑誌の記事ではなかったかと思う。それにしても週刊朝日3月25日号でも原作のタイトルに使われたBob Dylanの詩のリフレインについて言及されていないし...。まぁ、こんな手垢に塗れた紋切り型の括り方を読むと...やっぱりマスメディア側(マスコミ村)にいた人間だなぁ〜と白けてしまうのだが...。
Bob Dylan - My back Pages
Keith Jarrett Trio - My Back Pages
追記:数カ月前に読んだ雑誌とは3/15発売の週刊朝日・緊急増刊「朝日ジャーナル」の川本三郎と中森明夫の対談でした。とかげの尻尾にされた川本氏に対し弁解の機会を与えるのはマスコミ村・大字朝日新聞の損失補填でしょうか。

Posted by S.Igarashi at 01:39 PM | コメント (2)

May 28, 2011

My Support Profile

Mac Fan.jpに...アップル製品や製品の修理履歴を...の記事があった。確かAppleJapanのSupportからは製品個別の保証状況とサービス期間を確認することはできるが、自分のApple IDで登録された製品をリストアップして保証状況を確認できるMy Support Profileへのリンクは用意されていない。と云うことで、早速試してみると表示は全て英語になるがシリアルナンバーを一々調べてから検索する必要がないのが宜しい。My Support Profileで自分の所有している機器のシリアルをコピーしてAppleJapanのSupportから検索すれば日本語表示で個別の保証状況や修理状況を確認することも可能である。と云うことで渋谷のAppleStoreで行なった修理もApple本社で全て把握してるということの様ですが、あれ!iPhone3GSが登録されてない。

Posted by S.Igarashi at 10:22 AM

May 26, 2011

ヒューマンエラー

昨日出掛けに駅コンコースの啓文堂で買った朝日ジャーナル「原発と人間」、真っ先に読んだのは「原発事故はなぜくりかえすのか」を書いた故・高木仁三郎の『原発の暴走』であったが、夕方帰りの電車内でTwitterをチェックしていると、こんなツイートが...なるほど...単位の間違いだが1000倍の開きは大きすぎる。単純な制作側のヒューマンエラーと校正のケアレスミスが重なったもので...ありがちな間違い。先日の参議院行政監視委員会で確か後藤政志氏だと思うけど「人間は間違いを犯すもの」と言っていた。そうだよね...「絶対間違えない」ことも在り得ないし、「絶対安全もない」だから...原発は止めようよ。

Posted by S.Igarashi at 09:45 AM

May 24, 2011

地デジ難民...

デジタル化で幽霊(ゴースト)は現れないが、山里にやっと届いた微弱な地デジ電波を拾っているので気象条件によって音飛びやら画像が欠けたりでこんな具合に、酷いときはブラックアウトで何も写らなくなる。...まぁ...来年...スカイツリーから送信されるようになったら...どうなるのか。

Posted by S.Igarashi at 09:30 AM | コメント (4)

May 23, 2011

お出入り禁止

2011年5月18日は東京新聞朝刊5面の社説・発言(読者投稿)の頁に掲載された「私説・論説室から/オフレコ発言が示す真実」と題された署名コラムに、何が気に入らないのか経済産業省の広報室長が「上司」に抗議電話をかけてよこし、更に報復処置として東京新聞の記者に対して「出入り禁止処分」としたそうだ。まぁ、経済産業省の官僚どもは反原発の立場を明確にした...東京新聞が余程気に入らないのでしょう。これは名誉ある「お出入り禁止」でしょう。

講談社・現代ビジネス「ニュースの深層」
「枝野批判」オフレコ発言をすっぱ抜かれ、今度は東京新聞記者を「出入り禁止」にした経産省の「醜態」

Posted by S.Igarashi at 09:12 AM | コメント (0) | トラックバック

May 22, 2011

原発事故はなぜくりかえすのか

takagiji36.jpg原発事故はなぜくりかえすのか
高木仁三郎著:(岩波新書)
3.11の後、確かどこかにある筈だと未整理の書棚に隠れていた本書を引っ張り出してきた。本書を読むきっかけはTBS News23に何度か氏が出演され、2000年10月8日に氏が亡くなられた翌日の多事争論で「市民科学者」としてその死を取上げられ、本書が出版される二週間前にTBS News23の特集「高木仁三郎という生き方」を見たからだと思う。略10年前に購入した本なので私の脳内の揮発性メモリから記憶は蒸発していたので読み直すことに...。改めて年譜を読むと氏が亡くなられた年齢は今の私の年齢と同じ...う〜む....。遺言となった「最後のメッセージ」に無念さを感じると同時に...この10年間...私は何をしていたのだろうか...。

友へ 高木仁三郎からの最後のメッセージ

皆さん、ほんとうに長いことありがとうございました。体制内のごく標準的な一科学者として一生を終っても何の不思議もない人間を、多くの方たちが暖かい手を差し伸べて鍛え直してくれました。それによって、とにかくも、「反原発の市民科学者」としての一生を貫徹することができました。

 反原発に生きることは、苦しいこともありましたが、全国・全世界に真摯に生きる人々と共にあることと、歴史の大道に沿って歩んでいることの確信からくる喜びは、小さな困難などをはるかに超えるものとして、いつも私を前に向かって進めてくれました。幸いにして私は「ライト・ライブリフッド賞」をはじめ、いくつかの賞にめぐまれることになりましたが、それらは繰り返し言って来たように、多くの志を共にする人たちと分かち合うべきものとしての受賞でした。

 残念ながら、原子力最後の日は見ることができず、私の方が先に逝かねばならななりましたが、せめて「プルトニウム最後の日」くらいは、目にしたかったです。
でも、それはもう時間の問題でしょう。すでにあらゆる事実が、私たちの主張が正しかったことを示しています。なお、楽観できないのは、この末期症状の中で、巨大な事故や不正が原子力の世界を襲う危険でしょう。JCO事故からロシア原潜事故までのこの一年間を考えるとき、原子力時代の末期症状による大事故の危険と結局は放射性廃棄物がたれ流しになっていくのではないかということに対する危惧の念は、今、先に逝ってしまう人間の心を最も悩ますものです。

 後に残る人々が、歴史を見通す透徹した知力と、大胆に現実に立ち向かう活発な行動力をもって、一刻も早く原子力の時代にピリオドをつけ、その賢明な終局に英知を結集されることを願ってやみません。私はどこかで、必ず、その皆さまの活動を見守っていることでしょう。
   いつまでも皆さんとともに  高木仁三郎

最後まで氏が抱いていた危惧は現実となってしまいました。
最終章の『技術の向かうべきところ』ではこう述べています。

...原発が本当に深刻な事故に至った場合は、人為的な判断で、外からダイナミックな装置を介入させてシステムを止めるとか、緊急冷却水を送り込んで原子炉を冷やすというようなことでなくて、本来的に備わった安全性--パッシブ・セーフィティと言われています--によって暴走を止めるようなあり方のほうが望ましいのではないかということです。...

氏は原発という自然界を制御するアクティビズムの極致の技術から...パッシブで平和的で、大きな破綻や事故を招かないで済むようなシステムを取り入れて行く方向に科学技術がシフトしていかないと、人間の未来も危ういものとなってしまうと...言っているように思えます。

『原発事故はなぜくりかえすのか』 内容
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はじめに....
 臨界事故/青い閃光/峠三吉/饒舌な報告書
1 議論なし、批判なし、思想なし
  安全神話の崩壊/安全文化/原子力文化/安全第一/自己検証のなさ/原子力産業の状況/さまざまな用途の研究/相互批判なし/議論なし、思想なし/原子力導入の歴史/原子力村の形成/奇妙なブーム/ある体験

2 押し付けられた運命共同体
  国家まかせ/大事故の評価/トップダウン型の開発/サッカーにたとえると/「三ない主義」/「我が国」という発想/マイ・カントリー

3 放射能を知らない原子力屋さん
  バケツにウランの衝撃/物理屋さんと化学屋さん/放射化学屋の感覚/物理屋さんの感覚/自分の手で扱う/放射能は計算したより漏れやすい/事故調査委員会も化学抜き

4 個人の中に見る「公」のなさ
  パブリックな「私」/普遍性と没主体性/公益性と普遍性/仏師の公共性/技術の基本/原子力は特殊?/科学技術庁のいう公益性

5 自己検証のなさ
  自己検証のない原子力産業/自己に対する甘さ/自己検証型と防衛型/委員会への誘われ方/結論を内包した委員会/アカンタビリティー/寄せ集め技術の危険性

6 隠蔽から改ざんへ
  隠蔽の時代/質的転換/技術にあってはならない改ざん/技術者なし

7 技術者の変貌
  物の確かな感触/ヴァーチャルな世界/論理的なバリアの欠如/新しい時代の技術者倫理綱領

8 技術の向かうべきところ
  トーンを変えた政府/JOCの事故の意味/技術の極致/現代技術の非武装化
あとがきにかえて
  友へ 高木仁三郎からの最後のメッセージ/高木さんを送る
  高木仁三郎・年譜
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Posted by S.Igarashi at 09:28 AM | コメント (2)

May 14, 2011

ひまわり

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今日の夕刊一面に『土壌浄化へ咲いて・避難地域にヒマワリ、菜種』の記事があった。ヒマワリ、菜種はセシウムを取込む性質があり、チェルノブイリ周辺地域でも土壌浄化の目的で数多く栽培されていると云う。ヒマワリのそうした性質と旧ソヴィエト連邦を舞台とした映画「ひまわり」のどこまでも続くヒマワリ畑とヘンリー・マンシーニ作曲の映画音楽からインスパイアされ医師の鎌田實氏らが主宰するJCF(日本チェルノブイリ連帯基金)ではJazz演奏家の坂田明氏と協力してCDアルバム:ひまわりをリリースしている。そう云えば坂田明氏は昨年末に行なわれた『音楽とミジンコから見えてくる世界...』の時もひまわりを演奏していた。鎌田實氏がYouTubeに投稿した坂田明氏の演奏がバックのチェルノブイリのスライドもある。

Posted by S.Igarashi at 03:45 PM | コメント (4)

May 10, 2011

原子力からの脱出

世界6月号は5月号の生きよう!に続いて「原子力からの脱出」だ。中でも3.11以降、脱原発派として評価の上がっている河野太郎の『エネルギー政策は転換するしかない』は判りやすく良く纏まった正論だが、原発推進派が蠢く自民党の中で次期衆院選で党公認が取れるかが心配だ。
神保太郎の『メディア批評』を読むと脱原発にシフトした毎日新聞のコラム『風知草』執筆者の編集委員に対して四月中旬に政府関係者から「浜岡原発は止めなくちゃ駄目だ。」と書いてくれないかと声を掛けられていたそうである。世界6月号の発行日が連休明けの5月7日だから、その前日である5月6日夜の首相の浜岡原発停止要請は...唐突に行なわれた訳ではない様である。
世界6月号・執筆者からのメッセージ:小出裕章
追記河野太郎 × 岩上安身 インタビュー

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世界6月号が珍しく売りきれたようで緊急増刷とか、原子力行政はこのままでは行けないと思っている人が増えているようだ。
毎日jp:浜岡原発:首相と、原発推進維持図る経産省の同床異夢
平成23年3月11日(金)定例閣議案件
経済産業省:電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案について

Posted by S.Igarashi at 08:57 AM | コメント (4)

May 09, 2011

メディアの役割...

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今日の東京新聞朝刊一面は『「浜岡以外も見直しを」 元地震予知連会長が警鐘』の記事。一方見開きの「こちら特報部」<新日本原発紀行>「志賀(石川)編 過去には臨界隠し、不具合で停止続発」はネットではサマリーだけで全文は読めないが、原発に併設されたテーマパークもどきのPR施設「アリス館志賀」ではプルト君ではなく不思議の国のアリスが安全神話のプロパガンダ教育に駆り出されているとか...う〜ん、ドジソン先生が生きていたら...なんと思うだろう。...と云うことで浜岡原発だけを期間限定で停止させる政府の意向を批判し、メディアの役割を果たそうとしている東京新聞は駅のキオスクやコンビニでも完売しているそうだ。
出放題:三稜石は昨日の浜岡原発の遠景...

Posted by S.Igarashi at 10:29 AM | コメント (2)

May 08, 2011

まる子ちゃんの家

さくらももこKeith Jarrettの誕生日が5月8日なんてことには関係性は何もないが、話のネタにするのは「まる子ちゃんの家」である。
何年か前にNHK教育で水彩スケッチの講座を何となく見ていたら、神社仏閣の写生で出演者の男女のタレントが揃いも揃って建築物を遠近法を無視して「まる子ちゃんの家」の様に描いていた。初心者を起用した番組Pの思惑通りの結果なのかも知れないが、指導講師の困惑が画面からも伝わってきた。さくらももこ言う処の「くん・ちゃん漫画」の類いでは遠近法に乗っ取って描かれることは少ない。図法的に検証すると「まる子ちゃんの家」は対象物を45度に振って水平方向から平行投影法で得られる画面であるが、水平方向の距離は長めに補正が加えられている。人は「空間認識」よりも「図形認識」が優先されるのだろう。記号化された「まる子ちゃんの家」に疑いを持つものは居ない。(漫画は東京新聞5月3日・朝刊より引用)

Posted by S.Igarashi at 09:49 AM | コメント (0)

May 04, 2011

哀しい...憲法記念日

憲法をキーワードにMADCONNECTIONを検索すると2004年から24のエントリーがありました。自分の書いた物を読み返してみると状況は次第に悪化し...2007年の5月3日に書いた日本国憲法に対するFumanchu氏のコメントは3.11以後を想像させられます。そういえばi文庫で日本国憲法を読むことも試してました。改めて電子法令検索 for iPadで調べてみると、粛々と憲法改正への法令手続きが進められていることが解ります。今年の憲法記念日は『ウサマ・ビンラディン殺害』の報道で新聞一面の片隅に追いやられてしまいました。この日に合わせたのは米国のメディアコントロールなのかと...疑ってしまいます。それにしても福島の子供達は憲法第25条に守られることも...ないとは...どう云うことでしょう。この「都合良い日本人」だけが再生産される異常さ...そんな国は疑え。
January 22, 2009:棄民(オバマ米大統領の就任演説を聴いて...)

Posted by S.Igarashi at 11:07 AM | コメント (4)