May 03, 2007

日本国憲法

『未だ足立区に住んでいた頃、週に一度くらい映画を見に連れていかれた。一般家庭にテレビが普及する前の話である。当時は映画の本編を上映する前には必ずニュース映画が上映された。そのニュース映画の記憶は、スエズ運河、エジプト、戦争、という断片だけだが、今すぐにでも世界大戦になりそうな印象は覚えている。状況から判断すると1956年のスエズ紛争の事だろう。そうすると僕が小学一年生の時の記憶である。
それから暫くして、中学一年の長兄と近くの神社の前を歩いていると、爆音と共に一筋の雲を残しながら飛行機が頭上を飛んでいった。「また、戦争が始まるの。」と僕は兄に尋ねた。「日本には憲法九条があるから、もう戦争はしない。」と兄は言った。僕はそれを聞いて少しだけ安心した憶えがある。』
以上は2005年8月12日のエントリーの再録であるが『、、少しだけ安心した、、、』と書いたのは、子供の頃から、為政者によって改憲され再び徴兵制度が施行され、最悪の日を迎えるのではないかと云う不安が常にあったからである。

March 20, 2006:戦争と建築家
August 01, 2005:初めて人を殺す
June 23, 2005:靖国問題

軍隊を持たない国 <上> コスタリカ(東京新聞2005/8/10)より一部引用

軍隊を持たない−。憲法でこう“宣言”している国が、世界には日本のほかにあと二つある。中米のコスタリカとパナマだ。コスタリカはほぼ半世紀、パナマは十一年間戦争をしていない。
中略
 中米和平に道筋をつけた功績で一九八七年にノーベル平和賞を受け、次期大統領として返り咲きを果たすとの呼び声も高いオスカル・アリアス氏の秘書、リンシー・マコーマックさんは「それぞれの国で歴史や事情は違うが、日本には軍を持たない方法で進んでほしいですね。困難な道だとは思いますが、中米全部の国から軍を廃棄させる夢を、われわれはまだ捨てておりません」と力を込めて語った。
、、、

軍隊を持たない国 <下> パナマ(東京新聞2005/8/11)より一部引用
、、、 運河をめぐる利権が複雑に絡むパナマで、軍隊の不保持を決める憲法の条文ができたのは一九九四年。この前後、反米主義を掲げた軍事独裁者ノリエガ将軍の打倒を掲げ、米国が八九年に軍事侵攻に踏みきったのを受けてパナマ国防軍は解体。九九年十二月、パナマ運河を返還した米国が全軍を撤退させ、パナマから軍隊はいなくなった。
 社会学者でパナマ社会教育調査研究所のラウル・ルイス所長(58)は「パナマ運河には弱点が約百カ所ある。それを守ろうとすれば膨大な予算が必要。それなら、全く軍を持たずに中立を保つのが最も安全と考えたわけです」と説明した。ルイス所長は「それは国民の総意です」とも話す。、、、

戦争をしないと云うことを「誇り」にしたい。

Posted by S.Igarashi at May 3, 2007 08:47 AM
コメント

どこかの広告代理店が造ったシナリオ通りに着々と進行している、てことですか。

Posted by: iGa at May 9, 2007 04:10 PM

日本国はだいたい60年周期で崩壊しています。
「長い平和が消える」のもそろそろかな、

http://www.tcp-ip.or.jp/~ask/dh/index.html

Posted by: Fumanchu at May 9, 2007 01:13 PM