akiさんがMICHELIN Voyager Pratique Japonに引き続き高尾山をエントリーされた。京王電鉄が今年10月の高尾線開業40周年記念に発行した小冊子「高尾」にミシュランの仏語版の高尾山紹介記事の抜き刷りとその日本語訳が掲載されていたので、akiさんにそのスキャニングデータを送ろうとしたのだが「それは地元民がエントリーしなければいけないでしょう」と云うことで、写真は12月5日に撮ったイトーヨーカドー八王子店の屋上駐車場からの高尾山(左端)の日没風景である。その高尾山薬王院からは月報も届けられている。我が家の墓所のある檀那寺も元々は高尾山の末寺にあたり、高尾山に登らずとも、その墓所の尾根からは新宿を遠望できる。まぁ「How Addicted to Apple Are You?」のみならず、高尾度もそれなりに高いのである。
都心のそれも銀座の一等地でありながら、この例えようのない場末感はどこから派生するのだろうか。前から気になって一度行ってみようと思っていたのだが、aki's STOCKTAKINGの「銀座 /1953年秋」を見てからは一層その思いを強め、都心に出掛けたついでに松屋銀座の屋上を訪れた。今では高層と言えなくなった地上31mの屋上は巷の喧騒から隔離され異次元の時間が流れていた。屋上フェンスは手の届かない高さとなり地上を見下ろすことは叶わない。松屋銀座のリニューアルされたファサードのガラススクリーンが太陽光を反射し、銀座通りを隔てた向かい側サエグサビルの屋上で無言で回転するApple-Logoを照らし、方向性を幻惑している。屋上に居たのは私を含めて5〜6人だけ、ベンチで一人食事する初老の男性やテーブルで一人ポツネンと休息する人と人、それにペントハウスにあるペットショップを訪れたらしい小型犬を連れた女性くらいであった。
と云うことでLeopardに暫定対応のVectorWorks.12.5.3へのアップデータが昨日リリースされました。米国より5週間程送れての対応となります。これでこんな不都合は取敢ずなくなりました。Leopardでの正式対応は来春リリース予定のVectorWorks2008と云うことらしいですが...、まぁTigerとLeopardを行ったり来たりする回数が減るのは有り難いことです。
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実業美術館:赤瀬川原平×山下裕二
文藝春秋の『オール讀物』に三ヶ月に一度くらい略定期的に掲載されていた『企画モノ』の単行本化である。世話役に山下裕二、ご隠居が赤瀬川原平と云った趣向なのだろうか、編集部の段取りで各地の実業美術館・物件を見学した後、何処ぞで対談、録音テープから原稿を起し、なんちゃらかんちゃらで一丁上がり。雑誌原稿が溜った処で書籍化となる。良くも悪くも出版社主導のシステムによって作られた本である。その辺りが些か気になるのは、物件によって食い付き方に温度差が見られることである。興味深いのは第一章の「大和ミュージアム」で戦艦大和をカメラに見立てる赤瀬川原平。
大和の艦橋にある測距儀はカメラのレンジファインダーと同じ原理、製作は日本光学によるものだ。カメラ上部を軍艦部と呼ぶのも同じ理由、逆にカメラを軍艦に見立てているからである。撮影も射撃も英語では同じ"shot "であるからニコンが嘗て日本光学狙撃眼鏡を製作していても何ら不思議ではないのである。
内容
巻頭鼎談「実業美術館とはなんぞや?」赤瀬川原平×南伸坊×山下裕二
はじめに 赤瀬川原平
1 戦艦大和を観に行く(大和ミュージアム・海上自衛隊呉基地)
2 網走番外地の真実とは!?(博物館網走監獄・網走刑務所)
3 ごみ処理工場が芸術してます(大阪市環境局舞洲工場&スラッジセンター・広島環境局施設部中工場)
4 交通博物館で職人技を応援(交通博物館)
5 警察と芸術のビミョーな関係(明治大学博物館刑事部門・警察博物館)
6 偉大なる中小企業の「作品」たち(コシナ・オリエント時計)
7 野球の国ニッポンの聖地を訪ねて(東京ドーム・野球体育博物館)
8 「お金」に「芸術」の深淵を見た(国立印刷局滝野川工場。お札と切手の博物館・貨幣博物館・日本銀行本店)
9 トヨタは応挙、マツダは光悦である(トヨタ博物館・マツダ本社工場)
あとがき 美術に実業を、実業に美術を 山下裕二
いわゆるムック、発行元はMCプレス。オジサンはiPod touchをハッキングする気もなく、記事にあったHandBrakeを試したかっただけ、以前も似たようなフリーウェアを試したが、それは上手くコンバートできなかったので再挑戦、と云うことで今回は成功..。使い方はこちらにもあった。最初から知っていればムックを買わずに済んだのだが、無知故の出費でした。
平素はL.H.Sをご利用いただき誠にありがとうございます。 高機能のスパムメールフィルタのサービスが開始いたしました。 これにより、さらに大幅にスパムメールが減少いたします。 万一、受信するメールにつしてお気づきの点がございましたらサポートまでご一報ください。 今後ともリンククラブのホスティングサービスをよろしくお願いいたします。と云うことで、スパムメールが激減したのだが、二週間ほど過ぎたところで再びスパムメールが大量に来るようになった。インターネット-プロバイダーに問い合わせると...
平素はリンククラブをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。お問合せの件についてお返事させていただきます。
今回スパム対策として、greylistingというものを採用しておりましたが、この仕組みは、全てのメールサーバーがRFCに準拠した動作をすることが前提のシステムで、メールを意図的に再送してもらうことによってスパムメールを弾くという仕組みですが、そうでないサーバーからのメールの遅延が激しかったり受信しないという問い合わせが多くなったため現在greylistingは適用しておらず、別の方法で対策しております。
従いまして、greylisting定期用語から12月7日までの間よりもスパムメールの量は増えると思いますが、受信できないメールがあるという状況はほぼなくなっています。
スパム対策に関してはきつくすればスパムは減るが必要なメールにも影響が出る、ゆるくすればスパムが多くなり調整が難しいため、現在調整段階ですのでスパムの量が増減するかもしれませんがご了承いただきますようお願いいたします。
また何かご不明な点などございましたらお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。
今後ともリンククラブをよろしくお願いいたします。
トーハン調べによる2007年間ベストセラーの第一位が『女性の品格 』なんだそうである。昨年の第一位が『国家の品格 』だから柳下に泥鰌が二匹いた訳である。と云うことで、ちかごろ新書がブームなのか、どこの出版社でも新書を出すようになった。Wikipedia調べによれば30社から42の新書シリーズが出版されているが、書店店頭で見たところWikipediaのリストにない新書もあって、まだ増え続けているようである。現在、東京新聞夕刊・文芸欄に植田康夫氏による『本は世につれ・戦後ベストセラー考』と云うコラムが連載されているのだが、その11月22日付けの47回目に光文社の「カッパブックス」誕生の経緯が紹介されていた。
その一部を引用すると...
伊藤整の要請で、新書判の双書創刊を決意した神吉晴夫だが、伊藤の『文学入門』をトップバッターにすることは決まっても、双書名は考えあぐねた。
人真似をしないことを信条とする神吉は、岩波新書と異なる新しい双書をと思い、タイトルにもこだわった。・・・中略・・・
・・・《これで、私は新しくスタートする軽装判シリーズに、カッパという名前をつけることに踏みきった。けれども、「カッパ新書」では、新書という新語をつくった岩波茂雄さんに面目ないし、さりとて、「カッパ文庫」 「カッパ双書」では、古めかしい。もっと今日的な感覚が欲しかった。これは、ひとつ、外国のものにならって、・ブックスをつけ、「カッパ・ブックス」にしようと考えつく。ブックスという言葉なら、小学生だって知っているだろう》・・・
2000年以降、一人で各社から多くの新書を出しているのが解剖学の養老孟司と脳科学の茂木健一郎である。
ベストセラーとなった養老孟司の『バカの壁』は口述した内容をライターと編集者が原稿にまとめ、著者がチェックして一冊の本に仕上げると云うシステムを確立している。原稿用紙に向かい推敲を重ねる、なんてのは過去のこと。最近増えている対談スタイルの新書も似たようなものだろう。
養老 孟司
まともな人 (中公新書) 養老 孟司 (新書 - 2003/10)
バカの壁 (新潮新書) 養老 孟司 (新書 - 2003/4/10)
いちばん大事なこと―養老教授の環境論 (集英社新書) 養老 孟司 (新書 - 2003/11)
死の壁 (新潮新書) 養老 孟司 (新書 - 2004/4/16)
こまった人 (中公新書) 養老 孟司 (新書 - 2005/10)
無思想の発見 (ちくま新書) 養老 孟司 (新書 - 2005/12)
超バカの壁 養老 孟司 (新書 - 2006/1/14)
希望のしくみ (宝島社新書) アルボムッレ・スマナサーラ 養老 孟司 (新書 - 2006/6/13)
ぼちぼち結論 (中公新書 1919) 養老 孟司 (新書 - 2007/10)
バカにならない読書術 (朝日新書 72) 養老 孟司/池田 清彦/吉岡 忍 (新書 - 2007/10/12)
茂木健一郎
脳とコンピュータはどう違うか―究極のコンピュータは意識をもつか (ブルーバックス) 茂木 健一郎 田谷 文彦 (新書 - 2003/5)
意識とはなにか―「私」を生成する脳 (ちくま新書) 茂木 健一郎 (新書 - 2003/10)
知能の謎 認知発達ロボティクスの挑戦 けいはんな社会的知能発生学研究会(共著) (新書 - 2004/12/17)
「脳」整理法 (ちくま新書) 茂木 健一郎 (新書 - 2005/9/5)
脳の中の人生 (中公新書ラクレ) 茂木 健一郎 (新書 - 2005/12)
ひらめき脳 (新潮新書) 茂木 健一郎 (新書 - 2006/4/15)
すべては脳からはじまる (中公新書ラクレ) 茂木 健一郎 (新書 - 2006/12)
フューチャリスト宣言 (ちくま新書 656) 梅田 望夫 茂木 健一郎 (新書 - 2007/5/8)
音楽を「考える」 (ちくまプリマー新書 58) 茂木 健一郎 江村 哲二 (新書 - 2007/5)
日本人の精神と資本主義の倫理 (幻冬舎新書 は 3-1) 波頭 亮 茂木 健一郎 (新書 - 2007/9)
欲望する脳 (集英社新書 418G)茂木 健一郎(新書 - 2007/11/16)
それでも脳はたくらむ (中公新書ラクレ 264) 茂木 健一郎 (新書 - 2007/12)
すべては音楽から生まれる (PHP新書) 茂木 健一郎 (新書 - 2007/12/14)
流石に時代の寵児と云うか売れっ子の茂木先生は新書だけでも今年6冊も上梓しているのである。(訂正:今月分・新書二冊を追加)
こうして眺めてみると活字文化も視聴率第一主義のテレビと云ったメディアと似たり寄ったり同じように見えてくる。どのチャンネルを回しても似たような顔ぶれのタレントやコメンテーターが並び、何かが流行れば、どのチャンネルも似たような内容となるように、出版界も然したる差は無いようだ。『バカ』『ウソ』『脳』『品格』と云ったキーワードを用いたタイトルだけ見ると週刊誌の中吊り広告を見ているようである。玉石混淆の新書の世界、品格を語るも天に向かって唾を吐くようなものに思えてならない。
ところで辛口書評家として知られる大森望が大竹まこと・ゴールデンラジオ!「大竹紳士交遊録」の12月6日放送分のポッドキャスト版のエンディングで大竹の「(年間ベストセラーの)ベスト10にも全部点数付けて欲しいよな...」のフリに対し、大森望曰く「『女性の品格 』に7点が付いたりして...」の軽口を叩いたところでエンド...本音がチラリ。
カーサ・ブルータスの向うを張ったかどうかは知らないが、Mac系専門誌からライフスタイル・クオリティマガジンとしての脱皮を図ったMacPowerであったが、それも頓挫し、新たに季刊誌として再出発している。新装なったMacPowerは季刊で160頁の情報量に対し月刊のMacFanとMacPeopleは250頁前後の情報量である。必要な情報はネットにアクセスすれば事足りる時代、三ヶ月に一度の季刊誌となればじっくりと読ませる内容が必要となる。柴田文彦氏の「UI進化論」と「MacOS 1.0の研究」そして三原昌平氏による「Appleのプロダクトデザイン史(前編)」と、既にどこかで読んだような見たような企画が並ぶ。前途多難であろうが、季刊誌の特性を活かし腰を据えてオールド・マックユーザーにも読みたくなる内容を願いたい。呉々も気付かないうちにフェードアウトすることの無いように...。
masaさんによるレノンの命日に因んだエントリー・ジョン・レノンの眼鏡屋さんを見て、5年前に開かれたYOKO ONOの個展・FROM MY WINDOWで見たジョン・レノンの眼鏡を思いだした。個展のカタログは17枚の写真、タイトルカード、メッセージカード、インデックスカード、B3版ポスターからなり、グレーのカートンボックスに納まっている。メッセージカードには次の言葉が...。
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Remember we are one.
Even when we are fighting with each other
Our hearts are beating in unison!
Yoko Ono 2002
私たちは一つだということを思い出そう。
互いに争っている時でさえ、私たちは同じ鼓動を刻んでいるのです!
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ビートルズへのオマージュを意図しているような...
ディスカバリーチャンネルの"the iPod REVOLUTION"に遅れること一年、一般経済誌である『週刊・東洋経済』でも"iPod"の特集が組まれるご時世である。やはり株価時価総額がIBMを抜いてAppleがコンピュータ・ハードウェアメーカーのトップに立ったことが大きいのだろう。トレンド情報誌や一般誌では度々特集されることがあったが、経済誌による"iPod"の切り口は、そのビジネスモデルと"iPod"と日本企業との関わり合い、ディスカバリーチャンネルと同様にSONYの戦略ミスへの言及、そして"iPod"の製造を支えるスーパーEMS(Electronics Manufacturing Service)について多く語られている。文化的側面を追求したディスカバリーチャンネルとは異なり市場の実証的な数値データを駆使している処に経済誌の面目躍如たるものがある。
追記:やはり経済誌だけに数値の裏付けやグラフ等に心血を注いで編集されているようだ。"iPod"の出荷台数がグラフ化されているが、数値の根拠を調べるとAppleによる四半期毎の報道資料を元に作成されているのが判る。2007年4月10日の報道資料では『iPodの累計販売台数、1億台を突破』と発表されており、今年9月末日締めの2007年第4四半期の出荷台数が10,200,000台となっている。その時点で累計119,276,000台となる訳で、それから2ヶ月経っていることから既に1億2千万台を越えていると推測できる。昨年のホリデーシーズンを含む第1四半期では21,066,000台と云う驚異的な数値を記録している。2001年11月の出荷開始から1,000,000台の大台に達するまで約一年半を要したことを考え合わせると、これは経済誌が無視することのできない現象であろう。
ところで、クパチーノのAppleCampus( 37°19'54.25"N 122° 1'47.01"W)の東・約1.5kmに新しいCampus用地を確保したとあるが、Appleの次の一手は、さて...。
食後の腹ごなしに裏山の城跡を散歩してきた。昔は東京タワーだけがランドマークだったが、新宿に超高層が建ち始めて、山里から新宿が少しだけ近く感じられるようになった。
と云うことで望遠側で撮影し拡大すると西新宿の都庁が見える。右側の初台のオペラシティタワーと多摩丘陵に立つ高圧線の鉄塔が同じ大きさ....な、訳ない。
11月28日付の夕刊・紙面に2007年のFORTUNE誌の25 most powerful people in businessが紹介され、その一位にSteve Jobsが選ばれていた。(因みにFORTUNE 500 2007の企業番付でAppleは121位である。)彼の評価は"Jeffrey Young"による"iCon Steve Jobs"で語られている様に、その特異なカリスマ性にあることは言うまでもないが、その才能が如何に形成されたのか、凡人との違いは何か、その答えを探るべく、Mac系サイトで話題のDVD『 the iPod REVOLUTION(アップル再生: iPodの挑戦)』を手に入れて見た。1996年12月20日のAppleによるNeXT買収に伴うJobsの復帰からiPodの成功までの10年間を追ったディスカバリーチャンネルのドキュメンタリー番組をDVD化したものである。
思えばiPodもiTunesもなかった1999年頃、MacMP3を買ったことがある。2001年にリリースされたiTunesと比較したら使い勝手も悪く、自分のCDを全てMP3にするなんて面倒で考えられなかった。ましてや当時市販されていたMP3プレイヤーも魅力的な製品は皆無で、デザイン、メモリ容量、価格、どれを取っても欲しいモノがなかった。
1998年にiMacをリリースしたJobsの次の一手として目に留まったモノも、MP3によるデジタルオーディオであった。それはWozniakと共にJobsがAppleを起業した状況と、ある意味とても良く似ている。パーソナルコンピュータが一部の自作マニアだけのモノであったのを広く一般ユーザーの手に渡るようにした様に、マニアだけのMP3によるデジタルオーディオを誰でも容易に楽しめるようにしたのである。米国ホリデーシーズンに間に合うよう2001年の10月23日(現地時間)にリリースされたiPodを予約し、11月下旬に手にいれたが、iPodの持つ意味を理解している人は未だ少数派であった。爆発的なヒットはWindows対応の第三世代がリリースされた2003年4月まで待つことになる。
JobsはAppleの開発者が遭遇する最初のユーザーであり、妥協することを知らないクレーマーなのである。そこが他の企業のCEOとの違いなのだろう。
蛇足:そういえばAppleJapanの社長職を辞めてマクドナルドに転職した原田氏が賞味期限偽装問題で記者会見していたけれど、彼がマクドナルドのハンバーガーを大好物にしてるとはとても思えないのだが...。