August 31, 2007

Umbabarauma

左の画像はジョルジ・ベンのウンババラウマにスーザン・ヤングのアニメーションによる映像を付けたミュージッククリップである。そのまま「NHK・みんなのうた」に使えそうなこのアニメーションはデビッド・バーンによる1989年発売のLDによる異色ドキュメンタリー作品「ILE AIYE(The House of Life)」に付属する12cmCDVに収録されたものである。(2004年に米国仕様DVDのIle Aiye が発売されている。)「ILE AIYE(The House of Life)」はアフリカよりアフリカ伝統音楽のルーツが残されているとさえ云われているブラジル東北部バイーア(BAHIA)地方で取材したカンドンブレ(アフリカにルーツを持つ宗教)の宗教的儀式と音楽を記録したものである。そうした趣向のアルバムの中に唯一のブラジル・ポピュラー音楽としてジョルジ・ベンのウンババラウマが選ばれている。この3分50秒のミュージッククリップは商業的に洗練されたサンバやボサノバとは一味異なる、アフロ系ブラジリアンのルーツと音楽を豊かなイメージで伝える優れ物である。

Umbabarauma homem gol Umbabarauma homem gol Joga bola, joga bola, jogador Joga bola, quero jogar bola, jogador Pula, pula, cai, levanta, sobe e desce Corre, chuta, abre espaco, vibra e agradece Olha que a cidade toda ficou vazia Nessa tarde bonita pra te ver jogar Joga bola, jogador Joga bola, corocondo Favela Pelada Favela Pelada Futebol Futebol Futebol Futebol... *Eis ai a historia de Umbabarauma Um ponta de lanca Africano Um ponta de lanca decidido Umbabarauma*
ブラジルだから歌詞はポルトガル語だろうと云うことで、先ずは英語に自動翻訳してみた。
Umbabarauma man goal Umbabarauma man goal Plays ball, plays ball, player Plays ball, wants to play ball, player Polishes, polishes, falls, raises, goes up and goes down Runs, kicks, opens espaco, vibrates and is thankful Looks at that the city all was empty In this pretty afternoon pra to see to play you Plays ball, player Plays ball, corocondo Bare Slum quarter Bare Slum quarter Soccer Soccer Soccer Soccer... * Here it is ai the historia of Umbabarauma an African tip of lanca a tip of lanca determined Umbabarauma *
で、英語に自動翻訳した文章をさらに日本語に自動翻訳するとこうなったのだが、文章としては滅茶苦茶であるが、"Susan Young"によるアニメーションのイメージは伝えている。
目的が球、演劇の球、プレーヤーをするUmbabarauma の人の目的のUmbabarauma の人は球をしたり、磨き、、磨き、、ころび、、上がり、、行き、そして実行をたどって行き、蹴り、開け、espaco を、都市、プレーヤーの演劇の球、corocondo の裸のスラム街の四分の一の裸のスラム街の四分の一のサッカーのサッカーのサッカーのサッカー振動し、そしてそれにである感謝している一見演じるためにすべてが見るようにこのきれいな午後のpra で空する球をだった... 球、プレーヤーをしたいと思う* ここにそれはhistoria ai Umbabarauma のlanca のアフリカの先端lanca によって定められるUmbabarauma の先端である*
Jorge Ben - Football & Samba Groove Association - Ponta de Lan?a Africano (Umbabarauma) Jorge Ben:Umbabarauma しかし、このジャケット写真は何だか、、、であるが。
Posted by S.Igarashi at 11:10 AM | コメント (2)

August 28, 2007

Bose in-ear headphones

Bose-in-ear-headphones.jpg

8月10日の夕刻、Mac用のUSBタイプのワンセグ・チューナーがあるか八王子みなみ野のノジマに行ってみたが、やはりと云うかWindows用しか置いてなかった。そこで、店内のiPodコーナー近辺を物色していると"Bose in-ear headphones"が視聴できるように展示されていた。車載していた自分のiPodで視聴してみると、中々の音質である。SHURE E2cの様に低域がこもる事もなく、ATH-EM7 GMの様に高域が強調されている事もない。どうも、自分の身体に何かを装着したり挿入することが苦痛なので、インイヤーヘッドホンを長時間付けていられない性質である。"SHURE E2c"等は一番小さなイヤパッドでも耳の穴にきつくて痛いが、このBoseのイヤーチップは耳の穴に無理矢理嵌め込む事も必要なく、装着時の不快感が少なく、身体的にも音質的にも疲れが少なく有り難い。Boseのサイトからは専用イヤーチップの無償配布のサービスもあり、シリアルナンバーを書いて申込むと予備のイヤーチップが送られてくる。と云うことで、先々週にエントリーを書いて下書きのまま忘れていたが、fuRuさんのCX300を見て思い出したのである。

と云うことで、いつの間にか増えてしまったヘッドホンです。右下はソニーのノイズキャンセリングのMDR-NC22、主電源を切り忘れると気づいた時には電池の寿命が事切れている。地下鉄の中でも音量を上げなくても良いのだが、何か音楽を聴く楽しさが感じられない。中央が初代iPodの付属品、色もヤレてプラグ付近で断線している。こうしてみると海外製品は持ち運びと保管を考えたケースが付属しているが、ソニーの巾着のようなポシェットはどうでもよいオマケにしか見えない。

Posted by S.Igarashi at 10:20 AM | コメント (2)

August 26, 2007

Stellariumで皆既月食をプレビューする

8月28日は晴れたら全国的に皆既月食が見られるそうだ。と云うことでStellariumで皆既月食のシミュレーションができるのか試してみた。結果は上図の通り、月に地球の影が映っているのが分かる。

Stellariumをダウンロードしたら先ずは画面左下のスパナのアイコンからConfigurationのダイアログを表示してlocationを設定する。世界地図で日本の都市をクリックして、自分の住んでる場所の緯度経度を設定してSave locationで場所を保存する。

皆既月食の始まる時間をConfigurationのDate & Timeで設定すれば、その時間に移動することができる。衛星や惑星等へのズームイン、ズームダウンはホイール付きのMighty Mouse等が必須のようである。(ズームイン、ズームダウンは拡張キーボードのpage up/page downにも対応)

日本語解説サイドメニューからメインページを選択。

Posted by S.Igarashi at 02:34 PM | コメント (5)

August 25, 2007

Google-Sky

Google-Earthに天体を望むSky-Mapが追加された。SkyとEarthの切り替えはツールバーの土星アイコンから行い、そのポイントから見える天体が表示される様であるが、ステータスバーを見ると12月と云う表示がある。ん〜、これはリアルタイムの天体図ではないのか?どうなんだろう。

サイドバーのレイヤメニューから惑星の運行等を時間軸で表示することができるようだ。
因みにバージョンは4.2.180.113となっている。
SkyとEarthの切り替えはツールバーの土星アイコンの他に表示メニューからも可能。
参考:宇宙航空研究開発機構 SPACE INFORMATION CENTER : ハッブル宇宙望遠鏡


林檎家さん紹介のStellariumの画面です。これは場所を指定してリアルタイムの天体の状況を観測できます。と云うことで日中なので星は見えません。

Stellariumで南の星座を見ました。月齢に応じた月が表示されます。南西には木星が。

木星を拡大すると衛星のエウロパがありました。天体観測をシミュレーションするには良いですね。

追記:天体観測だけでなくフライト シミュレータ機能も付いてます。

Posted by S.Igarashi at 02:01 PM | コメント (11) | トラックバック

August 21, 2007

相対的体感温度

熊谷で最高気温40.9℃を記録した先週の16日、八王子の最高気温は39℃だった。同じ八王子でも私の居る山里はこれより2〜3℃低いと思うが、それでも今年一番の暑さだった。
そして、今日の午前10時15分の気温を測ってみると、母屋の二階が28℃、一階が26℃、仕事場が27℃である。先週の暑さを体感すると28℃はとても涼しく感じる。それにエアコンの設定温度は28℃なので、午前中はエアコンを点ける必要もない。(因みに仕事場のG5は室温が大体29℃を超えると冷却ファンが騒々しく仕事を始めます。)
もう最高気温を記録することもないと思うが「暑さ寒さも彼岸まで」と言うが如く、後一月は残暑が続くのである。やれやれ。

Posted by S.Igarashi at 10:46 AM

August 20, 2007

Monty Python: Spam

相変わらず多量の"Spam-mail"が送り付けられる毎日である。いちおうプロバイダのユーザー設定でフィルタリングをしてあるが大して意味をなしていない。逆に正規のメールも削除してしまうことも有ったり、メールが届いてないとか、"Spam-mail"の悩みは尽きない。そう云えば、今なら"Spam"の語源となった"Monty Python"のコントが"YouTube"で見られるだろうと、Googleから検索すると、やはり有りましたね。

そうか"Monty Python"のレーザーデスクもLDプレーヤーが生きているうちにダビングしておかないと、と思うのだが、時間軸に拘束されているリソースは時間泥棒でもあるのだ。

Posted by S.Igarashi at 06:03 PM | コメント (4)

August 19, 2007

祭り

本日は地元・御嶽神社の祭り、狭間の獅子舞を奉納するまえに町内を練り歩いているところです。

Posted by S.Igarashi at 02:48 PM

August 16, 2007

スクラッチノイズの除去

と云う事でION iTTUSB05 USB Record Playerから取込んだLP音源のスクラッチノイズをフリーウェアの波形編集ソフト"Audacity"を用いて除去してみた。マニュアルも何も無いので手探りによる操作である。上図ウィンドウの赤枠で囲まれた部分がスクラッチノイズである。スクラッチノイズの除去には二通りあり一つは「ポップノイズとクリックノイズの除去」のコマンドからパラメータ(数値の対応付けが良く解らない)を設定する方法と、もう一つは波形をマニュアルで編集する方法である。下図はスクラッチノイズを除去した後の波形である。

「ポップノイズとクリックノイズの除去」のコマンドでは除去出来なかったノイズは波形編集して除去する。先ずはノイズ部分を選択して拡大する。

更に拡大する。

波形にポインタが現れるまで更に拡大する。

ドローツールを用いて波形を編集してノイズを除去する。と云う事で手間暇の掛かる作業なのである。簡単にワンクリックでプチプチとゴミを除けば良いものと思っていたが、そうではなかった。また細かなチリチリ音のノイズ除去も難しい。
まぁ、手間暇や音質を考えるとCDが発売されているならば、当然ながらCDを買った方が良い。

Posted by S.Igarashi at 04:46 PM | コメント (2)

August 14, 2007

木槿・むくげ

放任主義と言うよりも、物臭故に伸び放題となった上に葛の類いにまで絡まれている木槿である。なんとかしなければいけないのだが、先日放送された『NHK・趣味の園芸』によると「木槿の剪定は葉の落ちた12月から3月の間に、」と云う事なので暫くこのまま、まぁサボる口実ができた訳である。木槿の花はその年に伸びた枝に咲くらしく、生命力の強い木なのでバッサリ刈っても良さそうである。

Posted by S.Igarashi at 10:27 AM | コメント (2)

August 13, 2007

宿題

宿題と言っても前期授業の採点である。先ずはExcelで採点集計表を作成、出席率を集計してプリント、それからモニタでデータを検証しながら、プリント提出物と合わせて集計表に書き込み、採点が終了してからExcelに入力し、その集計表を元に採点表に清書して提出する訳であるが、まさに複製技術時代の課題評価、悩ましい事も多い。

Posted by S.Igarashi at 10:14 AM | コメント (2)

August 11, 2007

The Monster iFreePlay

AppleStoreでiWork '08を注文したついでにThe Monster iFreePlayも注文してしまった。まぁグリーンのshuffleにはミスマッチであるが、コード類がないのは快適だ。しかし今日日の様な真夏日が続く季節にイヤーパッドで耳を覆うのは些か鬱陶しいが、逆に冬場の散歩には良さそう。但しオープンエアなので音漏れや周囲の雑音等を考えると公共交通機関内での使用には不向き。音質は高域や低域が強調されていることもなく、際立ったモノもなく凡庸。

Posted by S.Igarashi at 08:33 AM | コメント (2)

August 10, 2007

素数ゼミの謎

素数ゼミの謎 /吉村仁・著
先日「空蝉」をエントリーした数日後、深夜放送の理科系ヴァライティ番組で「17年ゼミ(Magicicada)」をテーマに取り上げ、その解説は著者の静岡大学教授・吉村仁氏でした。氏は「17年ゼミ」の17と云う数字に着目。その17と云う素数が種の保存に対し有利に働き、自然淘汰を乗り越え生き残ったかを解説。と言っても、深夜につき居眠り状態で見ていたので、話半分も理解していなかった。そんな訳で昨日、書店で本書を見つけ即購入、内容は素数を切り口にした進化論の話であるが、図版も豊富で、腰巻きにも書いてある様に小学校上級生位から大人まで楽しめる内容となっている。

1章 アメリカの奇妙なセミ 
 1節 不思議な生き物、セミ 
 2節 50億匹のセミ!?
2章 小さなセミの秘密 
 1節 アメリカ中がセミだらけ!? 
 2節 謎を解くカギは「気温」? 
 3節 とてつもない時代「氷河時代」
3章 セミの歴史を追って 
 1節 祖先ゼミの受難 
 2節 不幸中の幸い「レフュージア」 
 3節 奇妙な性質のはじまり
4章 素数ゼミの登場 
 1節 13と17の秘密 
 2節 「素数ゼミ」の登場 
 3節 魔法の数字の不思議
5章 そして、現代へ 
 1節 長い旅の末に 
 2節 終わりに――「進化」ってなんだろう

もしやと思って調べてみたら、komachiさんが出版されて直ぐに『素数ゼミの謎』が面白いをエントリーしてました。

Posted by S.Igarashi at 10:36 AM | コメント (2)

August 09, 2007

ドーキンスとMac

そういえばドーキンスは彼の代表作・利己的な遺伝子(1989改訂版・紀伊国屋書店1991年)の本文98頁『たぶん、意識が生じるのは、脳による世界のシミュレーションが完全になって、それ自体のモデルを含めねばならぬほどになったときであろう。』の補注に於いてマッキントッシュをモデルに取り上げて解説を加えていたことを思い出した。

本書執筆の時点(1989改訂版)で、ユーザー友好性に関する市場のリーダーほ、衆目の一致するところ、アップル・マッキントッシュである。その成功ほ、この本物のハードウエアー機械 ― そのメカニズムは、ほかのあらゆるコンピューターと同じく、おそろしいほど複雑で、人間の直感とはきわめて相いれがたいものである ― を、別種の機械、すなわち人間の脳と人間の手にぴったり合うように特別に設計された仮想機械のごとく見せる一連の内蔵プログラムのおかげである。マッキントッシュ・ユーザー・インターフェースと呼ばれる仮想機械はまぎれもない機械である。それほ押すべきボタンをもち、ハイファイ・セットのようなスライド・コントロールをもっている。しかしそれは仮想機械である。ボタンとスライダーは金属やプラスチックでほできていない。それらは、画面上の図であり、あなたほ画面上を仮想的な指を動かして押したりスライドさせたりするのである。一人の人間として、あなたはコントロールの主体であると感じる。なぜなら、あなたは物事を自分の指で動かすことに慣れているからである。私ほ二五年間にわたって、さまざまな種類のデジタル・コンピューターの熱心なプログラマーであり、ユーザーであったが、マッキントッシュ (あるいはその模倣機種)を使うことほ、以前のいかなるタイプのコンピューターを使うのとも質的に異なる体験であると証言することができる。それに対する無理のない自然な感情がある。ほとんど、この仮想機械が自分自身の体の延長であるかのような感覚である。仮想機械は、おどろくべき程度まで、あなたにマニュアルを眺めるかわりに直感を使うことを許してくれる。
利己的な遺伝子(1989改訂版)紀伊国屋書店1991年発行より。
Posted by S.Igarashi at 10:04 AM | コメント (2)

August 08, 2007

SiteDesignが、、、

AppleUSA07.jpg
AppleJapan07.jpg

6月のiPhoneの発表以来、日米のSiteDesignが違ってましたが、今回のNew iMac等のリリースに合わせて漸く統一されましたね。何かがあると噂されていた.Macのメンテナンス10GBのプレゼントでした。(正確には+9GBだが)

aluminium.jpg

recycle.jpg

筐体素材のポリカーボネイトからアルミへの転換は環境団体からのクレームを受け入れてリサイクル率を高めたと云う事でしょう。

Posted by S.Igarashi at 08:06 AM | コメント (2)

August 07, 2007

神は妄想である・宗教との決別

神は妄想である・宗教との決別早川書房
リチャード・ドーキンス (著), 垂水 雄二 (翻訳)
利己的な遺伝子の著者として知られている動物行動学者・ドーキンスによる最新作である。週刊文春の立花隆による「私の読書日記」で本書の存在を知ったのであるが、その読書日記を改めて読むと、宇宙からの帰還の著者らしく、第一章「すこぶる宗教的な不信心者」からアインシュタインやカール・セーガンらの言葉を引用し、ドーキンスは彼らと同様に理神論者ないしは汎神論者と見做しているのだが、肝心の第二章以降の内容についての言及はなく、『神と自然と人間について、いろいろなことを考えさせてくれる書。』の一言で締め括られると、物足りないと思うのは私だけではないだろう。まぁ書評ではなく読書日記だから仕方ないか。
本書で語られている神と宗教は、そのルーツを一つにする一神教の三大宗教(ユダヤ教、キリスト教、回教)の超自然的な人格神であり、仏教や儒教についてではない。むしろ、東亜細亜の宗教については、宗教というよりも倫理体系ないし人生哲学として扱うべきだと彼は考えているようである。
原理主義者による「進化論をめぐり、コロラド大学教授らに脅迫状」の様な事件が顕在化し「信仰しない自由」を否定する空気感が支配する社会に於いて、ドーキンスは何よりも『学問する自由』を訴えているのではないだろうか。

巷間伝えるところによればアインシュタインは神の存在を信じていたとされ、多くの宗教家や似非宗教家は我田引水の如く信心深いアイコンとしてアインシュタインを利用しようとしている。だが、1940年代にアインシュタインは自らを「すこぶる宗教的な不信心者」と告白し、人格神という観念を否定している。この事により、アインシュタインは当時の有神論者達から多くの非難を浴びることになる。それでもアインシュタインは言う。

『私が信じるのは、存在するものの整然たる調和のなかに自らを現している神であり、人間の運命や所業に関心をもつ神ではない』。
と。
因みにドーキンスは本書に於ける有神論、理神論、汎神論等の用語をこのように定義している。
と云うことで、ドーキンスは理神論、汎神論を除外し、『超自然的な神々』について『妄想である』としている。
そうした定義を踏まえ第二章「神がいるという仮説」に於いて、神の存在についての人間の判断を、存在確率100%から0%までのスペクトラムを設定し、下記の七つのカテゴリーに分類している。
1)強力な有神論者。神は100%の蓋然性(がいぜんせい--確率)で存在する。C.G.ユングの言葉によれば『私は信じているのではなく、知っているのだ。』

2)非常に高い蓋然性だが、100%ではない。事実上の有神論者。『正確に知ることはできないが、私は神を強く信じており、神がそこにいるという想定のもとで日々を暮らしている。』

3)50%より高いが、非常に高くはない。厳密には不可知論者だが、有神論に傾いている。『非常に確率は乏しいのだが、私は神を信じたいと思う。』

4)ちょうど50%。完全な不可知論者。『神の存在と非存在はどちらもまったく同等にありうる。』
5)50%以下だが、それほど低くはない。厳密には不可知論者だが、無神論に傾いている。『神が存在するかどうかはわからないが、私はどちらかといえば懐疑的である。』

6)非常に低い蓋然性だが、ゼロではない。事実上の無神論者。『正確に知ることはできないが、神は非常にありえないことだと考えており、神が存在しないという想定のもとで日々を暮らしている。』

7)強力な無神論者。『私は、ユングが神の存在を"知っている"のと同じほどの確信をもって、神がいないことを知っている。』

ドーキンスは自らを控えめに「カテゴリー6」にあてはめているが、「カテゴリー7」に傾いていることを認めている。
(ここで、ユングがシニカルな文脈で引き合いにだされている。日本では先ほど亡くなった河合隼雄とみすず書房によってユング心理学は認められているが、西欧ではオカルトの類いと見做され、科学的に認知されていないようである。)

1970年代後半にヒットした映画『サタデー・ナイト・フィーバー』の中でジョン・トラボルタ扮する主人公の兄は神父になることを目指し神学校で学ぶ母親の自慢の息子であるが、あるとき悩みを抱えて里帰りした。そんな兄を慰めるべく、弟はディスコに兄を誘う。兄の悩みは『神の存在が見えない』と云うことであった。映画の中では些細なエピソードであるがイタリア系移民の主人公家族にリアリティを与えていた。このエピソードが記憶に残ったのはマニエリズム美術のレクチャーに通っていたとき、講師がイタリアの大学生は陽気で明るく、端から見ると何も悩みを抱えていないように見えるけれど『私には神が見えない』と信仰上の悩みを抱えた若者も大勢いる。と言っていたのを憶えていたからだろう。

宗教的拘束力の緩い日本で生活する、私のような世俗的人間にとって人格神の有無は文学的寓意の範疇であるが、ダーウィン主義の進化論を否定しようとする進化論裁判創造論を教育の現場に持ち込もうとするブッシュ政権等の向い風に晒されている生物学者にとって避けて通ることの出来ない命題であろう。
第二章以降は有神論者による創造論や「インテリジェント・デザイン」等からの反論を想定しながらダーウィン主義として持論を構築してゆく、それは正にディベートの様である。
更に第8章 『宗教のどこが悪いのか? なぜそんなに敵愾心(てきがいしん)を燃やすのか?』の「絶対主義の負の側面」に於いて2006年に起きたアフガンでの事例を示している。(少なくともアフガンで拘束された韓国のプロテスタントが本書を読んでいたら、殺されることもなかったであろう。)
そして、『信仰と人間の命の尊厳』では原理主義者による医師への迫害を追求する。こうした事が19世紀に行われているのではなく、21世紀の米国で行われているのである。

さて、ブッシュ政権下でキリスト教原理主義に傾きつつある合衆国政府であるが、合衆国建国の時点でキリスト教国家として建設された訳ではなく明確に政教分離を打ち出しているのである。独立宣言の起草に携わり、初代大統領ジョージ・ワシントンの元で国務長官、第2代大統領ジョンア・ダムスの元では副大統領、そして第3代大統領として二期務め20年に亘って米国政府の中枢にいたトーマス・ジェファーソン、その人は限りなく無神論者に近い人であったと考えられるようだ。ジェファーソンは甥に宛てた手紙の中で『たとえ結局、神が存在しないという信念をもつことになろうとも、それを実践することで君はくつろぎや喜びを得られるという利点もあるし、そして、君は他者への愛というものに目を向けるようにもなるはずだ』。と述べているのである。

どうやら、地球の存亡に関わる問題はCO2だけではなさそうである。

RichardDawkins.net - The Official Richard Dawkins Website

Posted by S.Igarashi at 05:15 PM | コメント (2)

August 06, 2007

修悦体的な、、、

corb07.jpg

「新潟県中越沖地震」で7月16日の放送枠が吹っ飛んだ「新しい住まいへの挑戦・安藤忠雄と訪ねるル・コルビュジエ建築」が昨日午後に放送された。なんとなく番組タイトルが修悦体日暮里バージョンに見えてしまったのが気になっていたら、今朝の東京新聞・TOKYO発はこれだ。

Posted by S.Igarashi at 09:07 AM | コメント (4)

August 04, 2007

Penguin Cafe again

Penguin Cafeと云えば2年半前に拙ブログでもエントリーしていたが、最近Apple JapanのサイトにPENGUIN CAFE ORCHESTRAのトリビュートアルバムのデザインワークが紹介されている。今年はリーダーのSimon Jeffesの没後10年に因みトリビュートアルバムとベストアルバムが来週リリースされるそうで、iTunesStoreでは既に先行発売されている。
因みに左上のLPジャケットは"obscure"から1976年にリリースされた"Music From the Penguin Cafe"のオリジナルである。このファーストアルバムの制作に1974年から1976年まで掛かり、そして二枚目のPenguin Cafe Orchestraのリリースが1981年と、その間に5年を要している。どこかスローライフを象徴するような音楽が求められているのだろうか。買ったばかりのION iTTUSB05 USB Record Playerでこの"Music From the Penguin Cafe"もCD化することにしよう。

こちらの企画モノは、如何にも業界受けの話題作りという気がしないでもないが、Simon JeffesやPENGUIN CAFE ORCHESTRAは流行とは無縁な存在でしょうね。
???? - PENGUIN CAFE ORCHESTRA -tribute-

Simon-Jeffes.jpg
ところで、"Simon Jeffes" の" Simon Jeffes Piano Music"はAmazonでは入荷未定となっているがiTunesStoreからは入手可能だ。カテゴリーはJazzとなっているが、クラシックに分類されたり、NewAgeとされたりと微妙である。

Simon Jeffes - Simon Jeffes Piano Music

The Penguin Cafe Orchestra
Penguin Cafe Orchestra unofficial Japanese Site

Posted by S.Igarashi at 08:32 PM | コメント (0) | トラックバック

August 03, 2007

空蝉

セミがカメムシ目に分類される昆虫とは知りませんでした。ホイチョイ・アベ内閣もこんな状態でしょうか。

Posted by S.Igarashi at 10:32 AM | コメント (4)

August 01, 2007

ION iTTUSB05 USB Record Player

AppleStoreからION iTTUSB05 USB Record Playerを買った。
CD化されていないLPの音源をiTunesに取込み、外部スピーカーやiPodで聴くためである。USB Record Playerから音源を取込むのにはApple純正のGarageBandを用いる。かなり酷いスクラッチノイズも自動的にカットされ、気にならない程度に抑えられる。GarageBandからiTunesに書き出して曲名やら何やらを編集して完了。どんなに新しいLPでも20年以上経っているし、古いものは40年近く経っているので決して状態は宜しくない。そんなLPでもGarageBandで取込みデジタル化することでスクラッチノイズから開放されるのは有り難い。まぁ、アナログ原理主義からすれば特定の音域がカットされた聴くに耐えないものだと思うが、既にモスキート音も聴こえない年齢なので気にすることもないのである。問題は取込みに要する時間、これだけはどうしようもない。夜中にLP片面程度を取込んで整理するくらいが適当だろう。



と云うことで夏なのでラテン系の "Nat King Cole"のLP"En Espanol"をデジタル化してみました。

"Audacity"というフリーウェアの波形編集ソフトを使えばノイズカットとかもう少し詳細に設定することができるみたいですが、使用法が未だよく分かってないです。

追記:Audacityによるスクラッチノイズの除去を新たにエントリーした。

因みにレコード・カセットテープの高音質CD化のサービスを行なっている業者によるとLP一枚で3900円が基本料金。やはりスクラッチノイズを100%完全に除去するのは難しいようです。いちおう手間抜きでLP6枚で元が取れる勘定ですね。

Posted by S.Igarashi at 04:06 PM | コメント (5) | トラックバック