と云うことで八王子市郷土資料館で開催中の『特別展「八王子と鉄道」』に行き、図録を購入してきた。
考えてみると八王子は政令指定都市を除いた地方都市の中で最も駅の数が多い市の一つだろう。市内に在る駅の数はJRが中央線で3駅(八王子、西八王子、高尾)、横浜線と八高線は八王子駅を除いて2駅ずつ(北八王子、小宮、そして片倉、みなみ野)の4駅で合計7駅、私鉄は京王線が3駅(長沼、北野、京王八王子)、京王高尾線は高尾駅を除いて5駅(京王片倉、山田、めじろ台、狭間、高尾山口)、京王相模原線が2駅(京王堀之内、南大沢)、そして多摩モノレールが3駅(松が谷、大塚・帝京大学、中央大学・明星大学)と全部で20駅、それに日本一急勾配の高尾登山電鉄の2駅(清滝、高尾山)を加えれば22駅となる。現存する駅だけでなく廃線や廃駅で消えた駅も八王子には在ったのである。昭和20年に廃線となった京王御陵線や昭和戦前期の10年間だけ営業された武蔵中央電気鉄道等の資料も興味深い。(但し私鉄関係の展示は4月から)様々なメディアで語り継がれていた甲武鉄道から中央線への変遷等も多くの資料によって、今まで抱いていた疑問を補填してくれる。八王子市郷土資料館の展示内容は地味であるが、入場料も無料、駐車場も無料、図録も400円なので、これ以上多くを期待しない方が良いだろう。
aki's STOCKTAKING:特別展「八王子と鉄道」
追記:鉄道関連のエントリーを...
September 13, 2004:かなりピンぼけ 父の遺した写真
December 09, 2003:「JR中央線の復古神道的解釈」に思う
January 08, 2004:中央線の魔力
August 28, 2004:1964 Takao
November 03, 2006:東京人 12. 2006
January 09, 2007:中央線新型車両
August 21, 2009:弾痕
August 23, 2009:中央線で行く東京横断・ホッピーマラソン
September 17, 2009:1948.09.17
先日のブラタモリ・新宿編で京王帝都電鉄が新宿追分を起点として創業されたことを紹介してましたが、図録53頁の図版208「京王電気軌道線路図」(大正2年-1913年)を見ると、甲州街道を内藤新宿から八王子横山宿まで敷設しようとしていたのが解りますね。八王子市郷土資料館の特別展「八王子と鉄道」は4月10日から「私鉄編」に展示替えされたら本物の「京王電気軌道線路図」を見たいですね。
Posted by: iGa at March 3, 2012 10:55 AMAKi さんどうもです。
八王子駅はその後「かなりピンぼけ 父の遺した写真」に見られるように車寄せと云うかアーケードが造られ、モダニズムなスタイルの駅舎が隠されてしまったのが残念です。ファサードを見るとジュゼッペ・テラーニのイタリア・合理主義の影響があるように思えます。
Posted by: iGa at February 14, 2012 10:51 AMFacebook 上に1952年の八王子駅北口駅舎の写真を載せたら、大反響(一部で……)であります。
flicker にあった写真を教えてもらって、ブログにエントリーしただけなのだが、今更ながら、駅舎デザインの斬新さと、あの時点であのように鮮明なカラー写真があった事に驚いています。
Fumanchu先生、どうもです。
浜松には遠州鉄道、「しぞーか」には静鉄がありますね。
甲武鉄道も元は民間ですし、武蔵中央電気鉄道は甲州街道を八王子から立川へ、更に、所沢から東北線の浦和まで通す予定だったとか...これも資金が底を尽き...あえなく撤退。これなんぞは嘗て千人同心が警備にあたった日光東照宮へのルートを考えてこと...?かな。
たかさん、そうなんです、改めて「数える」と、「多い」のです。
Posted by: iGa at February 9, 2012 04:33 PM浜松なぞある日突然、東海道鉄道が出来てしまった、みたいなもんですが、軽井沢に見る様、甲州街道でも明治初期の「国の鉄道と町人の鉄道」のせめぎ合いはあったはずで、それに千人同心がどう関わったか、面白そうですね。
Posted by: Fumanchu at February 9, 2012 03:20 PM改めて「数える」と、「多い」ですね...。
Posted by: たかさん at February 9, 2012 01:01 PM