February 21, 2016

ジョルジョ・モランディ

東京ステーションギャラリーで「ジョルジョ・モランディ―終わりなき変奏」と題された展覧会が2/20から4/10まで開催されている。ジョルジョ・モランディの名を知ったのは左の「ルイジ・ギッリ『写真講義』」の表紙カバーに用いられたモランディのアトリエ写真からであるが、その前に「槇文彦・漂うモダニズム」の「追悼・三人の作家が残したもの」を読んで、三人の作家の一人・須賀敦子を読みたくなり、河出文庫の須賀敦子全集を買った処、表紙カバーに使われていた写真がルイジ・ギッリの「モランディのアトリエ」であった。そんな折り新聞書評のルイジ・ギッリ『写真講義』の表紙が目に留まり、あれ!と思い、『写真講義』を手に入れた次第である。「モランディのアトリエ」は主亡き後、ルイジ・ギッリにより写真に記録したものであるが、その際、写真撮影の為に家具や置物等を動かして演出することはなく、モランディのアトリエを光でフィルムに描いたものだ。
モランディに辿り着くまで、建築家、作家(文学者)、写真家と回り道をした訳だが、そうしたフィルターを通して思い描いた絵画とは別な発見があればと…期待している。

追記:2016.02.25
午前中、駅前の銀行まで行き、ついでにコーヒーとか、買い物を済ませ、最後に古本屋を覗いたら、、こんな本が平積みの一画に...ベルギーのイラストレータ・フォロン(Jean-Michel Folon)によるフランス語で「ジョルジョ・モランディの花」と題されたハードカバーの画集だ。本文はフランス語なので???であるが、恐らくフォロンが選んだと思われる花を主題にしたモランディの静物画とセピア色のアトリエの写真が(補足:因みに文章と写真はフォロンによるものでした。)…無造作に表紙カバーに貼られた値札シールには「¥300」…..迷う事なくレジに直行…展覧会の予習に僕を待っていてくれたようでした。しかし、フォロンもルイジ・ギッリもWikipediaには日本語解説がない処が、哀しいような...淋しいような。


Posted by S.Igarashi at 12:28 PM | コメント (0)

February 20, 2016

ますむらひろしの北斎展

八王子市夢美術館で開催中の『ますむらひろしの北斎展』を観てきた。ますむらひろしと云えば漫画「アタゴオル」シリーズの巨漢ネコ・ヒデヨシや、登場人物をネコに置き換えた宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を連想するが、今回は北斎の富嶽三十六景、富嶽百景、北斎漫画、諸国瀧廻り、等々を「アタゴオル」の世界に置き換えた作品52点と「アタゴオル」シリーズの作品24点が展示されている。北斎の世界観の中で、何の悩みもなさそうなヒデヨシがどう描かれているかが見所だろう。「窓中ノ不二」では欠伸をしながら背と腕を伸ばすヒデヨシの傍らに火鉢にあたるネコが描かれており、思わず笑ってしまったが、やはり室生犀星の飼猫ジイノへのオマージュのようで、原画にある火鉢を見て描かずにいられなくなったようだ。
今回の展覧会はB4の大判図録も用意されていた。因みにAmazonからも購入できる。
ますむらひろし北斎画集 ATAGOAL×HOKUSAI

Posted by S.Igarashi at 10:58 AM | コメント (11) | トラックバック

February 04, 2016

100円割れ

gasoline20160201.jpg先日、税務署からの帰りに給油すると、ガソリンの価格がリッター100円を割っていました。どうやら拙ブログの記事によれば2004年以来の低価格の様です。
32.52literで3,219円、その内、消費税が238円で、ガソリン税がリッター当たり53.8円で1,749.57円、消費税と合わせると3,219円の内1,987.57円が税金です。実に61.74%もが税金です。と云う事はリッター当りの税抜き価格は38円...其処から小売りマージンを差し引いても…GSの経営は厳しいものがあります。そういえば税務署からの帰路、京王線山田駅近くの個人経営らしきGSが更地になっていました。今やGSはセルフだけに成りつつあります。

Posted by S.Igarashi at 10:23 AM | コメント (0)

February 01, 2016

初耳...

TOTO2016-509.jpgTOTO通信の2016年 新春号の『藤森照信の「現代住宅併走」第32回』は『三澤邸 設計/吉阪隆正』だ。現在、国立近現代建築資料館で開催中の「みなでつくる方法 吉阪隆正+U研究室の建築」にも図面が展示されている葉山に建つ住宅である。記事には博覧強記と云われるF森教授でさえも初耳という吉阪隆正の少年時代のエピソードが施主の話として紹介されている。アトリエではコルビュジェからタカと愛称で呼ばれ可愛がられていたと伝え聞いているので、尤もらしいが…検証は未だのようだ。因みに吉阪隆正の著書「乾燥なめくじ―生ひ立ちの記」にはジュネーブでの少年時代の事も書かれているが「初耳…」の件についての記述はない。また、妹・よし子の「兄のこと」と題する文にジュネーブに建ったコルビュジェ設計のアパートが市民の間で話題となった事を見聞きしていたが兄がその頃からコルビュジェに関心を持っていたか、ついに聴き損ねてしまったと書いてある。
:上記TOTO通信のサイトのアーカイブスには最新号は含まれていません。

Posted by S.Igarashi at 10:55 AM | コメント (0)