今年3月5日と6日に上智大学で行なわれたノーム・チョムスキーの講演会を共催した岩波書店の月刊誌・世界6月号にノーム・チョムスキーのインタビュー記事『「ほんとうの自由」のために闘う』(聞き手= 堤 未果)が掲載されていた。講演会があることは知っていたが行けなかったので、3月6日の講演「資本主義的民主制の下で人類は生き残れるか」に近い内容と思われる記事が掲載された本誌を購入した。
インタビューの見出しを見ると情報操作の最たる『合意の捏造』に始まり『新自由主義と強大化する企業の力』『あらゆる分野を覆う民営化という危機』『企業の規制は可能か』『企業によって運営される国』『TPP=投資家の権利条約』と続き、エピローグの『自由のための闘い』は諦めずに、暴走化する『コーポラティズム(政府と企業の癒着主義)』に警鐘を鳴らしている。完全なる米国の属国化を目指しているとしか思えない安倍内閣の政策によって『コーポラティズム』の主役は原子力村に代表される官僚主義と独占企業から米政府と多国籍企業に取って代わるのだろうか。
『合意の捏造』からトピックを一つ紹介すると...
思想を弾圧するに武力は必要ない。「優れた教育」で権力に隷属するように刷りこみ、精神と思考をコントロールすれば良い。知的エリートと呼ばれる高学歴層の人ほどその傾向は高く、高学歴層になれても「刷りこみテスト」に合格しなければ社会的影響力のある「知識層」からはじかれると…それが米国の現状らしい。何のことはない東大話法と立場主義に汚染された我国の学者や官僚と大差ないではないか。
最後から二番目の『TPP=投資家の権利条約』では...
『…..テレビの広告が作り出そうとしているのは、情報を与えられず不合理な選択をする大量の消費者です。広告産業の目的は市場の破壊なのです。』
米国と英国で広告産業が発達したのは民衆を力ずくで制御するのが困難なことに気付き、そうした中から巨大な広告産業が生れ、『その使命は人々の態度や意見を操作すること。当時はそれを素直にプロパガンダと呼んでいました。今では「マーケティング業界」と名を変えて、経済の1/6を占める業界に成長しています。そこには広告やパッケージなど、人々の判断を惑わせるためのありとあらゆる発明が含まれます。』と...
問題となっている新国立競技場も広告産業の主導による神宮外苑「1兆円再開発」がそのベースにある、まるでコーポラティズム暴走の見本の様な話ではないか。ザハを選んだ先生方が立場主義の弁明に終始する様は…笑うに笑えないカリカチュアそのものだ。
the CORPORATION
知の逆転
チョムスキー9.11 Power and terror
...なんて云うか、全ての詐欺商法のプロトタイプが…です。
世界に「アキチ」があった時代には、他文化・他民族を見て「アキチ」と観じ「地上に神の国を拡げよう」とした一神教が、結局は権力による「世界征服」というドブにはまってしまった現在、まだ十分に通用する教えであります。
Posted by: 古山惠一郎 at May 29, 2014 06:42 PM輪廻すなわち因果応報
因果応報すなわち自業自得
ということで
「自らに」「由る」というのが仏陀の教えであります。
南無釈迦牟尼仏
南無釈迦牟尼仏