October 30, 2015

地方から...

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安全保障関連法が強行採決された翌週、九州・沖縄をカバーする福岡放送局から『私は戦場に行かない〜命がけで“非戦”つらぬいた青年〜』なる番組が放送されていた。そして一ヶ月後、仕事で忙しい人は見ることができない日中の時間帯に全国ネットで密やかに放送された。
私の父と同い年と云う「北御門二郎」の名前も経歴も何も私は知らなかった。トルストイの翻訳者と云うことだが、学生生活を除いて生涯を熊本県で過ごしたと云う彼が翻訳したトルストイの三部作を東海大学出版会から刊行されたのが1978年というから、65歳でかなりの遅咲きだ。僕がトルストイを読んだのが1965年から3年くらいだから、当時のロシア文学の著名な翻訳者と云えば中村白葉、米川正夫、江川卓、原卓也といった人達…ん〜知らなくても当然か…と言い訳…。
そういえば、中学生の時、生徒に徴兵検査の話しを聞かせたMと云う教師がいた。その教師も九州の出身、自分は甲種合格だったが、身体が弱かったり障害を持っている男子は不合格となり非国民として晒し者にされたと云う。自慢と差別が織り込められた教師の話に嫌悪感を覚えると同時に、もしも徴兵制が復活したら…と...今でも…時折考える。

北御門二郎『ある徴兵拒否者の歩み』
〝絶対的非暴力〟を貫いて

ファミリーのサイトが:熊本・北御門

Posted by S.Igarashi at 01:23 PM | コメント (0)

October 18, 2015

Poo-Sun

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7月7日に他界した菊地雅章が45年前にフィリップス・レーベルに残したLP-アルバムが追悼盤・CDとしてUNIVERSAL MUSICから纏めてリリースされた。『Re-confirmation(再確認そして発展)』と『POO-SUN』は僕が買った最初のPoo-SunのLPだと思う。「Re-confirmation」のカバー写真は僕の記憶に間違いがなければ銀座・千疋屋の隣のビルにあったジャズクラブ・銀座ジャンクの店内だろう。当時、僕がライブを聴きに行ったジャズクラブは渋谷Oscar、新宿ピットイン、そして銀座ジャンクが多かった。銀座ジャンクでは菊地雅章の他に渡辺貞夫、Gary Peacock を聴いた。銀座ジャンクは楽屋が他のフロアにあるらしくエレベーターホールはミックスゾーンの体を成し、ミュージシャンのシャイな素顔を垣間見ることもあった。と云うことでPoo-Sunこと菊地雅章を偲びDancing Mistを聴いている。
JazzTokyo:追悼 菊地雅章
月刊『ジャズ』1970<インタビュー>菊地雅章/杉田誠一(1970年)音楽は人間の“生”のすべてじゃない

Posted by S.Igarashi at 10:57 AM | コメント (10) | トラックバック

October 09, 2015

599

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昼飯にと高橋家にとろろ蕎麦を食べに行ったついでにTAKAO 599 MUSEUMに寄ってみたが、この手の展示ならばネットで視るだけでで充分と思わせる…些か管理者目線で統制され過ぎた空間と、無印良品的なアートデレクションはなんだか…プロジェクションマッピングの映像もテレビコマーシャルを見せられているようだ。この施設からはキュレーターも研究員の存在も感じられない。だから博物館とせずMUSEUMとしたのだろうか。まぁ、わざわざ、ここまでトイレを借りに行くこともないだろうから、二度目はないでしょう。
因みに此の場所には、先の東京オリンピックの自転車競技選手の宿泊の為に使われたユースホステルと都立の自然科学博物館が建っていた。そういえば嘗ては一号路の脇にも国民宿舎があったり、公共の宿泊施設が高尾山周辺にあったが、それらの公共施設は全て取り壊されて今はない。高尾山周辺で宿を探すとなったらラブホしかないのが現状…。(大垂水峠の都県境を越して山中に入れば鄙びた温泉宿もあるようですが...)
参照サイト
高尾ユースホステル
高尾自然科学博物館

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等間隔に並べられた柩の様な展示ケースには透明アクリル樹脂封入標本が…小学生以下の子や車椅子の人への配慮は…どうなんだろう。踏台も用意されているが...

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今年の八月、近くの沢に股関節を脱臼して動けなくなった猪が殺処分されたが…大きさはこの親猪の剥製くらい…だった。そういえば最近見掛けなくなった小綬鶏は外来種の所為か剥製はない。

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ん...

Posted by S.Igarashi at 05:04 PM

hmny 'one mile Bag'

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iPhone6sはサイズが一回り大きくなったので、今までiPhone5sで使っていたABITAX "Pocket"にはiPhone6sが入らないので、今度は付属のカラビナでベルトポーチにもなるhmny "one mile Bag"を新調した。サイズにもゆとりがあるのでノイズキャンセリング・インイヤータイプ・ヘッドホン(BOSE QuietComfort20i)のコントロールモジュールも一緒に収めることも出来るのでBOSE QuietComfort20iに使っていた延長コードも不要。と云うことで粗忽者の遺伝子が悪さして、iPhoneを落とすことないようにとの思いです。

Posted by S.Igarashi at 10:06 AM

October 08, 2015

いまここに在ることの恥

Yo-Henmi-haji.jpgいまここに在ることの恥
今朝、目覚めてから何気に書棚から取り出したのがこの本だ。カバーの写真は森山大道…3.11を彷彿とさせるが、発行はその5年前の2006年である。
いま、国会正門前に集まる人々の気持を代弁するようなタイトルと内容である。
組閣が発表された翌日、手にしたと云うことは『おまえ、もう一度、読み直せ。』と言ってるのだろう。

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炎熱の広場にて -- 痛み、ないしただ見ることの汚辱
口中の闇あるいは罪と恥辱について


邂逅 -- 紅紫色の木槿のかげ
名残の桜、流れる花
書く場と時間と死 -- 『自分自身への審問』の場合
一犬虚に吠え、万犬それに倣う -- 小泉劇場と観客の五年間


いまここに在ることの恥 -- 諾うことのできぬもの

1・時間感覚が崩れてから
  瞬間と悠久と/「潜思する人びと」/ファシズムの波動/反動の拡大と自由の縮小

2・憲法と恥辱について
  人間であるがゆえの恥辱/戦後最大の恥辱/諾うことのできない時代
  罪ならぬ罪の恥辱/平和憲法下の恥辱/ファシストを飼っていることの恥

3・公共空間と不敬涜神と憲法
  天皇制利用主義/皇族の身体にかかわること
  外在する視えない暴力装置と内面の抑止メカニズム/涜神せよ、聖域に踏みこめ

4・いわゆる「形骸」と「むきだしの生」
  人の実存に形骸はない/見ることの専制と恥辱/恥とホモ・サルケへの視線

5・境界を越えること
  ここに在ることの恥/憤怒に顔を歪めるとき
  自身のなかのシニシズムを殺す/いまにまつらい生きる恥の深み
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Posted by S.Igarashi at 09:50 AM | コメント (0) | トラックバック

October 07, 2015

SHUNGA

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と云うことで展覧会も図録も斯様なことになってます。

殿の御英断により大英博物館で行われた 「SHUNGA」の国内展示が漸く永青文庫で開催決定、その巡回展でもある春画展を見てきました。今まで印刷物で紹介されているものは浮世絵版画の類いでしたが、今回の展示は肉筆画も多く、面相筆の細やかな筆致はとても印刷物で再現できるものではなく、実物を見ないと...そう考えた人も多いようで、館内は、老若男女で溢れていました。

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金四千円也の図録は分厚く、まるで箱枕のよう…枕絵を枕に...さてどんな夢を見るのやら。

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胸突坂に面した入口で記念写真を撮る人も...

Posted by S.Igarashi at 11:07 AM

October 06, 2015

上海と旗袍

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市ケ谷からの帰路、有楽町線で二つ目の江戸川橋で下車、神田川沿いを歩いて芭蕉庵の角を折れ胸突き坂を上り、永青文庫で春画を観賞した後、庭続きから新江戸川公園を神田川まで降り、早稲田から地下鉄で中野へ、中央線に乗換、吉祥寺にて、
小野寺光子さんの「上海と旗袍 −アンティークチャイナドレスで巡るアール・デコの世界」を見る。
展示は広岡今日子さんのアンティーク旗袍(チャイナドレス)コレクションから数点を、そのチャイナドレスを召し、窓辺に佇む御婦人を妄想力全開で小野寺さんが水彩画のイラストレーションにしている。小野寺さんからイラストに描かれたチャイナドレスを着用した御婦人方の妄想プロファイルを伺うだけでも愉しめる展覧会です。展示期間は9日(金)まで。
会場を出た後、路地を挟んだ隣の建物にある武蔵野市立吉祥寺美術館の「伊豆の長八展」を見て、一路山里へ…。

Posted by S.Igarashi at 11:26 PM

October 05, 2015

フィッシングその2

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朝っぱらから不愉快なAppleを騙るフィッシング詐欺のメールが、スパムフィルターに引っ掛かり仕分けされました。そういえば、二年前にもPayPalを騙るフィッシング・メールが届いたことがありましたが、まぁ@appleid.ssl.comなんて、一目で怪しいアドレスですね。Appleから届くメールには自分の名前がありますから【Dear Customer】なんてあったらスパムです。

Posted by S.Igarashi at 10:59 AM | コメント (0) | トラックバック