いまここに在ることの恥
今朝、目覚めてから何気に書棚から取り出したのがこの本だ。カバーの写真は森山大道…3.11を彷彿とさせるが、発行はその5年前の2006年である。
いま、国会正門前に集まる人々の気持を代弁するようなタイトルと内容である。
組閣が発表された翌日、手にしたと云うことは『おまえ、もう一度、読み直せ。』と言ってるのだろう。
------------------------------------内容------------------------------------
鵯
炎熱の広場にて -- 痛み、ないしただ見ることの汚辱
口中の闇あるいは罪と恥辱について
鵺
邂逅 -- 紅紫色の木槿のかげ
名残の桜、流れる花
書く場と時間と死 -- 『自分自身への審問』の場合
一犬虚に吠え、万犬それに倣う -- 小泉劇場と観客の五年間
鶚
いまここに在ることの恥 -- 諾うことのできぬもの
1・時間感覚が崩れてから
瞬間と悠久と/「潜思する人びと」/ファシズムの波動/反動の拡大と自由の縮小
2・憲法と恥辱について
人間であるがゆえの恥辱/戦後最大の恥辱/諾うことのできない時代
罪ならぬ罪の恥辱/平和憲法下の恥辱/ファシストを飼っていることの恥
3・公共空間と不敬涜神と憲法
天皇制利用主義/皇族の身体にかかわること
外在する視えない暴力装置と内面の抑止メカニズム/涜神せよ、聖域に踏みこめ
4・いわゆる「形骸」と「むきだしの生」
人の実存に形骸はない/見ることの専制と恥辱/恥とホモ・サルケへの視線
5・境界を越えること
ここに在ることの恥/憤怒に顔を歪めるとき
自身のなかのシニシズムを殺す/いまにまつらい生きる恥の深み
---------------------------------------------------------------------------