November 02, 2017

東京人 12. 2017

東京人12月号の特集は「永井荷風」だ。今回は「断腸亭日乗から100年」と云うことで「愛すべき散歩者」に迫る特集。東京人は8年前にも「生誕130年、没後50年」で2009年の12月号は『永井荷風の愉しき孤独』を特集しているが、荷風と散歩は切っても切れず、見開きで「荷風の東京地図」まで掲載していたが、今回は割愛。年譜は内容の文章は略共通するが表現が異なり、2009年版はタイトルが「断腸亭年譜」見出しは西暦、年号、年齢の順であったが、今回の2017年版はタイトルは「永井荷風 略年譜」で見出しは年齢、年号、西暦の順で、全く逆となっている。ん...「断腸亭日乗から100年」なら2009年版のタイトルでも良かろうが...そこは編集者の意地なのか。
他にも「断腸亭日乗から100年」を記念するイベントはあるようで市川市文学ミュージアムでは「永井荷風展―荷風の見つめた女性たち」が11/3から来年の2/18まで開催。

私は荷風の生きた時代とは晩年の10年が重なるだけである。それでも7年と10ヶ月は荒川放水路の向こう側に住み、上野・浅草がお出掛けの定番スポット。昭和31年4月に浅草松屋で永井荷風展があったそうだが、私は浅草松屋で筆箱を買ってもらい、最上階の食堂でお子様ランチに狂喜していた小学一年生...同じ風景を見ていても、見えているものは違っていたであろう。両親も浅草六区界隈には子供達を連れて行く事はなく、ターミナルデパートの浅草松屋と川向こうの隅田公園が浅草散歩の全てであった。

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Posted by S.Igarashi at November 2, 2017 04:19 PM
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