August 26, 2004

華氏911

昨夜、八王子南大沢のシネコンで「華氏911」を見てきた。3月7日のエントリー「W.ディズニーの遺伝子」で、この映画が配給中止になったことを書いたときは、見る機会ができるか予測できなかった。マイケル・ムーアの前作「ボウリング・フォー・コロンバイン」は単館上映の為、時間の都合がつかず見られなかったし、こうしたドキュメンタリー映画を山里で見るのは難しい。今回はカンヌ映画祭で受賞したことにより、北米でも上映されることになり、話題性もあって日本でも拡大ロードショーとなり山里でもみることができた。内容的にはムーアの著書「アホでマヌケなアメリカ白人」のエピローグが「華氏911」のプロローグであり、ムーアが「華氏911」を作る動機付けとなっている。題名はもちろん華氏451のパクリである。それはイラク戦争に対して、foxテレビを代表とするメディアの報道が偏向していることへの批判も含まれているのだろう。「華氏911」はイラク人も含めて、米兵、米国市民の殺される側の視点で描いた映画である。従って、イラクに爆撃を加え、米国市民にイラク市民を殺すように命令を下す側から見れば明らかに偏向しているだろう。ある米兵の告白、「イラク人を殺す度に(自分の)魂も死んでゆく。」彼が運良く生き延びて、帰還できたとしても、彼の残された人生で、失った魂を蘇生をするのは困難と思われる。
我らが宰相・鈍一郎クンは「偏向しているから観ません。」と言っている。それを受けてか、どこかのテレビのニュースコメンテーターも「偏向しているから、、、、なんたら」と鈍ちゃんに追従し保身を忘れない。
NEWS23でマイケル・ムーアにインタビューした金平茂紀氏は彼の
コラムで[マイケル・ムーアとパンクと『ゆきゆきて神軍』]を書いている。

Posted by S.Igarashi at August 26, 2004 11:22 AM | トラックバック
コメント