半藤一利さんが亡くなった。 拙ブログで半藤一利を検索すると9のエントリーが見つかった。書棚に目をやると「それからの海舟」が...数年ぶりに手にし奥付を見ると2008年6月10日の第一刷だ。おそらく文庫本になって直ぐに買ったのだろう。半藤一利の数多い著書の中で「荷風さんの昭和」と並び、著者の立ち位置が明解である。それは本書の『プロローグ 「本所の勝麟」ぶらぶら記』を眺めるだけでもわかる、薩長嫌いの荷風と海舟の共通点は散歩、街中をぶらぶらすること、歴史探偵もぶらぶら歩き...私も父方は会津藩の没落士族の末裔...そんな荷風と海舟、そして半藤一利に...当然の如く共感を覚え、尊敬の眼差しで頁を捲る。
第一章 苦心惨憺の“その日"まで
第二章 「虎穴に入らずんば」の横浜行
第三章 空しくなった最後の大芝居
第四章 静岡‐東京行ったり来たり
第五章 ふたたび西郷どんとともに
第六章 政府高官はもう真ッ平
第七章 「薩摩軍が勝つよ」
第八章 逆賊の汚名返上のため
第九章 野に吼える「氷川の隠居」
第十章 「文学は大嫌いだよ」
第十一章「我が行蔵」と「痩我慢」
第十二章 誰が知る「あひるの水かき」
エピローグ 洗足池の墓詣で
あとがき
解説 頑固な下町つ子風 阿川弘之
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と云うことで1980年に赤坂に事務所を借りたとき、そういえば氷川神社下に勝海舟が住んでいた筈と、氷川神社界隈を彼方此方探したが...歴史探偵の能力もなく...その時は探しあてることは叶わなかったが...その後...ストリートビューに写っている標識が設けられ、なんと事務所のあったソフトタウン赤坂が勝海舟の居所だったと云うことが分かった。
その、二年後、南青山に事務所を移したが、其所は日向高鍋藩秋月家の江戸下屋敷跡...秋月家は、あの上杉鷹山の実家でもある。
ガキの頃「なせば成る、ナセルはアラブの大統領」等と芸人の口調を真似していたおいらでも...そんな偉人にあやかりたいと...思うのだが...「.. なさねば成らぬ 何事も 成らぬは人の なさぬなりけり」と...きつい戒めが...