August 18, 2005

チャーチルの遺伝子

ロンドン地下鉄テロで考えさせられたことがある。ポストコロニアリズムに書いてあったことであるが、世界で初めて生物化学兵器を使ったのはイギリス、そしてその命令を下したのは植民地大臣であったウィンストン・チャーチルと云われている。後のイギリス首相である。アラビアを支配していたオスマントルコからイギリス軍がアラビアを奪還した話は英国サイドから描かれた「アラビアのロレンス」として有名だが、アラブにとっては支配者がオスマントルコからイギリスに代わっただけのこと。イギリスの目的はオスマントルコからのアラブ開放ではなく石油資源にあったことは言うまでもない。そうしたイギリス支配に不満を持つ部族の反乱に対して用いたのが生物化学兵器だという。ウィンストン・チャーチル曰く

「こいつらには窒息性の爆弾を使うのがいい。この爆弾は人を殺さず不具にするから、、、騒ぎを起こす部族民にまず使ってみるのが最適だ。」、、、「ガスを使うからといっていちいち騒ぐことはない。野蛮な部族民に毒ガスを使うことに私は大賛成だ。」
ポストコロニアリズム/ロバート・J・C・ヤング著(本橋哲也・訳)より引用
私にはウィンストン・チャーチルもアドルフ・ヒットラーと同列の戦争犯罪人に思える。何よりもアジア・アフリカに国境線と云う紛争の種をばらまいたのが大英帝国を一とする西欧の列強なのである。その種が21世紀になってテロとして蘇ってきたのであろう。

Posted by S.Igarashi at August 18, 2005 03:26 PM | トラックバック
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