リートフェルトの平行定規のワイヤーの仕組みが解るように、製図板と平行定規を透明にして輪郭線だけの表示としました。あえて、実測する前の目測によるデータを公開して、実測と目測の誤差を検証する資料にも使うつもりです。本日、実測の予定、その結果は月末か来月初めに公開します。
製図板上部の製図板に水平に設置されたプーリーは大きい方が直径が65ミリくらい、小さいものが50ミリくらいにみえた。それが大小一組で左右にあります。それで左側が上に大きいプーリー、下に小さなプーリーが同軸で逆回転するように設置され、右側はその逆で、下が大、上が小になっている。このようにワイヤーをたすき掛けにして、交差する個所でワイヤー同士が接触するのを避けているようです。製図板の下側の製図板に垂直に設置されているプーリーも直径が65ミリくらいです。垂直のプーリーに掛けられたワイヤーは上のワイヤーは水平の上側のプーリーに掛けられてました。
定規は幅が約80ミリ、厚が5〜6ミリで長さはA0の製図板の幅約1200ミリから、左右に40ミリくらいはみ出してます。飛び出した部分の定規幅が40ミリで、定規幅80ミリとの差分は1/4円の円弧で納められてます。定規に設けられた横長の把手は鉛筆受けにもなっているようです。ワイヤーは平行定規の下端に金具で固定されています。
上部のプーリーの詳細、これは左側になります。右側は大小のプーリーが上下逆になります。
バランサーはビス(図では省略)で中に通したワイヤに固定されています。
あの滑車の軸受けにはベアリングの付いたハブがありました。
ベアリングの歴史を調べてみたら、19世紀末にボールベアリングが自転車に採用され、1907年に専業メーカーがスウェーデンで発足してます。その翌年から自動車が量産体制に移行してます。
http://www.bea.hi-ho.ne.jp/m-seki/rekisi.htm
ですから、リートフェルトの平行定規は当時の最先端技術を採用していたわけです。
昨日(4月13日)実測をしました。目測による「リートフェルトの平行定規・3Dモデル」と現物との差違は「間違い探しクイズ」になりそうです。製図板の大きさは幅で1センチ、奥行きで4センチ、厚みで2ミリ違っていました。平行定規の長さはピッタリ、幅は5ミリの違い、
プーリーの径を目測65ミリが実測72ミリ等、寸法的なものはそれなりの誤差がありました。
決定的な間違いは製図板の角度を変えるステーが上部で製図板の吸い付き桟の分だけ開いていることでした。つまり、むく板の製図板が反らないようにする二本の吸い付き桟の内側に脚がピタリと納まっているのですが、これは現場メモからスケッチを描いているとき、建築的な納まりならば当然現物通りになると考えたが、ステーの納まりを考えて、脚と製図板の吸い付き桟を面一(つらいち)にしたのが間違いでした。それと「3Dモデル」のお馬鹿な間違いはバランサーを取り付けるワイヤを間違えてました、これではバランサーの役目をしません。別にこれは現物を見なくても、良く考えれば犯さない間違いです。(私がアホでした。)