と云うことで昨日は築十年を経て外壁の塗装が風化してきた別所沼の風信子荘で待合せ、見学を終えて集合写真を撮ってから、歩いて埼玉県立近代美術館で開催中の『戦後日本住宅伝説ー挑発する家・内省する家』を見学…浦和の某所で反省会…は、16の戦後日本住宅伝説について喧々諤々の異論反論objectionと相成ったのである。当然の如く…川合健二の自邸を取り上げないで、その亜流の石山修武の幻庵はないでしょうとか...やはり川合邸を取り上げて欲しかったと思うのは…私だけではなかったようだ。そういえば2005年にX-Knowledgeから昭和住宅メモリーなるムックが出版されており、内容的には今回の展覧会とダブるものもあり、「丹下自邸の謎」と題された探偵・F森教授のレポートが目を引く内容であった。しかも。丹下の協力者であった川合健二の川合邸も掲載されていた。新宿ホワイトハウスも「伝説」と云う要件は充分に満たしているが…建築界に影響を与えた住宅としての要件を満たしているかと思えば疑問が残る。何れにせよ企画者や監修者の恣意的判断による16の住宅であり、なんたかんたと政治的パワーバランスも作用しているような気もするのである。それは兎も角、研ぎ澄まされた鉛筆の筆圧が感じられる原図は一見の価値有りです。