September 22, 2010

Keith Jarrett At the Blue Note

明日から日本公演の始まる"Keith Jarrett Trio"であるが、それを記念してなのか定かではないがiTunesStoreで6枚組のアルバム・Keith Jarrett At the Blue Note - The Complete Recordingsが驚くようなお買い得価格で販売されている。ブルーノートでの3日間のライブは38曲合計7時間3分23秒の演奏である。因みにAmazonではこの値段...
Keith Jarrett At the Blue Note: The Complete Recordings


と云うことでブルーノート3日間のライブで全38曲を演奏し、同じ曲は二曲だけですから36の異なる曲を弾いた訳ですね。これは3日間ブルーノートに通い詰めた人もいるでしょう。明日からの日本公演で東京、神戸、横浜と全コンサートを聴きに行くタフな人はどの位いるのでしょうか。

考えてみると、もう40年以上に亘ってKeith Jarrett を聴いてきたことになる。それにベースのゲーリー・ピーコックは私が初めて聴いた外国人ジャズミュージシャンだった。彼が未だ日本に住んでいた頃の話。今は無き銀座のJunk、千疋屋の隣にあったビルの4階、菊地雅章のピアノ、村上寛のドラムのトリオによる演奏だった。1960年代末は世相も騒がしかったし、コルトレーンが亡くなったり、エルビン・ジョーンズもコカインか何かで捕まり日本国内の刑務所に服役...マイルスの日本公演も入国管理局の審査が降りず中止になったりとか...日本では...このまま永久に外国人ジャズミュージシャンによるジャズが聴けないじゃないかと...思ったりもした。
Keith Jarrettの招聘元の鯉沼ミュージックも前身のアイミュージックを鯉沼氏が立ち上げた時から知っている。(もちろん一方的だが...)青山通りと骨董通りの交差点のGSの隣にあった青山共同ビルの地下、原信夫とシャープ&フラッツの楽器置場に間借りしていた頃、電話予約したマッコイ・タイナーのチケットを取りに行った事がある。未だ電話予約が一般化していない頃、プレイガイドでチケットを買うのが普通だったが、駄目元で電話したら...「いいよ」...の返事。チケットを取りに行くと...まさかこんな所に...というような楽器置場を兼ねた倉庫の様な一室に鯉沼氏が一人ぽつねんと立っていた。ここはアイミュージックですか...と言うと。「そうだよ」の返事...電話予約した者と名前を告げ代金を支払いチケットを受け取ると...床に丸められたポスターが転がっているのが目に付いた。「これ貰っていいですか。」と訊ねると。「いいよ、持っていきな。」....何年か経ってから氏が日本橋の生まれと分かって...納得。
鯉沼さんにはサイト内のコラム"KOINUMA'S NOTE"を上梓して一冊の本にしてもらいたいと願っている。其処にはジャズや音楽に関する宝のような話が詰まっているに違いないのだが、江戸っ子のシャイな性分が...嫌なんだろうな。
"Keith Jarrett At the Blue Note"の"If I Were a Bell"を聴きながら...

Posted by S.Igarashi at September 22, 2010 12:30 AM
コメント

ん〜....新書でハングル入門を買ったことはあるけれど...それで終り...

そういえば最終日の3日、公演が終ってホールから出て廊下に居ると、後ろの方から『○×△▼▽□◇・・・せよ。』とハングルが聴こえてきたけれど...在日ではなく...半島出身の若い男女の様でした。

Posted by: iGa at October 7, 2010 09:42 PM

このおじさん(ハンギュレ新聞文化部長)もキースジャレットのステージを聴いて、ツイートしまくってた。http://twitter.com/#!/aip209

Posted by: Fumanchu at October 7, 2010 06:05 PM

ランク外になっていたので...あれれ、いつのまにか1500円から3500円に...やっぱり...それでも安いですが...。(^_^;) 

Posted by: iGa at October 6, 2010 03:10 PM

nOzさん、昨日はどうも。

偶然にも隣の席とは...驚きでした。(^_^;)
アンコールはとてもリラックスしてましたが、やはり...公演初日の一曲目は演奏者も聴衆も些か緊張してましたですね。

Posted by: iGa at September 24, 2010 09:54 AM

今日は仕事しながらずっと聞いていました。たっぷり。

私も明日...

Posted by: nOz at September 22, 2010 11:44 PM

fuRuさん、どうもです。

私は明日...

Posted by: iGa at September 22, 2010 01:29 PM

Niijimaさん、どうもです。

鯉沼さんはシャープ&フラッツのマネージャーから独立した人ですね。その縁で昨年の原信夫引退コンサートも手掛けてました。
その後、キラー通りは南青山三丁目近くのビルや、青山通りに面したビルに移転して...その後も何度かチケットを取りに行った事があります。氏はミュージシャンの立場でものを考えられる人で、Keith Jarrettも日本に来るときは自分のマネージャーも専属の調律師も帯同しないで、鯉沼さんに全て任せてるみたいですね。

Posted by: iGa at September 22, 2010 11:15 AM

DLちゅうです。
私は29日のチケットを手に入れました。

Posted by: fuRu at September 22, 2010 11:04 AM

ビッグ・バンドの楽器置場(!)が青山にあって、呼び屋が其処を間借りしていたとは、現代と立ち位置の違いに驚くばかりです。
当時はひとりひとりのギャラは安かったのでしょうが、ドサ回り、キャバレーなども含めれば、ビッグ・バンドは充分にやっていける時代だったのですね。そして最も名を馳せたシャープならば青山に楽器倉庫というのも頷けます。
お名前だけしか存じ上げませんでしたが、鯉沼さんのお人柄を窺い知ることのできたエントリーでした。

Posted by: M.Niijima at September 22, 2010 10:49 AM