と云うことで『川の地図辞典 多摩東部編』・336頁地図(梅の木沢の上辺り)の市境となっている尾根道(七国峠付近)の分水嶺である。因みに左側が八王子市宇津貫町で多摩川水系浅川の支流湯殿川のそのまた支流兵衛川の流水域、右側が町田市相原町で境川の支流陽田川の流水域となる。つまりこの付近に降った雨は尾根を隔てて東京湾に注ぐ多摩川と、相模湾は江ノ島近くの片瀬川(境川の下流河口付近の名称)になって海に注ぐ訳である。また、この尾根は武蔵と相模とを分ける国境でもあり、尾根の続きにはその名も相武C.C.なるゴルフ場がある。尤も国境は支配者の勢力つまりは力関係によって決まる訳で、その辺りも微妙で...明治初期は八王子も町田も神奈川であったが、現在は境川が県境となっている。
左写真の手前にあるのが八王子市の標識杭、中央が町田市の標識杭となる。この尾根道(古道)を先に行くと東京造形大近くにでる。逆に踵を返して七国峠(※)を通り、鎌倉古道を外れて大日堂を抜けて、東京家政学院の向かい側の谷戸にも降りられる。そこまで行けばここも近い。
※正しくは「しちこくとうげ」である。「ななくに」は八王子みなみ野の開発によって新たに区画整理された町名である。
わきたさん、どうも、そうです、あそこです。
この尾根道に沿って平安時代の登り窯が幾つか出土され、須恵器や国分寺で使われた屋根瓦が焼かれていたそうです。造形大でも建設前に窯跡が発掘され工期が遅れたと聞いていたので、ならば調査報告書があるだろうと、今日の授業の後で図書館に寄ったら、分厚い調査報告書があったので借りてきました。添付された地図には最近の地形図には描かれていない道もあったり....古道を検証するのにも...良さそう。
Posted by: iGa at May 7, 2010 06:14 PM「ここも」の「ここ」は、以前、つれていっていただいた場所ですね。その節は、ありがとうございました。
Posted by: わきた・けんいち at May 7, 2010 01:58 PM