February 08, 2010

東京人 3月号

東京人3月号は特集『江戸吉原・part2』だ。三年前に刊行された「東京人2007年3月号・江戸吉原」の続編と云うことでサブタイトルは「聖と俗、光と影の人模様」と付けられ、対談は「遊廓と芝居『二大悪所』は江戸の夢」とくれば「吉原手引草」の作者・松井今朝子を置いて他はない。そういえば、もう一つの悪所であった猿若町は先日の第11回 浅草をブラタモリで、街の様子が放送されていたが往時を偲ぶモノは何一つ残されてなかった。悪所で見るのは徒夢...と云うことか。
因みに建築家・石上申八郎氏が『小唄と吉原情緒』を寄稿されている。そういえば、昨年「船橋ボックス」の見学会でお会いしたとき、小唄をiPodで聴いてると言っていたのを思い出した。

ところで、1月29日のポッドキャストで「きたろう(タレント/俳優)」が志の輔の落語の噺をしていた。何度聴いても私の耳が悪いのか、きたろうの滑舌が悪いのか、その演目が聴き取れないのだが、きたろうが言うには同じ演目を志ん生のCDで聴いたが、それよりも志の輔の方が面白かったと言う。きたろうが言うには志ん生の芸は引き算、志の輔は足し算、解説付きの噺だと言う。きたろうは私と同世代、高校時代から落研に居たという...らしいが...
それで、似たような話しが横浜・真金町で生まれた桂歌丸による「東京人 3月号」・「なんたって、廓の生まれですから。」にもあった。歌丸は廓噺一つ語るにも、演目の「お見立て」その言葉すらが通じないから、枕で、一言付け加えなければならず、昔は20分で済んだ噺が30分掛かるという。同世代の東京生まれでも、下町、山の手、郊外と生まれた地域で江戸東京の文化の残り香の差は大きい。世代が違えば更に広がるのだろう。特集『江戸吉原』の寄稿者も多くは60年代、70年代、80年代生まれの人達が文学的、文化的な研究対象として語っているのである。1970年代頃に吉原を語るのは往時を偲ぶ好き者のエロ爺と相場は決まっていたものだが、これも時代の変化だろう。

Posted by S.Igarashi at February 8, 2010 09:01 AM
コメント

KITON さん、こんにちわ。

面白そうなタイトルの本ですね。

山里でも高尾駅に隣接する初沢踏切を広げる為に初沢川の暗渠化が進められてますが、これも一昨年の集中豪雨で駅構内まで土砂が流入した場所で...なんだかなであります。まぁ...道路を広げるのに...土地収用費が...でしょうが...暗渠でなくても河川改修工事には疑問が...多いですね。
http://madconnection.uohp.com/mt/archives/001606.html

Posted by: iGa at February 25, 2010 10:01 AM

本日(2010.2.24)本屋さんでチョット気になる本を購入。
洋泉社MOOK「東京ぶらり暗渠探検」1260円
副題に惚れました。
・暗渠を知れば東京の見方が変わる!
・暗渠は時空を超えた、東京へとつながる、タイムトンネルだ!
・江戸は川を造り、東京は川を消した

中々良い副題ではないでしょうか。 

Posted by: KITON at February 24, 2010 05:40 PM