August 15, 2006

フィクションに支配される世界

西も東も、北も南も、世界は現実に目を背けフィクションに支配されている。ヒトがつくったフィクションも最初につくったヒトの手を離れると、フィクションがフィクションを生み、手を付けられないモノになり、やがてモノノケとなる。今日もまた虚無のヒトがフィクションの装置を訪れ、これでまた、フィクションとフィクションがせめぎ合うのだが。哀しいかなヒトはフィクションに支配されても、フィクションの世界に生きることは許されず、現実の世界においてけぼり。血が流れるのはフィクションではなく現実と云う訳だ。

追記:フィクションに支配されない為にはイデアとリアル、そして持続するイマジンが大切なんだと、改めて痛感した、今日の「8月15日と南原繁を語る会」でした。

Posted by S.Igarashi at August 15, 2006 10:51 AM
コメント

iGaさん、きちんと読めずにごめんなさい。正面の正門ですね。了解です。「帝国陸軍と対等な地位にあった」「東大をどうか我々(研究者)の墓場に」というのが、ナルホドです。

Posted by: わきた・けんいち at August 17, 2006 12:13 AM

わきたさん、どうも誤解を招く表現だったかもしれませんが、菊の紋章は安田講堂には付いてるか確認してません、本郷通りに面する正門のことですが、金箔ではなくブロンズのままで、正式な紋章とは異なるかも知れません。旧帝国大学は天皇勅令によって設立された大学故に帝国陸軍と対等な地位にあった。これが東大を本土決戦に備えて帝都防衛司令部として没収しようとした陸軍に対し、時の総長・内田祥三(建築学科)が「東大をどうか我々(研究者)の墓場に」と言って断った。この史実が後にGHQが東大を接収しようとしたときに、陸軍に協力しなかったことの証となり接収を免れたということです。

Posted by: iGa at August 16, 2006 10:23 PM

iGaさん、安田講堂に菊の紋章とははじめて知りました。そうなんですか〜。たしか、戦艦大和なんかにも、金箔でおおわれた菊の紋章がついていましたね。旧・軍隊は、天皇の軍隊だからでしょう。

Posted by: わきた・けんいち at August 16, 2006 06:23 PM

わきたさん、どうもお手数かけました。
そうですね。『天皇と東大』は読んでいませんが、昨日、資料(有償)として118頁分の抜き刷りを貰ってきました。
撮影した写真を見て気付きましたが安田講堂正面の正門にある菊の紋章が天皇勅令による帝国大学の名残ですね。

Posted by: iGa at August 16, 2006 02:51 PM

「8月15日と南原繁を語る会」に行かれたのですね。立花隆さんや、彼の『天皇と東大』がらみの企画のようですが、もうお読みになりましたか。

Posted by: わきた・けんいち at August 16, 2006 01:47 PM