January 29, 2006

アースダイビング@江戸東京地下水脈

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と云う訳で、昨日「第三回アースダイビング@江戸東京地下水脈」を無事に終えました。目的の一つである渋谷川の水源の清正井と根津美術館内にある笄川の水源を確認。上の写真は明治神宮御苑内の谷地の風景。嘗てはこのような風景が江戸東京の其処彼処にあった訳ですね。2007年6月の菖蒲田

明治神宮南詰大鳥居前広場に集合した参加者は16名(子供2名を含む)最初の目的地、清正井を目指し明治神宮御苑内へ、案内板で団体割引を適用される人数に4名不足することが判明、急遽通り掛かりの人に同行を求め勧誘、先ずは中高年夫婦をゲット、三人連れの女性に声を掛け誘うと、明治神宮御苑の職員だったりとか、そうこうするうちに日本人と外国人のカップルに声を掛け、井上さんが英語で話しかける、入苑料500円が300円にディスカウントは説得力あり、これで総勢20名集まり団体で入園できた。

苑内は参道とはうって変わって人影も少なく都会の喧騒を忘れさせてくれる。南池の畔で望遠レンズ付一眼レフを構えた人に話しを伺うと、大鷹が飛来するのを待っているそうだ。原宿と数百メートル離れているだけで、ここでは時間がゆったりと流れている。冬場の渇水期のせいか谷戸頭にある清正井は心なしか水量が不足しているように見える。

次はこの水源から渋谷川へ向かって川筋を下る。山手線によって分断された谷戸の川下にあたる竹下通りへ向かう。道幅いっぱいに溢れた人の波に飲み込まれないようにして脇道の川筋にでる。其処は誰が名付けたかブラームスの小路、甘ったるいクレープの匂い同様にオジサンには受け入れがたい。地下鉄工事中の明治通りは街路樹が撤去され砂漠化している。どこか砂漠の中の蜃気楼の町・ラスベガスにも似て全てが書き割りのように見える。

明治通りを東郷神社前から渋谷川に向かい、川沿いを千駄ケ谷方面に溯る。外苑西通りに合流する手前で右に折れ土手を上り陸橋を渡る。建築家協会の前を通り左手に折れると龍巌寺にでる。嘗てこの地から富士が望めたとは思いもつかぬ。龍巌寺の前は鎌倉街道、千駄ケ谷方向から上ってくる坂が勢揃い坂、もののふ達がいざ鎌倉へと向かった古道をいざ塔の家へ。

外苑西通りの手前で木曾アルテックのショールームを覗く、斎藤さんは不在であった。外苑西通りの塔の家は40年近くの風雪に耐えそこにあった。将来的にこのまま塔の家が保存されることを望みたい。ここで河さんが合流、総勢17名となった。このまま誰もフェィドアウトすることなく打ち上げの酒宴まで全員が付き合ってくれるとは予想もしなかった。

塔の家を後に尾根道の大山街道(現・国道246青山通り)を越え、今は無き笄川の源流を探る。梅窓院付近の谷戸頭を源流とする笄川であるが、1941年の地図では既にその姿は認められず暗渠化されていたようである。ともかく梅窓院から出発し流れに沿って外苑西通りを下り、古道である長者ヶ丸通りから笄児童公園まで歩く。地元民は三角公園と呼ぶ笄児童公園であるが、嘗ての地名を留める公園名を示すものが、公園近くの案内地図にしか認められないのが淋しい。古道を立山墓地下まで行くと其処には庚申塚がある。江戸の昔、この付近の谷戸は青山原宿村と云われ、水田があったとされる。

庚申塚を青山百人丁に向かい北坂を上る。時間が押してきたので斎藤茂吉の青山脳病院跡地は遠望するに留まり、左に折れ、根津美術館へと向かう。根津美術館到着時点で入館時間を5分過ぎておりタイムアウト、職員に話しを付け取り敢ず一人分の入場券を求め笄川源流の水源地を撮影する。昔はさい銭箱にドネーションを払うだけで庭園に入ることができたが、庭園だけの入場はできなくなってしまった。実に世知辛い世の中である。根津美術館・庭園のような深い谷は下末吉面に形成される谷戸の特徴でもあるのだから、もう少し広く公開されても良いだろう。市中山居を求めた根津嘉一郎は草葉の陰で何を思うか。

岡本太郎邸を外から見学した後、笄川の川筋を霞町方面へと下り、材木町、竜土町方面に向かう。この辺り一帯のナショナルプロジェクトは何ぞやと云う疑問を残しながら桧町公園に向かうが、公園は封鎖され再開発工事に組み込まれていた。なってこった、と憤慨しつつ、予定より早く6時前に最終目的地の「赤坂 NAGARA ながら」に到着、ここから延々と打ち上げの酒宴は続くのである。少年はギター演奏に興じ、少女は参加者の似顔絵を描き、大人は肴と美酒に酔い、赤坂の夜は更けて行ったのである。総勢17名が「赤坂 NAGARA ながら」を後にしたのは11時前であった。

Posted by S.Igarashi at January 29, 2006 08:35 AM
コメント

HONDAさん、初めまして。
行動する前に貴ブログを知っていればと悔やむことしきりです。
今回の参加者の方々も初めて「明治神宮御苑内の谷地の風景」を見た人も多く、東京の失われた原地形・原風景が残されていることに感心されてました。そして終着点を桧町公園では、六本木ヒルズと同様なことをしているなと憤慨してました。
HONDAさんの「鮫川/桜川〜四谷・赤坂・虎ノ門・芝の水系を辿る」を楽しみにしてます。
宜しくお願いします。

Posted by: iGa at February 11, 2006 11:05 AM

はじめまして。渋谷川/古川水系など、東京都心の水脈を辿るサイトをひらいているものです。「アースダイバー」刊行以降、にわかに東京の水脈が注目を浴びているようですが、このような企画もあったのですね。

Posted by: HONDA at February 11, 2006 09:12 AM

kokiさん、こんばんは。
歩いてる時間と、立ち止まっている時間が略同じで、そしてアースダイビングに費やした時間と、宴会の時間も、略同じでしたね。(^o^)

Posted by: iGa at February 1, 2006 12:48 AM

iGaさん、こんばんは。先日のアースダイビングでは企画立案、資料の準備、実際の案内と何から何までお世話になりました。それにしても、14キロも歩いた上に5時間も宴会していたとは!楽しくてあっと言う間に時間が過ぎ、その実感がいまだにありません(笑。

Posted by: koki at January 31, 2006 11:48 PM

いのうえさん、そうでしたか。
アメリカ人はコリアン、チャイニーズ、ジャパニーズの区別もつかなくてけしからん、なんて正に天に向かって唾を吐くようなものでした。(^_^;)

Posted by: iGa at January 31, 2006 12:12 AM

iGaさん こちらでもこんにちは! ちょこっとだけ。
あの呼びこみに応じてくれた若いカップルですが、女性は日本人ではなく中国の方だったのです。東京から京都、四国と回りお住まいのある北京に戻ると言ってました。  

Posted by: いのうえ at January 31, 2006 12:07 AM

GG-1さん、どうも、今晩は。
皆さんが明治神宮の谷戸に関心もたれただけでも、企画意図は成功したと思ってます。
またご参加下さい。

Posted by: iGa at January 30, 2006 11:30 PM

わきたさん、どうも。
気持ち的には参加していたと思います。
次回は是非ご参加を、お待ちしてます。

Posted by: iGa at January 30, 2006 11:25 PM

今回初めて参加させていただき、非常に充実した一日を過ごす事が出来ました
有難う御座います
事前資料も帰ってから見直すと、凸凹地形を体感した後では参加する前とは又違う、こうなっていたのか と言う実感がわいてきて地図を見る視点が一つ増えた気が致します
この資料は永久保存版にしたいですね
今後とも宜しく御願い致します

Posted by: GG-1 at January 30, 2006 08:00 PM

iGaさん。実際には参加できなかったわけですが、“気持ち的”にでも参加したくなり、「アースダイビングってなに?」という皆さんのために、半分冗談ですが「コモンズとしてのブログ『超入門・アースダイビング講座』」というのを書いてみました(^^;;。TBのかわりのコメントです。
http://blue.ap.teacup.com/wakkyken/374.html

Posted by: わきた・けんいち at January 30, 2006 05:11 PM

なんて充実したアースダイビング。いいなぁ。
資料だけでもどこからかダウンロード出来るんでしょうか。。

Posted by: nOz at January 30, 2006 04:31 PM

fuRuさんどうも、1万年の時空を超えたタイムトラベルでもあった訳です。

Posted by: iGa at January 30, 2006 01:14 PM

おつかれさまでした。
企画された意図については
皆さんの記事を読んで初めて納得という部分も多く
良い勉強をさせていただきました。
貴重な体験をありがとうございます。

Posted by: fuRu at January 30, 2006 12:40 PM

3Gさん、こんにちは。
きっとお子さん達は翌日も疲れも見せずに元気だったと思いますが、流石に14キロの行程はオヤジ組には疲れましたね。これに懲りずにまた遊びましょう。

Posted by: iGa at January 30, 2006 11:15 AM

iGaさん、こんにちは、今回子連れエントリーしました3Gです。いまみなさんの報告を読み返し、あらためて今回の企画の内容の素晴らしさを感じております。僕らはピクニック気分でフラフラ寄り道しながら歩いておりましたが、(途中何度もお待たせしてすみませんでした!)さぞ道中残りの行程など気をもまれたかとおもいます。本当にありがとうございました。
また子供たちの稚拙な余興にもお付き合いいただきまして重ねて御礼申し上げます。
お蔭様で彼らもかつてない体験の余韻にまだ浸っているような状態です。史実に基づいて考察、検証するという行為がこれほどまでに楽しいということを身をもって知ったようです。(入園交渉術もですが^^)
これから皆さんのエントリー報告をもとに復習したいとおもいます。
また機会ありましたらよろしくお願いします。

Posted by: 3G at January 30, 2006 10:01 AM

iGaさん、続けコメント。こうやって、一日の出来事をすべてお書きいただくと、いかにハードであったかがよ〜くわかりました(例の庚申塚や青山原宿村の水田だった場所も)。内容も、あまりに盛りだくさんで、行程を書くだけでこの分量ですからね。追々、さらなるご感想など、もしよろしければですが、教えてください。とってもシツコイのですが、行けなくて、本当に残念です。私も、「赤坂 NAGARA ながら」で、肴と美酒に酔いたかった〜。

Posted by: わきた・けんいち at January 29, 2006 10:24 PM

iGaさん、こんばんは。なんだか、皆さんに、「はやく、はやく」と急かしているようにお感じなられたら、どうかご容赦ください。そんなつもりは、“ありますけど”(^0^)ゞ。もちろん、これは冗談です。大人の遠足ですので、筋肉痛も翌日ではなくて2日後・3日後になると思いますし(自分のことでもありますが(^^;)、体力を回復されてから充実したレポートを期待しています。でも、masaさんのところのコメントを拝見しても、私も含めて皆さんの期待は、むちゃくちゃ高いようですよ。

Posted by: わきた・けんいち at January 29, 2006 10:12 PM

わきたさん、こんばんは。
GPS分隊長masaさんによると14キロもあるいたそうです。その後の五時間近くの宴会、流石に皆さんお疲れの様子です。そんな訳でエントリーも遅れ気味です。

Posted by: iGa at January 29, 2006 09:40 PM

iGaさん、こんばんは。masaさんやfuRuさんのエントリー、それからfuRuさんのエントリーへのAkiさんのコメントなどから、と〜っても楽しく、めちゃくちゃ充実していたことがわかりました。いや〜参加できなくて本当に残念です。今日は、仕事にむかう電車で、ご提供いただいた資料や、『「東京」の凸凹地図』などをみながら、当日の様子を想像していました。ところで、写真をみてアッと思ったのですが、「明治神宮御苑内の谷地の風景」って、『東京の公園と原地形』の図版と、まったく同んなじですよね〜。びっくりしました(私は、明治神宮にいったことがありません)。明治神宮って、1920年に造営された新しい森ですけど、結果として、東京の原地形を写し取ったタイムカプセルの役目を果てしているのですかね。

Posted by: わきた・けんいち at January 29, 2006 08:47 PM