January 30, 2006

参る。

OShills2.jpgやっぱり、ここもヒルズなんだ、(>z<)参ったな。
建物を低層にしたことはそれなりに評価できるけれど、、、本来は旧住民が帰ってきて此の場所に嘗て存在したコミュニティが復活されるか否かで評価が与えられるべきでしょうね。御為倒しな復元保存は何故か空しく見えてしまいます。(昨日、アースダイブの前に立ち寄りました。)
何故か建築から社会性や公共性が失われ、消費の器と化しているような気がします。街路に面して開かれたプロムナードが造られることを期待していたのですが、とても内向きな建物で、残念な結果ですね。
安藤忠雄氏は2000年4月からNHK人間講座「建築に夢を見た」を担当して、その10回目の放送で同潤会アパートを取り上げています。そのテキストに書かれたことと今回実施された計画との乖離は何なのでしょう。


おためごかし【御為倒し】
表面は相手のためになるように見せかけて、実は自分の利益をはかること。「―を言う」
(広辞苑第五版)

Posted by S.Igarashi at January 30, 2006 01:25 PM
コメント

松山巌氏の「住み家殺人事件・建築論ノート」の事を思いだした。やっぱり、これはテロかも知れない。
http://madconnection.uohp.com/mt/archives/000396.html

Posted by: iGa at March 12, 2006 09:31 PM

iGaさんこんにちは。石川さんのブログに、森ビル「表参道ヒルズ」のウェブサイトの、広報誌「HILLS LIFE」の写真が掲載されていました。一番最初の時期の表参道です。この写真を見ると、なんだか複雑な気持になります〜。

Posted by: わきた・けんいち at March 7, 2006 09:22 AM

昨日、来年度授業の打合せ会があり、その後、場所を新宿に移して懇親会があったのですが、このヒルズも話題になりましたが、裏話もあって、まぁ100%否定的な意見でしたね。

Posted by: iGa at March 5, 2006 09:13 AM

あっ、それから『「里」という思想』の書評、期待していま〜す!!そのうちに玉井さんのブログでもアップされるでしょうから、面白い感じになってきますね〜。

Posted by: わきた・けんいち at February 18, 2006 05:43 PM

おお、iGaさん、ヴァージョンアップしましたね!!安藤忠雄氏の資料付です。なるほど、です。これでテレビに出演したときの、いまいち冴えないのはそういうことだったのね、という感じの背景が理解できます(特に、画廊の女性経営者とのギクシャクしたやり取りが私の印象に残りました)。

Posted by: わきた・けんいち at February 18, 2006 05:42 PM

たぶん、80年代後半と思いますがMの先代社長のインタビュー記事が日経アーキテクチャーに掲載されたことがあります。そのインタビューで語られたことは東京をグローバルマーケットの中心にするという構想でした。そこでは生活者の視点は一切無視されていました。彼にとってその構想に不要なものは排除されて然るべきと、その文脈から読み取れました。或る意味で現在の「勝ち組・負け組」といった状況を予言する内容ではなかったかと思います。それは内山節の『「里」という思想』の対極にある考えでしょう。
ですから先代の意思を継いだヒルズにホリエモンのような人間が引き寄せられると云うのも象徴的なことです。

Posted by: iGa at February 18, 2006 02:16 PM

iGaさん、情報どうもありがとうございます。「しょせんは『御為倒し』、低層にして復元保存て言ったって、世論をかわしてるだけじゃん。建築家もがんばったかもしれないけれど、『社会性や公共性』なんてコレっぽっちもないし、しょせんは『内向きな建物』。『大人相手の複合商業施設』で、高いテナント料をふんだくるってことなんだろ」と、iGaさんのようにストレートに言う人は、建築界にはいらっしゃらないということですか。安藤忠雄さんも心中は複雑なのでしょうかね。

そういえば、テレビの安藤忠雄もちょっと

Posted by: わきた・けんいち at February 17, 2006 06:47 PM

同潤会的な思想は何も残っていませんね。ラフォーレ原宿が餓鬼を相手とすれば、ヒルズは大人相手の複合商業施設です。Mの目的は其処に有った訳で、いわゆる大規模小売店舗の建設ですね。
しかし、どうもヒルズにたいして建築界は歯切れが悪いようです。
http://oyabin304.exblog.jp/4151171/

そういえば、テレビの報道を見て70年代に原宿の東郷神社の一画に作られたパレ・フランセを思いだしました。これも大人相手の複合商業施設でしたが、原宿が餓鬼の街に変貌するに従い、寂れ、ついには閉鎖され、現在は跡地に新しい建物が建設中です。(確か80年代に人手に渡り、90年代に閉鎖だったか、)
ヒルズもテナント定着率がどうなるか、その推移が気になるところでしょうね。

Posted by: iGa at February 17, 2006 08:51 AM

1BRで85〜115万/月(床面積不明)だそうです>iGaさん。ガ〜ン。結果として、経済力のない者は、排除されるってわけですね。同潤会の思想は、そうじゃないはずだけど。

Posted by: わきた・けんいち at February 17, 2006 02:13 AM

「出没!アド街ック天国」によれば住居部分は家賃が1BRで85〜115万/月(床面積不明)だそうです。地権者は別としても勘違い系自称セレブしか入居できませんね。まぁ同潤会アパートのコミュニティと場所性は見事に駆逐されました。

Posted by: iGa at February 12, 2006 11:48 AM

今日の午後9時から12チャンネル・テレビ東京系『出没!アド街ック天国「本日オープン新名所表参道」』でも特集されますね。

Posted by: iGa at February 11, 2006 05:31 PM

わきたさん、どうも。
リアルタイムで見逃したけれどビデオで見ました。
そうですね、都心周辺の超高層都市開発と比較すれば、低層で押えた同潤会アパート再開発は評価されるべきとは思います。その点では私も好意的です。(^_^;)
しかし、新しく出来たものは、失われたものと比較をされる宿命を持っています。犠牲となったものと釣り合いで評価される側面もあります。そうすると、犠牲となった敷地内のオープンスペースや緑と引き換えに新しくあの場所をベタに占有した商業施設はやはり疑問です。建築家も戦ったかも知れません、きっと多くの妥協も強いられたことでしょう。嘗て、毎日のように、あの前を歩いたことのある者からみれば場所性は失われたと感じないではいられません。

Posted by: iGa at February 11, 2006 11:46 AM

iGaさん、こんばんは。
筑紫鉄也の「筑紫哲也 NEWS23」で、この「表参道ヒルズ」がとりあげられていました。どちらかといえば、好意的な取り上げ方でした。

Posted by: わきた・けんいち at February 11, 2006 12:03 AM

ヒルズでっせ、あんなに街路に建物を埋め尽くして......
やっとまた歩いて楽しい町に戻るのかと思っていたのにがっかりですよ

Posted by: shin at January 31, 2006 08:27 AM

iGaさん。ゲゲゲ!!ですね。 aneppeさんが引用されている部分、「一部の反対者のおかげで着工が三年は延びた。アークヒルズの見える病院に入院し、『あんなところに住むんだ』と楽しみにしていて亡くなった住民もいる」という権利者の発言には驚きました。こう書くとなんですが、この権利者の方は、根本のところの問題を捉えられておらず(外部で勝手に進む地域の再開発計画とは、その場所にこだわって暮らしてきた人たちにとって、社会的にどういう意味合いをもつのか)、貨幣に換算できる事柄にすべてが処理されてしまっていることに疑問をお持ちでありません。一方で、貨幣価値にもとづく判断をしながら、逆に、亡くなった患者の気持を代弁するかのようなレトリックを使って、自らの立場を正当化されています。ちょっと厳しい書き方ですけど。「場所性」(小さい頃からここで暮らしてきた、ここから出たくない)にこだわって再開発地区に住んでいると、こうやって開発推進派から、思い切り批判されるのでしょうね。地域住民を分断させて(コミュニティを破壊して)、再開発を進めるという手口は、18世紀の時代から植民地で行われきたことですけどね。

以前書いたことを、少しだけ。以下のエントリーに書いた、作家の宮崎学さんの経験談は、真剣に考えるに値すると思います。
http://blue.ap.teacup.com/wakkyken/335.html

Posted by: わきた・けんいち at January 31, 2006 01:08 AM

iGaさん どうもです。私もマルサンが気になって集合前に見に行ってきました。設計者とのりかチャンのツーショットをテレビ放映用に撮影していました。 そーか このおふたりも ブランドなのねと妙に納得。   

Posted by: いのうえ at January 30, 2006 11:57 PM

わきたさん、どうも。
aneppe さんのこのエントリーにリンクされている日経産業新聞の記事をみると、ちょっと恐ろしくなります。
http://asabo.exblog.jp/2013152/

Posted by: iGa at January 30, 2006 11:50 PM

aneppeさん、お疲れさまでした。
何か「ビルディング研究」の素材になれば宜しいかと思います。
天井高関係はまたそちらにコメントを差し上げます。

Posted by: iGa at January 30, 2006 11:39 PM

京都では、袋路再生のような取組がおこなわれています。こちらのばあいは、「本来は旧住民が帰ってきて此の場所に嘗て存在したコミュニティが復活されるか否か」とお書きになっていることから、ひょっして、旧住民は排除されてしまう(あるいは経済的な理由から再入居できない?)ということなんですか。昨年の秋に中国に行きました。中心市街地の再開発後に、高層高級マンションが建設され、もといた住民は郊外に、結果として排除されているように見えました。
http://machi.hitomachi-kyoto.jp/pubsys/view.rbx?cd=535

Posted by: わきた・けんいち at January 30, 2006 08:39 PM

今日午後、車でこの前を通りました。
旧同潤会建物の一部が模型のように組み込まれているのが不思議な景色に見えました。

Posted by: AKi at January 30, 2006 07:09 PM

五輪の記事にコメントしてしまいましたが・・・
テーマをいただきました、ありがとうございます。

Posted by: aneppe at January 30, 2006 02:15 PM