September 12, 2004

ブログな人

と云うことで、一年前の9月12日、初めてのエントリー「BLOG事始め」を書いてから一年が過ぎた。  6月22日のメモに「【Blog・考】 複眼で見る世界 」と書かれている。以前、秋山さんと「ブログの力」と云うテーマで何かエントリーを書こうと話したことがあり、最初の一行のテーマを書いたまま残されていたものだ。たぶん、その時は「複眼で見る世界」や「拡張するブレイン」をキーワードにして多様性をテーマに「ブログの力」を書こうと考えていたと思う。しかし、それらブログの存在理由について既に多くの人が啓蒙的なエントリーを残されているので今更書く必要もないように思える。
そんな訳で「ブログな人」である。

この一年、それも会計年度が替わってから、無料や、有料でも面倒なブログのシステム構築やHTML等IT技術を必要としないブログサービスが急増した。元々、MovableType等のソフトウェアはHTMLの知識がなくても使えるようにと考えられたものであるが、サーバーへのインストールや見た目を変えるとなると、多少は初歩的なHTMLくらいの知識は必要になり、参考書を片手にスクリプトを書き換えたりしなければいけない。そうしたことが手かせ足かせになりブログを始めなかった人も多いようだ。IT嫌いの自称アナログ人間にこそ、潜在的に「ブログな人」が多いようである。ポータルサイトが運営するブログサービスはそうした眠れる「ブログな人」を起こしてしまった。逆にIT技術に長けていても「ブログな人」ではない人も多くいる。
「ブログな人」と云っても特別な才能は必要ないが、過ぎたる羞恥心や虚栄心は控えたほうが良さそうだ。自分の目で見て、自分の頭で思ったり考えたことを、気が向いたときに自分のブログに書き込む、それを日常化するだけだ。スクラップした情報でも何をカットアンドペーストしたのかで、意識せずとも情報編修は行われているのであるから、意識的な情報操作は無用と心得るべきである。意識するとすればスクラップした情報を掘り下げる為のリンクを付けることぐらいだ。インターネット上に公開されている情報はリンクを張ることによって化石になることを免れ、生き続けられるのである。
兎も角、「ブログな人」が増え続けることによって自分個人では知り得なかった、見られなかったモノを目にしたり、多様な考えに触れることができるようになった。情報は「生成り」の方が面白い。
「ブログな人」とは自分の得た情報をポケットに仕舞い込まない人を言うのだろう。

Posted by S.Igarashi at September 12, 2004 01:43 PM | トラックバック
コメント

いのうえさん、はじめまして。
と、いっても以前より玉井さんの"MyPlace"に寄せられたコメント等は拝見していますので、改めての御挨拶というかんじですね、宜しくどうぞ。

Posted by: S.Igarashi at September 18, 2004 11:27 AM

はじめまして、自称アナログ人間の いのうえと申します。
MyPlaceの玉井さんが去年の11月にエントリーした「林芙美子の住んでいた家」に巡り合ったのが今年の3月。それが「自分個人では知り得なかった、見られなかったモノを目にしたり、多様な考えに触れることができるようになった」始まりでした。最初は トラックバックよりもコメントされた方をたよりにさまよっておりました。 いまもいろいろ手探りで 漂泊をしておりますが、異業種の方同士が境界を越えてCOLLABORATEしていくのを目の当たりにして、これはひとつの画期的な始まりかもしれない、と思っています。MADCONNECTION 命名の由来から拝読させていただきましたが、これからもこの混沌とした現在や未来に向けての、Igaさんの硬派なエントリーを楽しみにしております。

Posted by: いのうえ at September 17, 2004 08:07 PM

「ブロッグな人」って
なんだか
「マックな人」みたいでいいですね。

Posted by: furu at September 12, 2004 08:55 PM

もう1年たつてしまったんですね。おめでとうございます。
やっぱり、ブログって複数のブログがあって初めて力を発揮するものなのですね。
でも、時間のたつのは早い、Dog's year が現実のものになっているようで怖いくらいであります。

Posted by: AKi at September 12, 2004 06:42 PM