3月26日深夜のテレビ欄にタモリ倶楽部の耐力壁グランプリとある。いったい、これは何であろう、以前にもタモリ倶楽部では大学対抗でテストピースの圧縮試験を行い、最強のコンクリートを競う番組を放送したことがあった。であるから、それに準じた内容であることは想像できる。
「空耳アワー」のフアンとしては、別に「耐力壁グランプリ」でなくても見るのだが、およそテレビ番組、それも深夜の娯楽番組に相応しい内容か、等と考えないで、フツーなら企画にも上がらない内容で番組をつくるタモリ倶楽部は絶滅品種の朱鷺に匹敵するくらいに貴重、且つ馬鹿馬鹿しい番組であり、私の好みだ。
番組は四チームによって木造軸組構造の耐力壁の強度を競う内容であった。柱間が約三尺、水平横架材間が約八〜九尺の耐力壁をチーム別に左右に配し、上部の水平横架材を油圧ジャッキで繋いで引き合い、破壊した耐力壁のチームが負けになる。
一回戦は「ものつくり大学」vs「森林文化アカデミー」
二回戦は「日本建築専門学校」vs「岡本建築構造研究室+平成建設」
それぞれの勝利チームで決勝戦を行い。
決勝戦は「森林文化アカデミー」vs「岡本建築構造研究室+平成建設」で行われ、「岡本建築構造研究室+平成建設」チームが優勝した。
いわゆる「通し貫」系耐力壁とブレース系耐力壁の差が如実な結果となって現れ、「岡本建築構造研究室+平成建設」チームのブレース系+大型ガセットプレートによる耐力壁が勝利を治めた。
上図は「日本建築専門学校」の耐力壁であるが、引っ張り側に強い力が働いている。ホールダウン金物の義務化が納得。
面白そうな番組でしたね。残念ながら気がついてもいませんでした。
競技の写真で分かりますが、現実に行われている壁倍率の実験と同じく「梁勝ち」でやっています。これを「柱勝ち」でやったら端部の接合部が簡単に破壊してしまい実験(この場合、競技ですが)の意味をなしません。
木造軸組在来工法の合理化を目指すシステムの実験と同じです。Be-h@us は、こんな実物大破壊実験の経験から「梁勝ち」を採用しています。合理化構法で唯一の「梁勝ち」のシステムなのです。
http://www.be-haus.com/
Posted by: AKi at March 30, 2004 06:05 AM