本屋は散歩の途中で立ち寄るのが良い、本屋の中をブラブラするのも散歩の延長なのだ。10年以上経つが南青山の事務所にいたときは、仕事を終えて夜の九時十時から、散歩がてら西麻布に下り、そのまま六本木にでて、今は六本木ヒルズの再開発で取り壊されてしまったWAVEでCDを物色し、深夜営業書店の青山ブックセンターに立ち寄り、酔っ払いの間をすり抜けて、地下鉄乃木坂から帰るのが夜の散歩コースだった。六本木の青山ブックセンターも取り柄は深夜営業だけの、どこといって特徴のない書店だったと思うが、次第に映画、写真、建築の芸術系、思想系の書籍の品揃えが充実するようになり、次いでコンピュータ系の書籍の取り扱い量も増え、週に一度は立ち寄るようになった。
高尾の山里の住人となった今では、江戸東京に出向いたとき、新宿ルミネの青山ブックセンターに立ち寄るくらいであるが、店内にはスターバックスもあり、人と待ち合わせするときも書店を利用するようにしている。待たされても待たしても、暇つぶしには事欠かないのが宜しい。
新宿には紀伊国屋書店有り、だったが本店も高島屋隣の紀伊国屋南口店にも今は行く気がしない。やっぱり何層にも別れ、ワンフロアーに納まっていないのが、疲れるのである。
青山ブックセンターと云えば、昨日から明日まで洋書バーゲンを青山の本店(国連大学本部とオーバルビルの裏)で開催している。昨日、高円寺まで行ったついでに足をのばし、ジェームス・スターリングの75年から92年までの作品集12800円を2200円で買ってきた。作品集には東京フォーラムと京都駅のコンペ応募案も含まれている。スターリングがいわゆるポストモダンに嵌まっていた時期である。