実は立ち読みだけで済ませようと思っていたのだがルイス・カーンの特集だったので何かあるかと期待して買ったけれど、期待したものは何も得られなかった。何気なく奥付を見てみると「休刊のお知らせ」とある。「やっぱりねぇ」と云うのが率直な感想、雑誌名はエクスナレッジムック「HOME」である。当初より読者対象が何かさっぱり解らない雑誌だった。きっと、カーサ・ブルータスの成功?を見て、専門外の一般読者層の取り込みも狙ったのだろうが、二匹目のドジョウはいなかったようだ。マーケティング指向のカーサ・ブルータスのように商業主義に徹して開き直る事もできず、将又、AXISのような切り口も持ち合わせていない。ルイス・カーンの特集にしても子息が作成したドキュメンタリー映画にも触れておらず、もちろん、この映画がアカデミー賞のドキュメンタリー部門にノミネートされているなんて書いて或る訳ない。本来ならば自主上映会を企画するのがメディアの役割だと思うのだが、全てが中途半端である。唯々、編集人による「休刊のお知らせ」の言い訳じみた泣き言が空しいだけ。
Posted by S.Igarashi at January 7, 2004 10:44 AM | トラックバック