初めてイームズが制作した短編映画を見たのは1997年の3月に目黒美術館で企画された「チャールズ&レイ・イームズ 映像の世界」の上映会だった。僕が見た最終日の「ビジュアル・コミュニケーションの方法論」と題された3月28日のプログラムの内容は、その時の資料によると「Tops コマ 1969」「Something About Photography 写真について 1976」「IBM at the Fair 1965」「A Communications Primer 1953」「Clown Face 1971」「Day of the Dead 1957」「National Fisheries Center and Aquarium 1967」「Powers of Ten 10の累乗 1978」となっているが、手書きのメモと記憶によっても「Toccata for Trains 1957」と「House 1955」も上映されたと思う。この上映会は「目からウロコ」の連続だった。マルチメディアとかメディアミックスとかの言葉が生み出される、ずっと前に先駆的な仕事を成し遂げた人がいたことに驚いたし、その人物がチャールズ&レイ・イームズだったということにも感心させられた。
EAMES FILMSについてはレーザーディスクでもリリースされていたが、このDVDは2001年8月に東京都美術館で開催された「イームズ・デザイン展」で買った物である。DVDの内容は「パワーズ・オブ・テン」「パワーズ・オブ・テン・ラフスケッチ」「ブラックトップ」「カレイドスコープ・ジャズ・チェア」「ハウス」「おもちゃの汽車のトッカータ」である。
「パワーズ・オブ・テン」の公園で寝そべる男の手の甲から10の累乗で拡大・展開する映像は宇宙空間まで拡がってゆく。最近何かのコマーシャルでこの「パワーズ・オブ・テン」をパクったのではないかと思われるアイデアをテレビで何度か見たことがある。なんだか、である。
目黒美術館 「チャールズ&レイ・イームズ 映像の世界」のパンフレット
玉井さん、コメントありがとうございます。
目黒美術館のチラシをアップしておいたのを思い出してトラックバックを付けました。こちらの方はトラックバック障害が直らなく一方通行で申し訳ありません。
MyPlace:イームズ展
http://myplace.mond.jp/myplace/archives/000126.html#more
イームズ展を見て、やっぱりこのひとはすごい。すてきだ。好きだ。と思わずにはいられない。どうもおれたちにはモダニズムの水と空気が合うようにできているらしい。
Posted by: 玉井一匡 at March 7, 2005 08:40 PM