April 20, 2012

河川の立体交差


(写真左:玉川上水の上流方向を見る。写真右:玉川上水の下流方向を見る。)

『川の地図辞典 多摩東部編』の138頁を見ていて気になる場所があったので羽村の堰を見た後、寄ってきた。それは玉川上水と残堀川が立体交差する地点である。水道橋による立体交差は珍しくはないが、サイホンの原理を用いたふせこしによる河川立体交差が多摩地区にあったとは知らなかった。他にも水車やサイホンの原理を用いて高低差を解消する知恵を先人達は駆使していたようだが...電動ポンプによって...それらの技術は駆逐され...それらの遺産を目にする機会も失われてしまった。
 そういえば昭和の時代、残堀川と云えば台風や集中豪雨で度々氾濫し流域の家屋が床下浸水することで名が知れていたが、今では護岸が改修されただけでなく、流れも大幅に付け替えられ、限りなく人工河川になってしまったようだ。GoogleMapで見る。
追記・参考サイト
伏せ越しの理:事例・伏越の理(ふせこしのことわり)
玉川上水事典サイホン工法

Posted by S.Igarashi at April 20, 2012 09:53 AM | トラックバック
コメント

shin さん、合点して戴けましたでしょうか。

Posted by: iGa at April 23, 2012 11:01 AM

追記拝見しました
上水と河川の交わりの一つの知恵だったのですね
早合点しすぎでした
羽村ツアー楽しみですね

Posted by: shin at April 23, 2012 12:32 AM

狭山丘陵西端を水源とする残堀川は立川断層に沿って立川市内を流れ多摩川に合流する河川ですが、玉川上水の完成に伴い、玉川上水への助水に利用する為、玉川上水に合流させられたり、農業用水として流れを変えさせられたり、何度も人工的に河川の付け替えが行なわれていたようです。
で...最終的に水質汚染を理由に...玉川上水に残堀川の水が流れ込まないよう...立体交差された訳ですが...当然、水量の安定している玉川上水にふせこしを設け...残堀川の下を潜らせたようです。ふせこし下流部分は下から水が湧き上がってくるのを求めているのか...他では見られない大きな鯉や水鳥がいました。

Posted by: iGa at April 21, 2012 11:16 AM

大気圧とベルヌーイの定理じゃサイホン起こりそうだけど何だか変です
川が直交するのだって見たことないですね
用水が必要でこんな事になったのかしたら
一見平和に写るこの立体交差.....どうも納得できません

Posted by: shin at April 20, 2012 10:27 PM