...と云ってもCarol Reed監督・George Orson Welles主演の映画のタイトルではない。Appleの第三の男と云われたMike Markkulaである。
ジョブズの生前に予約しておいた「Steve Jobs I・II」が店頭発売より遅れてAmazonから届いたこともあり、先を急がずじっくりと読むことにしたのだが、私にとって白本の「Steve Jobs I」は昔読んだ本だけでは未完のジグゾーパズルの欠けたピースを補填するもの、黒本の「Steve Jobs II」は私がMacと共にリアルタイムで体験していたことの舞台裏で、まさにApple版『Steve Jobs・噂の真相』である。まぁ...翻訳版に首を傾げる個所もあるが...色々と気になっていた人物もいたので、余り知られていないAppleの第三の男・Mike Markkula(マイク・マークラ)、彼の心眼がなければAppleの誕生が数年遅れていただろうし...Jobs復帰後のAppleも違っていたかも知れない。彼がAppleに残したものとは...
1977年、アップルを起業するにあたってジョブズに対しマークラが強調したことは『金儲けを目的に会社を興してはいけない。目標とすべきは、自分が信じる何かを生み出すこと、長続きする会社を作ること』...(う〜ん、これはドラッガーと共通しますね。)
そして1ページに纏められたマイク・マークラによる「アップルのマーケティング哲学」とは...
1:〈共感〉…「アップルは、他の企業よりも顧客のニーズを深く理解する。」...顧客の想いに寄り添うのだ。白本137頁・参照
2:〈フォーカス〉…「やると決めたことを上手に行なうためには、重要度の低い物事はすべて切らなければならない。」
3:〈印象〉…「人は、たしかに表紙で書籍を評価する。最高の製品、最高の品質、最高に便利なソフトウェアがあっても、それをいいかげんな形で提示すれば、いいかげんなものと思われてしまう。プロフェッショナルかつクリエイティブな形で提示できれば、評価してほしいと思う特性を人々に印象付けることができる。」