August 05, 2009

多読術

多読術 (ちくまプリマー新書):松岡正剛・著
千夜千冊で知られている読書家の編集工学研究所・松岡正剛氏による新書である。本書は新書編集者が著者を相手にテーマに沿って質問を展開してゆく「聴き下ろし新書」なので読みやすい。しかし、ノウハウ本ではないので、読んだからと云って「術」が使えるように成る訳ではない。まぁ、セイゴオ先生がどんな風に書物に向きあっているか...興味を持って読めば...それなりに共感したり、幾つかのヒントを得られる...かも知れない。彼が影響を受けたのは江戸の私塾の読書法だそうで、池田草庵の「掩巻:えんかん」と「慎独:しんどく」の二つは今でも真似てると云う。「掩巻」は書物を在る程度読み進んだら、いったん本を閉じ、内容を追想すると云うもの。「慎独」は文字通り(知の)独占を慎むと云うもの、それが千夜千冊をネット上で無料公開することに繋がっているそうだ。

目次
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第一章 多読・小読・広読・狭読
セイゴオの本棚/本は二度読む/たまには違ったものを食べてみる/生い立ちを振り返る

第二章 多様性を育てていく
母からのプレゼント/親友に薦められた『カラマーゾフの兄弟』/文系も理系もこだわらない

第三章 読書の方法をさぐる
雑誌が読めれば本は読める/三割五分の打率で上々/活字中毒になってみる/目次をしっかり読む/本と混ざってみる/本にどんどん書き込む/著者のモデルを見極める

第四章 読書することは編集すること
著者と読者の距離/編集工学をやさしく説明する/ワイワイ・ガヤガヤの情報編集/言葉と文字とカラダの連動/マッピングで本を整理する/本棚から見える本の連関

第五章 自分に合った読書スタイル
お風呂で読む・寝転んで読む/自分の「好み」を大切にする

第六章 キーブックを選ぶ
読書に危険はつきもの/人に本を薦めてもらう/本を買うこと/キーブックとは何か/読書しづけるコツ/本に攫われたい

第七章 読書の未来
鳥の目と足の目/情報検索の長所と短所/デジタルvs読書/読書を仲間と分かち合う/読書は傷つきやすいもの

あとがき「珈琲を手にとる前に」
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第一章の「生い立ちを振り返る」で、いつごろから本に興味を抱いたのか、小一まで住んでいた足立区梅田の図書館や、カバヤとかフルヤとかキャラメルの景品で貰えた少年少女向け名作文庫とか....色々と....思い出しますね。それに小四のとき、三鷹の山本有三文庫に行った事も...
取りあえず『目次をしっかり読む』ってことから...それに『まえがき』と『あとがき』を読んでから「積読」にしても....時期がくれば読み始めることもありますね。...未だにその時期が訪れない本も...多々ありますが...それもいつか...

Posted by S.Igarashi at August 5, 2009 08:17 AM
コメント

shin さん、どうもです。

武蔵美繋がりではセイゴウ氏がキーブックとしている本に宮本常一の「忘れられた日本人」とか網野善彦の「日本の歴史をよみなおす」とか御近所ブロガーでも話題となったものをあげてますね。

Posted by: iGa at August 12, 2009 01:13 AM

セイゴウ氏と杉浦康平氏、大学時代に2-3度武蔵美に来てもらいました
学生が作ったバッキンフラードームで講演してもらい印象に残ってます
今もぜんぜん変わらないですね
慎独.....千夜千冊は貴重なメジャーです
掩巻は試すこともあります

Posted by: shin at August 11, 2009 02:49 PM