March 23, 2007

笑う月

一昨日、夕刻になってから仏壇に供える牡丹餅を買ってないことに気付いて買い物に出掛けた。車の運転席に座ると、フロントグラス越しに山の上に出ている月に気付いた。まるで不思議の国のアリスのチェシャ猫の様に笑う月だ。もしかするとチェシャ猫が空に浮かんでいるのかも知れないと、もう一度よーく笑う月を見つめたが、月の輪郭線が丸くぼんやりと見えるだけで耳もしっぽも付いてなかった。
車を運転しながら、そういえば安部公房のエッセー集に「笑う月」のタイトルがあったこと思いだした。左の写真は初版のB5判変型サイズの箱入りハードカバーだけど今は文庫本になっているようだ。初版本裏側の腰巻きの続きには「思考の飛躍は、夢の周辺で行われる。夢は意識されない補助エンジン、意識下でつづっている創作ノートである。」と夢のスナップショット17篇が収められている

タイトルの「笑う月」のさわりを引用すると、、、

ぼくが経験した限りでは、どんなたのしい夢でも、たのしい現実には遠く及ばない反面、悪夢のほうは、むしろ現実の不安や恐怖を上まわる場合が多いような気がする。
 たとえば、何度も繰返して見た、いちばんなじみ深い夢は、ぼくの場合、笑う月に追いかけられる夢だ。最初はたしか、小学生の頃だったと思う。恐怖のあまり、しばらくは、夜になって睡らなければならないのが苦痛だったほどだ。正確な記憶はないが、半年か一年の間をおいて、周期的に笑う月の訪問をうけた。最後はたしか十年ほど前だったように思う。かれこれ三十年にわたって、笑う月におびやかされつづけた計算になる。、、、続く

僕には周期的に30年も見続けた悪夢はないが、裸足で表を歩いている夢はよく見た。アービーロードのLPジャケットのポール・マッカートニーのように上着も着ているのに靴を履かずに裸足なのである。それも舗装された道ではなく、砂利道である。最後は砂利が足裏に食い込み痛くて目が覚める。
そういえば、今朝方も夢から目が覚めた。その夢にはaki隊長が登場していた。夢の中の隊長は何と髪をカメレオンの如くグリーンに染めていたのである。「ど、どうしたのその髪?」と尋ねると、「いやぁ〜このくらい派手にしないと、、」の返事、うーむ、畏るべく不良爺だ。場所はどういう訳か町田の駅らしく、コンコースにいると八王子行きの電車がきた、隊長はさっさとスイカで改札を抜けホームに、僕は財布に入れた筈のスイカが見つからず、モタモタしているうちに夢から覚めたのであった。
因みに、わたくし、寝付きは良いほうで、寝床に入って二三分で意識を失います。

Posted by S.Igarashi at March 23, 2007 07:53 PM
コメント

そうそう、僕もトルコ国旗をイメージしました。
ググってみたら、トルコ国旗の星は右側で、一昨昨日の宵の明星は左だったので逆ですね。

Posted by: iGa at March 24, 2007 12:07 PM

しかし、きれいな三日月でしたね。近くに宵の明星(金星だよね)もピカつていて、イスラム国家の国旗を思ったのでした。

Posted by: AKi at March 24, 2007 09:49 AM

いやぁ〜、どうもです。
カメレオン・アキと呼びたいくらい、お似合いでしたよ。
町田というのは柿島屋が、、suica は今年に入ってから買ったばかりなのに、今度はPASMOとか、でも緑色の髪の毛は僕にも思い当たる節はないな〜、、、う〜む。

Posted by: iGa at March 24, 2007 09:14 AM

なにか、iGa 先生の安眠を妨げた.....とのお話、まことに申し訳ありません。
緑色の髪の毛については思い当たる節はありませんが、PASMO あるいは suica をどうにかせねば....と集中的に考えておりましたので、そのような夢の中まで登場してしまったのいではないかと.....考える次第であります。

Posted by: AKi at March 24, 2007 05:42 AM