吉村順三とキース・ジャレットの直接的な関連性は特にないだろうが、キース・ジャレットが八ケ岳高原音楽堂でコンサートを開いたことがある。八ケ岳高原音楽堂・竣工の翌年、1989年1月13日と14日の二日間のハープシコードによる演奏会だ。ライブ録音ではないがキース・ジャレットは演奏会に前後して八ケ岳高原音楽堂でのレコーディングを残しており、それはECMからリリースされているJ.S.バッハのゴールドベルグ変奏曲である。キース・ジャレットの演奏はジャズからのアプローチではなく純粋にクラシック演奏家のそれである。八ケ岳高原音楽堂とキース・ジャレット、そしてバッハと演奏会には行きたかったが、冬場の八ケ岳は遠く、他にも何かあって断念したのを思いだすと悔やまれる。