September 07, 2005

さすらいの女王

さすらいの女王 中村うさぎ
文藝春秋 定価1350円(税込)
中村うさぎのことは重度の買物依存症で、ホストに入込み、そのうえ整形マニアの自称女王様だという程度の認識だった。しかし、NHK深夜トーク番組のゲストから話を聞き出すツッコミのタイミングの巧さに隣に座っている局アナの存在感を薄れさせる司会ぶりを見て、今まであまり読んでいなかった週刊文春のエッセーにも目を通すようになった。そして「鬱も吹き飛ぶ話」を読んで抱腹絶倒、笑いをこらえて七転八倒、あまりの馬鹿馬鹿しさに涙も涸れてしまった。勘違い系のエッセイストは掃いて捨てるほどいるが、これだけ自分を相対化できるエッセイストは他にあまり見当たらない。

Posted by S.Igarashi at September 7, 2005 08:41 AM
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