May 13, 2005

Michel Legrand at Shelly's Manne-Hole

シェリーズ・マン・ホールのミシェル・ルグラン
いわゆるウェストコースト・ジャズの大御所であるドラマーのシェーリー・マンがオーナーを務めるジャズクラブ"シェリーズ・マン・ホール"に於けるミシェル・ルグラン・トリオのライブ盤である。ミシェル・ルグランが映画音楽の仕事でハリウッドに訪れていた1968年の演奏である。ミシェル・ルグランは、その10年前の1958年にはマイルスやコルトレーン、ビル・エバンスらを従えた小編成のオーケストラによってルグラン・ジャズを残しているが、このアルバムではホスト役のシェーリー・マンのドラムとレイ・ブラウンのベース、そして彼自身のピアノによるトリオである。映画音楽の作曲家・編曲家として知られているミシェル・ルグランのジャズピアニストとしてのもう一つの面が伺えるアルバムである。My Funny Valentineではレイ・ブラウンのベースソロにからむルグランのスキャット・ボーカルをフィーチャーした、まさにファニーな演奏となっている。リラックスした演奏とノリの良い聴衆がニューヨークのジャズクラブとは一味違った雰囲気を伝えている。
「シェリー・マンズ・ホール」でなく「シェリーズ・マン・ホール」としたところは、オーナーのジョークであろう。CDジャケットもそれに合わせミシェル・ルグランの似顔絵をあしらったマンホール・カバーをデザインしたものとなっている。但し、オリジナルのLPでは黒地に銀紙でマンホール・カバーをレリーフした凝ったデザインであったが、CDジャケットは安易なカラー印刷となりデザインの質の低下は否めないものとなっているのが残念である。

Posted by S.Igarashi at May 13, 2005 11:04 PM