先週、11月12日朝刊の「リース会社所得隠し・追徴8000万円」の三面記事はプロ野球関係者の実兄が経営していたことをツカミに見出を構成していたが、こうした手法は事の本質を見失うように思われる。
家でもケア・マネージャーを仲介して、このリース会社から母の為に車椅子をレンタルしていた。レンタル料金の自己負担額は月に800円であるが、介護保険からは月に8000円がこのリース会社に流れる。車椅子はどう見ても安物、せいぜい2万円が良いところだ。それを今年3月に老人病院に入院するまでの自宅介護の間、一年以上に亙って借りていたのだから、そこだけ見れば美味しいビジネスである。しかし、それには多くの福祉施設やケア・マネージャーと通じ利権を確保しなければ成り立たない。隠した所得1億7千万円の内、どれだけ仲介手数料に使ったのか解らないが、これが介護保険制度に寄生する利権ビジネスの現実だろう。この三面記事を見ても「やっぱりねぇ!」と云うのが実感である。