先月の四国地方山間部の土砂災害の空撮写真を見ると一帯が針葉樹を植林した山のように見えます。最近、増えている「月の輪熊」の出没、これは冬眠に備えて栄養補給するため、餌を漁って里に下りてくるようです。どちらも、戦後の農林政策による杉等針葉樹の植林振興による因果のように思えます。
子供の頃、伊勢湾台風が過ぎ去った後、近くの山に入って被害状況を見て回りました。(好奇心と遊び半分で、すげ〜、とか言いながら、)それで、倒木とか軽度の土砂崩れとか見られるのは、殆どが保水力を失った植林による針葉樹の山でした。
広葉樹林との比較に於いて、針葉樹林には昆虫が少なく、昆虫の好む食べ物がないし、ヒノキチオールとかの芳香成分が虫を寄せ付けないのかも知れません。咲く花も限られ、木の実も少ない、昆虫も小動物も少ない、人工的な針葉樹林によって食物連鎖が断ち切られてしまったのが、クマが里に下りてくる要因なのでしょうか。どうも、人の浅知恵による人災とも思えてきます。