予告通り「噂の真相」が今日(3月10日)発売の2004年4月号を持って休刊となる。25年間続いたというから創刊が79年ということか、同時代に創刊された「本の雑誌」は椎名誠がサラリーマンを辞め専業作家になった辺りから雑誌の勢いもなくなり読まなくなってしまったが、「噂の真相」は創刊当時から大体読み続けたことになる。創刊当時の「噂の真相」や「本の雑誌」は読みたいという友達にあげてしまったので、もう手元には残っていないが、特に読み返したいと云う気持ちもない、雑誌と云うものはそういうものだと思う。
この判型でクセやアクのある雑誌だった「話の特集」「面白半分」「ビックリハウス」は遠の昔になく、いまでは「本の雑誌」「広告批評」くらいが残るだけとなってしまったが、既にクセやアクも消えてしまっている。そういえば60年代後半に「デザイン批評」という雑誌もあったことを思い出した。70年万博の時は反博特集なんてやっていたけれど、この雑誌もいつのまにかフェードアウトした。
噂の真相が休刊して困るのは誰なのか考えると、案外、新聞社や雑誌社の記者連中ではないだろうか、本務で書けないことを代弁してくれるメディアを失ったとということである。岡留編集長の休刊への思惑はそうした閉塞状況から抜き出てくるジャーナリストへの期待と絶望ではなかろうか。
東京新聞・特報「岡留安則編集長インタビュー」
中村正三郎のホットコーナー・乳の詫び状(2004/03/09)噂の真相休刊イベント