数年前、NHKの深夜に横浜・神奈川の方言を特集した番組があった。(メモの日付は2000年10月22日となっているが、再放送かも知れないし放送日は確かでない)
その時のメモがあったので掲載してみる。但しテレビを見ながらのメモなので正確さに欠けることが多少はあるかもしれない。
メモ・横浜言葉・神奈川の方言じゃあんかよ(じゃんの原形らしい)
じゃんか
じゃん
よー
でよー
そうだんべ
ひゃっけー(冷たいこと)
ちっちゃかね(大きい)・本牧の逆さ言葉(アクセントの置き方で意味が変わるのかも?)
ちゃぶ(食事)
ちゃーふー(テーブルクロス)
ほい助(ウィスキー)
ドロンケン(よっぱらい)
おっぺす(押す)
きっかり
ね、さ、よ、(語尾につく、ねさよ言葉)津久井青根地区
べーよー
やっこかった(柔らかい)
あんで
おやけねぇ(可哀想)
こうしてみると、八王子の方言と殆ど共通しているように思える。もっとも八王子は明治の中頃までは神奈川県に属していたのだから、当たり前かも知れない。戦国の昔から八王子は相模と武蔵の間で二股膏薬の如き、あっちについたり、こっちについたりと、あまり自立性のある地域とは思えない。江戸時代は幕府直轄地となり甲斐の国から武田の残党を八王子千人同心として仕えさせたことから、山梨との交流も多く、山梨言葉の影響も強い。
小学二年生の時、足立区の下町から八王子に引っ越してきた当時は八王子の方言に面食らいカルチャーショックを受けたものだった。
何しろ、当時の子供の代表的な遊びである「メンコ」が通じなかったのである。八王子の西南に位置する浅川・横山地区あたりでは「メンコ」は「パース」乃至は「パァス」と呼ばれていた。
それと代表的な八王子言葉は「じゃんか」である。それに加えて語尾に「よー」が付くこともある。
例として「そうじゃんかよー」とか「いいじゃんかよー」もよく使われる。
引っ越してから数ヶ月の間は頭の中で、じゃんか、じゃんか、じゃんか、と鳴り響いていた。
足立では悪ガキの一人称は「おれ」か「おいら」(北野武はいまだにおいら)だったが、八王子では「おれ」の他に「おん」という言い方があった。だから「おれなんか」が「おんなんか」になる。これには「女かよー」と呆れたものだが、いつしか自分でも「おんなんかよー」と八王子言葉に染まり、母親の顰蹙をかっていた。
他によく使われた八王子言葉は「ちょろい」(ふざけた、可笑しい)、「きつがってる」(生意気な)とかが子供の間で使われていた。
さっそく「しぞ〜か言葉」のページを見たけど、僕が「しぞ〜か」に初めて行ったとき「しぞ〜か人」が良く使う言葉が辞書になかった。きっと「しぞ〜か」でも遠州はーまつの人は気づいてないのだろうな。
テキストにしてしまうと標準語と特別変わらないけど「しぞ〜か人」は「そーかね」とよく言う。
高木事務所にいた「しぞ〜か人」のうちでも、駿河人の伏見さんや村松さんの会話は「そーかね」で始まり「そーかね」で終わっていた。
浜松生まれの浜松育ち、というグラフィックデザイナーが
大井川岸の奥方と結婚して、苦節25年にして作った「しぞ〜か言葉」のページ
http://www.geocities.jp/nagaodesign/sizben_mokuji.html
徳川のおさむれーさんらは駿・遠・三から江戸へ出たちゅーけーが、はーまつとしぞーかでもちったあ違うだね。
Posted by: 古山恵一郎 at September 23, 2003 12:30 AM東京新聞日曜朝刊読書欄の新刊抄に「日本語は年速1キロで動く」井上史雄著・講談社現代新書が紹介されていた。
若者言葉の多くが方言から派生しているという説、そのルーツと伝播の過程等に書かれてるそうです。昼間、くまざわ書店に行ったがなかった。
そう言えば「うざったい」は八王子に越して来て、知った方言だった。高尾と新宿間が約40キロだから、年速1キロに納得。
僕は小学校一年生まで足立区だったので、そういえば当時は国語の時間に江戸訛りの矯正指導がありましたね。
八王子言葉に江戸訛りが加わると「ひゃっこい」が「しゃっこい」なってしまう。
僕は1才あたりから八王子ですから、五十嵐さんよりもずっと「八王子度」が高いのですが、あまり、なまったりしませんでした。
母から禁じられていたので、やったことはありませんがメンコとは云いませんでした、パースと云っていました。
外からの人がびっくりするのは「ひゃっこい」じゃないかな。[冷たい」を「ひゃっと」したからそうなったんでしょうね。