April 24, 2016

その後の...FieldAccess

2007年4月14日、法政大学市ヶ谷キャンパスで行われた「デザイン工学部設立記念シンポジウム・デジタルアトラスの可能性を探る」で初めて耳にしたのが、スピーカーとして演壇に立った国土地理院の人による、地理情報を統合した電子国土なる言葉だった。それから既に9年が経ち、地理院地図(電子国土Web)もアップデートを繰り返し、「国土変遷アーカイブ 空中写真閲覧システム」も二年半前に地理院地図に統合され、年代別な空中写真がシームレスに見られるようになった。また「平成28年熊本地震に関する情報」等、自然災害への対応も、地理院地図に反映され、それらはiPad上のFieldAccess2(上記画面)でも見られる。因みにFieldAccessは電子国土功績賞も受賞しているそうで、閲覧できる地図も地理院地図に限らず、産業技術総合研究所 地質図総合センターの配信するシームレス地質図、独立行政法人農業環境技術研究所の配信する歴史的農業環境閲覧システムの迅速測図および東京測量図、gridscapes.netの配信する川だけ地図および川だけ地形地図、株式会社エコリスの配信するエコリス地図タイル植生図、等々、時間軸を加え国土に刻まれた情報を読み取る道具となっている。
地形図を扱うAppとしては、この四月にカシミール3Dに対応した「スーパー地形」もリリースされたが、どちらかと云えば「スーパー地形」はトレッキングや登山にフォーカスしている様に思える。

Posted by S.Igarashi at April 24, 2016 12:11 PM
コメント

栗田さん、御無沙汰してます。
そうですね、地図情報にも明治の昔から地方格差がありますね。明治の迅速測図も我家の東方一里まで….微妙です。
このアプリ一つで場所の様々な情報にアクセスできるのが良いです。

Posted by: iGa at April 27, 2016 09:59 AM

佐渡でどれだけ役に立つのかまだわかりませんが、このアプリを早速iPhoneに入れてみました。バブル期前後の時代、網の目のように山の上まで増殖した農道は、自治体が制作した最新の白地にも掲載されていない道が無数にあります。その変化を、自分が生まれた時代からアースダイビングできるのは、とても興味ありです。同時に、中沢新一の「惑星の風景」から自分が未読の彼の著作を読みあさっています。

Posted by: Kurita at April 25, 2016 06:57 PM