二十数年ぶりに買ったビッグコミックの戦後70周年増刊号の巻頭カラー頁が藤田嗣治の『アッツ島玉砕』(画像参照)だった。アッツ島と云えば確か二年前のTBS報道特集でドナルド・キーンが一兵卒の通訳として惨状を目撃していたことを伝えていたのを思い出した。Google検索すると「ほぼ日刊イトイ新聞」のキーンさんの見た玉砕がトップにヒットした。更に岩波書店のサイトにある小田実の『玉砕/Gyokusai』について書かれた文章もヒットした。どちらも知っておくべき内容である。
ところで、この増刊号の目次を見ても知っているのは、水木しげる、滝田ゆう、松本零士、山上たつひこ、石坂啓、井上洋介、花輪和一の7人だけ、20年以上、コミック誌から遠ざかっているので後の11人は知らないが、それらも真摯に戦争と向き合った作品だ。山上たつひこの「光る風」は45年前の問題作…突然、連載中止となった様な憶えがあるが、どうやら編集部によって、削除された頁や改竄されたネームを元に戻した、完全版がこの春、復刻したらしい。