洋書版:The Che Handbook
翻訳版:チェ・ゲバラ―フォト・バイオグラフィ
発行:原書房:ISBN4-562-03679-6(現在品切)
実はゲバラの『ボリビア日記』を読みたいと思い、書店に立ち寄ったのだが文庫本もなく、目に付いたのがこの本である。頁を捲ると幼少から晩年までの写真(未公開写真が250以上)、ゲバラ語録、かつての同志へのインタビュー、アイコンとなったアルベルト・コルダが撮影した写真からインスパイアーされた数々のアートな作品、そして年表や地図等々、「子どもたちへの最後の手紙(1965)」を読んでから一旦書棚に戻し、他の買物を済ませてから、やはり買おうと決めた。ネットで調べたら現在品切れとのことだ。
目次
謝辞/まえがき
序文
第1章 少年時代、学生、旅行
第2章 ゲリラ戦士
第3章 政治家、外交官、家庭人
第4章 革命はつづく
第5章 ゲバラ伝説
図版出典/引用文献/参考文献
訳者あとがき
索引
(「あとがき」より) いったいチェ・ゲバラの何が、私たちをこれほどひきつけるのだろう。半世紀前、南米の土地で反米反帝国主義の戦いに命を捧げたこの革命家は、政治経済・社会文化環境が大きく変わった今日も、世界各地で敬愛され、シンボルとして親しまれている。遠く離れた今日の日本でも、世代をとわず、その人気は根強い。 本書The Che Handbook(MQ Publications,2003)は、公私にわたる未公開写真を中心に、親交のあった人々とのインタビューをはさみこみながら、膨大 な資料によって「エルネスト・ゲバラ」の人生をあとづけていく野心的試みである。もとからのゲバラ通であれ、名前程度しか知らない人であれ、男性であれ女性であれ、本書を手にとったあなたは、知られざる「人間ゲバラ」にふれ、その魅力を再認識するだろう。社会の因習に縛られず、人を愛し、自由を愛し、人生を愛した信念の人、ゲバラの放つオーラとは、いまの私たちにとって「正直な生き方」への憧れに通じるものともいえそうだ。 訳者自身、以前からゲバラに詳しいわけではなかったが、ページを繰るごとに、彼のまなざしと声の強さに圧倒され、自由への思いをかきたてられた。同じように幸せな経験をする読者がひとりでも多いことを願ってやまない。……Posted by S.Igarashi at February 17, 2009 09:20 AM