July 23, 2008

アメリカ人はどこまでバカか...

と云うことで、akiさんが着目している映画評論家・町山智浩氏が週1で出演しているTBS RADIO 954kHz「小西克哉 松本ともこ ストリーム」の「コラムの花道」7/14(月)放送分も面白かった。内容は「アメリカ人はどこまでバカか」。最近、日本のTV業界でも「オバカキャラ」が持て囃される変な時代であるが、海の向こうアメリカでも似たり寄ったり。アメリカンアイドルに知性は不要のようだ。「クイズ・貴方は小学5年生よりも頭が良いか」に出演したケリー・ピックラー(American Idol: Kellie Pickler)は「問題:ブダペストはヨーロッパのどの国の首都か?」に対し「ヨーロッパって国だと思っていたわ」と聞き返す。迷った揚げ句に「パリ」。司会者が「答えはハンガリーです。」と言うと、「ハングリー?」「ターキー(七面鳥orトルコ)?」。さてブダペストがどの国の首都か解らなかった貴方は...アメリカンです。やっぱり地理に興味(空間位置情報への理解)がないと海馬も発達しない...と云うことでしょうか。
「日本でも、ある女子大のクラス全員がフェミニズムと云う言葉を知らなかったそうだから、他国のことは...」の町山智浩氏の発言に対し、このPodcastを聴いた内田樹氏からの回答は内田樹の研究室:アメリカ人はどこまでに。80年代以降の日本での「知性」について言及している。
アメリカ人がバカなのは今に始まったことではないと町山智浩氏は50年近く前に書かれた「アメリカの反知性主義」(みすず書房)を紹介し、その根底にあるのはキリスト教原理主義ではないかと看破する。神の存在に疑問を抱く知性を邪悪なモノとする考えが支配する社会は大衆を知性や教養から遠ざけ、そして反知性主義の代表のようなジョージ・W・ブッシュを大統領に選ぶのである。マイケル・ムーアのSiCKO(シッコ)等はその反知性主義に抗う映画であろう。SiCKOでのムーアのモチベーションは「どうなっているのか本当のことを知りたい」であって、彼が思想的にバイアスが掛かっているとは思えないのだが...

ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記:アメリカ人に聞きました。広島と長崎はなんで有名?ケリー・ピックラーの珍解答ビデオ等YouTubeへのリンクがある。

Posted by S.Igarashi at July 23, 2008 01:15 AM | トラックバック
コメント

kadoorie-aveさん、どうも。

>何だかちょっと.....。

う〜ん....(^_^;)

キリスト教原理主義に裏打ちされた「アメリカの反知性主義」とは異なるけれど、やはり為政者に都合の良い「日本の反知性主義」というのも昔からあるんじゃないかしら。何れにせよ「反知性主義」が怖いのはそれによって理性が失われてしまうこと...だと思う。

内田樹氏がブログで『だから、私たちが学生に与えるべきなのは知識や情報ではなく、「知性的な人間になっても決してそれで罰を受けることはないんだよ」という保証の言葉なのである。』と改めて確認しないといけない程、危うい状況なのかも...

Posted by: iGa at July 23, 2008 02:10 PM

さっきこのブログ↓の中の『詩(?)』を呼んできたところです。このエントリーとセットで読むのは何だかちょっと.....。
http://native.way-nifty.com/native_heart/2008/07/post_919c.html

Posted by: kadoorie-ave at July 23, 2008 12:32 PM