先日のCBSドキュメントは1994年に全米で放送された"Murrow vs. McCarthy"の特集だった。12年前の放送を何故この時期にと思うがジョージ・クルーニーによる映画・Good Night, And Good Luck.の公開に先立ち、レッドバージの恐怖政治を齎したマッカーシーを自らの番組「See it Now」で告発した、この映画のモデルでもあるCBSの伝説のキャスターエドワード・R・マローを紹介するのが目的のようであった。
ドキュメンタリーの冒頭で『ジョセフ・マッカーシーは上院議員でいるよりも刑務所の中にいるのが相応しい人物だった。』と、彼を知る人物はそう語っている。Wikipediaの経歴でも『、、、射撃手として戦闘参加した。』とあるが、"Murrow vs. McCarthy"によれば、軍隊では情報部付きの将校で実戦には参加しておらず。これは自分を強く見せる為の経歴詐称の出鱈目であると指摘されている。マッカーシーは何の根拠もなく「国務省で働いている共産主義者がいる。」と口から出任せを喋ったら、それが全国紙に掲載され、あれよあれよと『赤狩りの旗手』となってしまった。第二次大戦後のソヴィエト連邦の台頭と共産主義に対する漠然とした米国民の不安感がマッカーシーの暴走を許してしまったのだろうが、状況は9.11以後の米国民のテロに対する不安感に通じるものがあるのかも知れない。多くの冤罪を生んだマッカーシーの暴走はジャーナリスト、エド・マロー達の力によって食い止められたが、もしも、共謀罪が成立したなら似たような状況が日本でも起こりえるであろう。映画・Good Night, And Good Luck.の全国公開が5月13日からと云うのも、その公開前に是が非でも法案を委員会に通そうと云う政府与党の思惑が反映しているのだろうか。
ジョージ・クルーニーの伯母にあたるローズマリー・クルーニーのアルバムはiTunesMSにもあった。
snowさん、ご指摘ありがとうございます。
その様ですね。一つのサイトを見ただけで、複数の確かなサイトでチェックすることを怠っていました。
すみません、ローズマリー・クルーニーはジョージ・クルーニーの父親(ジャーナリストのニック・クルーニー)の姉ですので、
ジョージの「祖母」ではなく「伯母」にあたるというのが正解だと思います。
気になったのでコメントさせていただきました。
失礼いたしました
「当時の米国の人種問題や社会状況等、文明批評も加味された社会派小説」ってのがいいですよね。日本であえていえば、松本清張ってことになりますかね。私は、推理小説もほとんど読まないのですが。
Posted by: わきた・けんいち at May 1, 2006 05:16 PM僕らだって、リアルタイムで見てる訳じゃないけれど、ハンフリー・ボガードはレイモンド・チャンドラー原作によるフィリップ・マロー役(三つ数えろ)とダシル・ハメット原作によるサム・スペード役(マルタの鷹)とハードボイルドを代表する探偵役を演じてます。
ハードボイルドは娯楽性もあるけれど、それだけでなく当時の米国の人種問題や社会状況等、文明批評も加味された社会派小説ですね。
知らなかったのですが、ハンフリー・ボガードって、「唇が部分的に麻痺して喋り方が舌足らず」なのだそうですね。彼が出演した映画をみたことがないものですから知りませんでした。サイトのなかの予告編でのマロー役のデヴィッド・ストラーザンのしゃべり方、わざとそうしているんですね。
Posted by: わきた・けんいち at May 1, 2006 11:08 AMiGaさん。そうですよね〜(^^;;ゞ。名前がローズマリーですもんね!そら、お祖母ちゃんやな。ボギーとなると、もう名前しかわかりません…。
Posted by: わきた・けんいち at May 1, 2006 01:19 AMローズマリー・クルーニーは女性ですからジョージ・クルーニーのお祖母ちゃんですね。
>そしてエド・マローは「我が家のヒーローだった」
ハンフリー・ボガードが演じたフィリップ・マローはレイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説のヒーローでしたが、エド・マローはちょっとボギーを意識しているのかどうか分かりませんが、喋り方が似ているような気がしました。
iGaさん、こんばんは。「メロンの気持」ってどんな曲?という感じだったんですが、ネットで「メロンの気持」と「視聴」で検索して、少し聞いて納得。「♪デメロン、デメロン、デメロンメロンメロン、コーラゾン♪」っていうあの歌ですね〜。私が生まれた頃の歌なんですか、知りませんでした。で、歌ったのがジョージ・クルーニーのお祖父さんなんですか(こうなるとまったくわかりません)。そして、お父さんがテレビ局のアンカーマン。サイトのなかで「この映画は究極的に父へのラブレターである」と書かれています。「この作品はテレビ報道が確かにその力を持っていた時代へのオマージュ」、そしてエド・マローは「我が家のヒーローだった」とも書いてありますね。
ちなみに、私は雄羊座です。
Posted by: わきた・けんいち at May 1, 2006 12:16 AMわきたさん、どうも。
ジョージ・クルーニーが唯のニヤけたハリウッド俳優かと誤解していたけれど、ロバート・レッドフォードと同じように結構、社会派なんですね。
何かのインタビューで読んだような気がするのですが、ハリウッドを襲ったレッドバージについて映画を作るのに、それなりの使命感があったのではと思います。9.11はそれを実際の行動に移す動機付けにはなっているでしょうね。
ジョージ・クルーニーってローズマリー・クルーニーの孫だったのですね、知らなかったなぁ。わきたさんが生まれたくらいの年にローズマリー・クルーニーの唄ったCorazon De Melon(邦題:メロンの気持ち)が日本国内でもヒットしてますね。この頃のポップスは外国のカバー曲が全盛でした。因みにジョージ・クルーニーは僕と誕生日が同じで、一周り下の丑年ってことは、誕生月が牡牛座だからビーフ100%。ちょっと親しみが湧いてきた。
映画を紹介するサイト拝見しました。映画にはそれほど熱心ではないのですが、最近のこの手のサイトはよくできていますね。ムーディーなジャズのBGMが、逆に、厳しい映画のストーリーや内容を強調しているかのように感じられました。ジョージ・クルーニーがこの映画を監督した背景には、やはり9.11以降のアメリカ社会状況があるのでしょうか。映画が昔のテレビドラマのように白黒というのが、リアルな感じを増幅させてくれるようで、興味深いです。しかし、日本には、批判的精神を背景にもったこの手の映画が、なかなか生まれてきませんね。
Posted by: わきた・けんいち at April 30, 2006 05:15 PM