5月11日の「谷口吉生のミュージアム」開催記念・槇文彦講演会にいってきた。講演会の様子はishikawaさんがBlogdesign platformに書かれているので省くが、谷口吉生氏、槇文彦氏、共々、モダニズムの人であることを再確認することができた。槇文彦氏はメキシコのノーベル賞作家・オクタヴィオ・パスの言葉「1000人の人間がいれば1000のモダニズムがある。」を引用した。メモを取っていなかったので記憶は曖昧で聞き間違いや誤解もあるかも知れないが、その意味するところは私自身のモダニズムの解釈である「個の覚醒」と同意義であったと思う。モダニズムの反対概念は原理主義(fundamentalismーファンダメンタリズム)、つまり、個が思想、宗教に隷属し、国家に溶解する様である。それに対しモダニズムは現実世界を直視し、自己の意志で理性を持って行動することから始まる。つまり「1000人の人間がいれば1000のモダニズムがある。」と云うことであろう。それはモダニズムが決して形式主義でなく、多様な個性を受け入れるものでなければならないと云うことである。そうした一様でない"個の織りなすゆらぎ"が豊かな社会を作るのではないだろうか。
Posted by S.Igarashi at May 16, 2005 12:02 PM明日(2005年5月20日 22:00〜22:25 NHK教育)の世界美術館紀行は「ニューヨーク近代美術館MoMA」 です。MoMA創設に関わった資産家の妻や娘たち等、女性にスポットを当てた内容のようです。
Posted by: iGa at May 19, 2005 09:31 AM槇さんの発言は、何かこれから国連ビルの設計に携るにあたって自分のリベラルな立場を明確にした印象を持ちました。
Posted by: iGa at May 19, 2005 08:52 AMオクタヴィオ・パスのくだりは気になっていましたが恥ずかしながら当日は意味不明でした。
このような理解はとても両氏の建築に相応しいし、いままでハッキリと意識して考えたことがありませんでした。ひとつ覚醒しました感謝です!