April 17, 2005

Landscape of Architectures

LandscapeArch00.jpg

UPLINKより日本語字幕付きでリリースされている「Landscape of Architectures DVD-BOX」

いま松下電工の汐留ミュージアムで文化遺産としてのモダニズム建築が開催されている。折しも日本建築学会が日土小学校校舎の保存・再生要望書を八幡浜市に提出したばかりでもある。松村正恒による日土小学校は学校建築の事例として建築資料集成にも取り上げられ戦後日本を代表するモダニズム建築であるが、老朽化を理由に取り壊されようとしている。以前、建築家協会関東支部で建築ガイドマップの企画づくりを担当したことがあるが、そのとき協力を求めた東京都の担当者は助成できるのは明治建築までであり、大正・昭和の建築は対象外と取りつく島もなかった。

「Landscape of Architectures」は19世紀から20世紀までの12の近代・現代建築が26分の映像で紹介されている。その中には取り壊しの危機に陥った建築もある。

bauhaus.jpg

中でもバウハウスの生命力には驚かされる。ファシズムの驚異、第二次大戦の空爆被害、分裂国家となった東ドイツでの細々とした延命、戦後30年を過ぎてからの修復、89年のベルリンの壁崩壊、そして世界遺産への登録。バウハウスの建築の持つ力が人々を動かしたのではないだろうかと思わされる。

建築は実際にその空間を体験することが良いに決まっている。しかし実物を見ただけでは得られない情報がこうした映像資料にあるとしたら、その存在価値は大きい。その意味でこの「Landscape of Architectures」は設計者自身による言葉、模型や3Dによる造形のコンセプト、建設時の記録フィルム、竣工から現在までの状況、社会的賛辞と批評等々、多角的に検証され、一見では決して知りえない情報が詰まっている。

Landscape of ArchitecturesVol.1
●バウハウス・デッソー校舎 / ウォルター・グロピウス
○ポルト大学建築学部校舎 / アルバロ・シザ
○ギーズの集合住宅ファミリーステール / ジャン = バティスト・ゴダン
●公営住宅ネマウサス / ジャン・ヌーベル
●ポンピドゥ・センター / レンゾ・ピアノ
○ウィーン郵便貯金局舎 / オットー・ワグナー

Landscape of ArchitecturesVol.2
●ダラヴァ邸 / レム・コールハース
○ジョンソン・ワックス本社ビル / フランク・ロイド・ライト
○ウンベルト一世のガレリア / エマヌエーレ・ロッコ
●TGVリヨン空港駅 / サンティアゴ・カラトラバ
●グラウンヒュンデン温泉施設 / ピーター・ズントー
○パリ国立高等美術学校校舎 / ジャック・フェリックス・デュパン

Landscape of ArchitecturesVol.3
○シカゴ市庁舎 / L・サリヴァン、ルイス・H・サリヴァン
○パリ・オペラ座 (ガルニエ宮) / シャルル・ガルニエ
●カサ・ミラ / アントニオ・ガウディ
●セイナッツァロ住民センター・役場 / アルヴァ・アアルト
●ラ・トゥーレット修道院 / ル・コルビジュエ
○ベルリン・ユダヤ博物館 / ダニエル・リベスキンド

Posted by S.Igarashi at April 17, 2005 11:24 AM