昨日の日曜美術館は「描かれた風」(目に見えない風を表現した美術家たち)と云うテーマだった。
このテーマから小学五年生の授業を思い出した。何の教科かは覚えていないが「風は目に見えるか」が問題になり、「見えない派」と「見える派」に分かれ論争した。「見えない派」のリーダーはタローちゃん、彼は銀行の書式見本のような姓名でその上、五月五日生まれ、大人が望むような典型的よい子を演じていた。彼は教科書的模範解答により「風は見えない」と主張した。それまで教室の後ろの席で、ろくすっぽ授業を聴きもしないで、僕はキヨシくんと一緒にバカなことをして、和菓子屋のサエコちゃんを笑わせていた。タローちゃんの発言が終わると僕は手を上げ、黒板の前に出てプレゼンテーションすることを求めた。発言の要旨は我々は視覚的情報によって風を知ることができ、よって風は見える、というものだ。それを、煙突の煙や、風に舞う落ち葉や、風にはためく旗や鯉のぼりの絵などを黒板に描いて説明した。おまけに漫画的には風はこう表現すると付け加えた。
プレゼンテーションが終わり、担任が「見えない派」と「見える派」のどちらの意見を支持するか挙手をさせた。少数派だった「見える派」は「見えない派」を押え逆転した。今になって思えば、僕の行動は優等生的発言に対する、天の邪鬼的なところもあったのかも知れない。それに絵や漫画も好きだったから視覚的表現を否定された気がしたのかも知れない。それに僕の姓には風もあるしね。
後日談:優等生を演じていたタローちゃんはその後、高校から専門学校に進み、オヤジさんの電器商会を継ぐための修業に大阪の電気街日本橋で徹底的に教科書的優等生を浪速風商人に鍛え直され、その後、和菓子屋のサエコちゃんと一緒になった。
Posted by S.Igarashi at November 29, 2004 10:43 AM新潟は五十嵐神社に五十嵐川、そして日本海には五十嵐浜もあり、五十嵐姓の発祥地ですね。
今日は電車の中でバカなことを思いついた。
韓流に因み、ハングル訛りのフランス語というネタ。あまりにも馬鹿馬鹿しいので非公開。
五十嵐さんって、そういう人だったのだ。
風といえば、26日の夜、新潟市の南、亀田町の玉井さんの家に泊めていただいたのだが、嵐のように風の強い夜でした。あんなに風の強いのは初めてというくらいでありました。
Posted by: AKi at November 29, 2004 11:40 AM