Comment: リートフェルトの平行定規の秘密・ループの法則

五十嵐さんのレポート、3D 画像によって完全な「リートフェルトの平行定規」の報告ができ上がった。
私は、ご一緒に宇都宮美術館で実物を実測、観察したが、若干の見解の相違がある。それも記録しておきたいと考えた。
1)滑車
大4個小2個の計4個の滑車が使われている。
それぞれの大きさを想像するに、使用されているワィヤの太さに比して大きすぎると思われる。何か既製品の滑車を流用したのではないかと考えられる。材質については、亜鉛合金ダイキャストと考える。五十嵐氏の説「白銅(ホワイトブロンズ)」である必要はないし、塗装されていることを考えると亜鉛合金あたりが適当ではないかと考える。
2)その他、金属部品
滑車以外、その支持部分は全てこの「平行定規」を構成すべく設計され製造されたものと思われる。全て鋳物製で、この一台の平行定規の為だけに製造されたのか、それとも複数の平行定規があったのか。
3)平行定規
平行定規はいつ頃から存在したのか分からないが、又、誰が発明したものかも分からないが、リートフェルトのこの平行定規のオリジナリティには感銘を受けた。最初、ワィヤ部の交差処理について誤解(リートフェルトさん、五十嵐さんごめんなさい)していたが、完全に納得した。

Posted by AKi at May 22, 2004 12:10 AM

 うつくしい3Dとわかりやすい説明、きもちよく読みました。
 きちんと理由の分かる「もののあり方」は気持ちよいのだということを実感。
 デザインも機械も、あるいは思想や発見も、ぼくたち現代の人間はこの時代の遺産で食っているようなものだと、つねづね思います。しかし、ヒトラーや原爆とその投下という、ダースベイダーも同じ時代に出てきたことを考えると、エネルギー保存即のように、つねにその時々で帳尻が合うようになっているのでしょうか。

Posted by 玉井一匡 at May 13, 2004 07:23 PM